見出し画像

ちょっと昔の渋谷にて、人生の先輩に尋ねてみた


こんにちは、割と綺麗な社会のゴミです。

好きな男性のタイプは私に向かって「お前」って言わない人です。


さて、合コンやらアポやらについて書くと決めたものの、いかんせん数が多すぎて、インパクト強すぎるマイナス要素が多めの会のことしかお相手や会の詳細を思い出せず。

記憶力とは儚いものですね。


ざっくりでも覚えている楽しい会からお話をしたいと思い、まず今回は私の駄目な恋のお話と、その進退に大きく影響した会について。

この頃、付き合っていた人が居たのもあり、合コンにはまだ「誘われたら行く」スタンスでした。

皆様もいろんな町で楽しくお酒を飲んでいると思いますが、今じゃめっきり行く回数が減った、渋谷でのお話です。


以下、少々お時間を頂戴します。


 ★


当時23歳の社会のゴミ、あと少しで付き合って1年になる4歳年上の交際相手がいました。

そのころの私は今よりもずっと不安定で(今もめちゃくちゃ不安定)、

彼が金曜に会社の飲み会と言って連絡が取れなくなること、ちょっとしたお出かけの時に手を繋がなくなったこと。

公開したら観に行こうね!と言っていた映画が公開されたのに、ちっとも「行こうか」って言ってくれないことなど、イライラしながら毎日を過ごしていました。


恋の終わりあるある態度ですね。

振り返ると私もめちゃくちゃな察してちゃんで、私の自身の行動や考え方にも問題ありありなのですが(鬼電に追撃LINEは当たり前)

当時はなんで?なんで??と不安ばかりが積もりに積もっていて、常に被害者意識でいっぱいでした。客観的に観るとひたすら迷惑な奴です。

でもいいのです、恋する乙女はいつだって被害者です。


そんな終わりかけの恋に悩める若き日の社会のゴミに、年上の友人からお誘いが。

交際相手がいるときの合コン参加には賛否あるかと思いますが、当時の交際相手とは事前に一緒に参加する友人と場所を知らせて、連絡が取れる状態&終電までに帰る、というルールでなら参加OKでした。

あと、その後は連絡を取り合わない。

ただ、前述のとおり彼は約束をないがしろにしはじめ、飲み会の最中に連絡が取れなくなることもしばしば。

…飲み会、行くしかないですよね?

だって、約束を先に破ったのはそっちだし。


今はもう大人なので、約束は少ない方がいいと思えるし、不満や不安が出てきた時にその都度伝えていくスタンスがベストだとわかるんですが、

当時は【私の不満は何でしょう?】クイズをしてしまったり、【やられたら話題に上がる前にやり返せ】という、なんとも幼稚な向き合い方をしてしていました。

こうやって文章にすると、自分の若さと至らなさが浮き彫りになっていいですね。

今振り返ってみても学びがあります。


そんな訳で向かいました、渋谷。


  ★


季節は6月、確かその日は平日で19:30?20:00ぐらいからスタート、渋谷にたくさんある和食の個室居酒屋で4:4の予定。

女性陣は全員知り合いで、私以外は3~4歳上の友達と一緒に参戦。

男性陣の詳細はよく覚えていないのですが、皆さんIT系のお仕事をされていて、幹事さんが28歳、関係性は会社の同じ部署の先輩と同期だった気がする。

さて、時間通りに開始したのですが、男性側から「一人遅れてきます!」とのこと。


はい、この遅れてきた方が今回の本題。

この方がお店に到着したのが、会が始まって約1時間ほど。グレーのスーツのジャケットを腕にかけ、片手でごめんねポーズと会釈を繰り返しながら、笑顔で登場。

「遅れてスミマセン!きちんと元取る(飲み放題の)ぐらい飲むので!」

と、通路側にいた幹事の方が飲んでいたビールを一気飲み。

おお、チャラい...!

それまでまったり進んでいたのに、一気に空気が飲み会らしく。

改めて乾杯と全員の自己紹介を軽く済ませたところで、もう残り1時間ぐらい。私は席が遠かったので、この方とはほとんど話さずに会が終わりました。

私がその間に主に何をしていたかというと、幹事ではない28歳の幸薄めメンズと、近隣のおいしい餃子屋さんについて情報交換。今でも非常に役に立っています。

あと、この28歳とは1年後ぐらいにお互いが幹事で飲み会をしました。

縁は大切に。


さて、22:00を過ぎたところでお開き。お会計。女子は確か0円ないし1000円程度のお支払い。

ここで翌日仕事が朝早い女子2名が帰宅。私と仲良しお姉さまは終電が割と遅めなので、それまでは男性陣の2次会にお供することに。


 2次会場はセンター街を抜けた所にあるカフェバー的な所で、平日の遅い時間なのに結構人が多いお店。

ソファ席にローテーブル、照明は超暗めandキャンドルという、the 2次会!という雰囲気のお店でした。

みんな程よく酔いが周り、そしてやーっと遅刻してきたチャラ男と会話する運びとなります。

その時、私にかけてきた第一声が


「ゴミちゃんだっけ、若いね。いくつ?俺は31歳バツイチ」


おお…

さっきまで一切出てこなかった情報が矢継ぎ早に出てきました。


バツイチ!!!

そこでやっと男性陣が色々話し出す。このチャラさんは3月に離婚して、4月中はずっと暗くて、ゴールデンウィーク明けは本当に危なそうだったので、色々みんなで連れ出していると。

こんな大人のチャラチャラした人でも、周りが心配するぐらいに落ちることがあるんだ。

見る限りチャラさんはめちゃくちゃ元気そうな、更にいうと遊んでそうな雰囲気が漂っていたので、若き日のゴミは「人を目に入る情報だけで判断しちゃいけないな」と思いました。


それからは席が近くなった男性陣が仕事のこと、趣味のことを私たち2人に説明したりお互いをプレゼンしあったり。

お姉さまと楽しそうに頷きながら話を聞いていたら、あっという間に0:00をまわりお開きの時間です。


お店を出て直ぐに、駅に向かう男性陣に目もくれずチャラさんが

「2人は家どこ?この時間まで終電あるなら結構近いでしょ?明日仕事?」


…思わずお姉さまと顔を見合わせる。

そう、私たちは翌日休みであり、仰る通りそんなに遠くないところに住んでいるのだ。


「俺〇〇に住んでて、同じ方面なら帰りタクシーで近くまで送って行くから、後1時間だけ付き合ってよ!」


すごいな~ 大人ってすごいな〜!

そして私とお姉さまの家の方向がいい感じに通り道だったので、誘いに乗ることに。

チャラさんの仕事はフレックスだそうで、明日なんか知るか!というテンション。

まだまだ飲み足りないご様子。

そして3人で向かった先は朝までやってるカジュアルなBAR。四角いテーブル席に向かい合います。

そんな感じで3次会スタート!



チャラさんから3次会に誘われたのに、今度は私たち2人がまったく止まらない。


「前の奥さんとはどうやって出会って何年付き合って何歳で結婚したんですか?」


「結婚前に同棲しましたか?プロポーズは?結婚式は?結婚期間はどのくらいですか?なんで別れたんですか?浮気?他にも理由が??」


もう本当に質問が出てくる出てくる。囲み取材。

私は別れそうな恋人との関係に悩み、お姉さまは結婚について悩むお年頃だったから。


チャラさんは楽しそうに丁寧に答えてくれた。

「元嫁は大学の一個上の先輩で、卒業してから4年半付き合って結婚した」

「どっちも言いたいこと大声で言い合う人間で、盛大に喧嘩して盛大に仲直りするタイプだった」

「なんかすごく大恋愛して結婚したと思ってた」

「めっちゃ美人だったのよ」

「でも、結婚したのがたぶん早すぎたのかな。お互いが色んな景色見えるようになってきて、別の理想みたいなのが出てきちゃうのよ」

「浮気とか不倫って言葉では片付けられないぐらいに、最終的にはお互いに別の相手が出来て泥沼だったけど、やっぱりきっかけは俺が最初かな」

「でもさ、結婚式も盛大に挙げちゃったし、大学の同期も先輩もみんな知ってるし、なにより終わってるのにどこかで何とかなるってまだ思ってたから、中々別れられなくてさ」


「でも、感覚としては幸せな生活より終わってる生活の方が長かった」


要約するとこんな感じだが、ちょっと当時の私からすると驚いた答えだった。

別れの理由には白黒がついているのが当たり前で、自分が悪いか相手が悪いかのどちらかしか知らなかったから。ああなんて幼い。


「すごい美人と結婚したのに、休みの日に家に居るのは『俺が悪い』って怒鳴りつけてずっと怒ってる嫌な女なの」

「どう考えても俺が悪いのに、当時は嫁が怒るのが悪いって本気で思ってた」

「お互いが低めあい合戦やりはじめたら終わりだよ。そうなる前に話し合いで解決しなきゃいけない」


もう、その時の私の行動にバッチリ当てはまることを言われて戦慄。

経験して乗り越えて分析した大人は強い。

そこでチャラさんに今自分に彼氏がいること、終わりかけでどうしたらいいかわからないこと、お互いに約束を破り続けてることを相談。


「あれでしょ?ゴミちゃんは向こうに約束破られたまま終わりたくないし、向こうは悪者になりたくないから小さい事でゴミちゃんを怒らせてるんでしょ。同じだよ。低め合いから生まれるのは怒りと疲労だけ」


「相手のことを思ってじゃなくて、自分の保身の為に相手の感情を利用し出したら終わり」

「そこまで来たら離れた方がお互いの為だし、それは出来るだけ早い方がいい」


はぁ〜

今書き出してみても為になる〜!


すべての浮気男は害悪だと思ってたけど、この時ばかりはチャラさんの言葉にものすごく頷きました。

…いや、すべての浮気男は害悪に違いないのですが。


「嫁と過ごした時間は思い出すと本当に楽しかったけど、その分終わりは本当に辛かった」

「どこで最初に間違ったのか考えてももう無駄なんだけどね。2人は俺みたいな失敗しないでね」


そのあと、帰りのタクシーに乗ったのは午前3時半くらい。

気付いたら3時間も喋っていました。チャラさんからしたら、すっごく長いインタビューと迷惑相談室だったかもしれない。


次の日はしっかり二日酔いだったのですが、夜には交際相手に電話、別れたい意思をお伝え。

そこから少々ゴタつきましたが、2週間もしないうちに向こうの家から荷物を完全撤収するなど、比較的スムーズにお別れが出来ました。

だって、向こうは私が別れたがるのを待ってたんですから。嫌な男だ。

でもいいのです、低め合いから何も生まれないので。


その後チャラさんとは、お礼の連絡をしたっきり1度もお会いしてないのですが、見た目も格好よく振舞いがスマートでとってもモテそうなので、もしかしたら再婚しているかもしれません。


 ★


そろそろチャラさんと同じ歳を迎える私は、離婚はおろか結婚も出来ておらず、今は彼氏もいません。ああツライ。結婚したい。

ちなみにお姉さまは29歳の時に無事に結婚して、今もとっても幸せそうです。チャラさんのアドバイスのおかげかもしれない。


この後の私の恋愛、これがまた素敵で素晴らしいものとは一口に言えないのですが、

少なくともチャラさんが経験したような後悔ばかりの泥仕合、お互いを心の底から憎しみ合うような経験はせずに人生が進んでいるので、確実に心に響いています。

その節は本当にありがとうございました。


さて、長くなってしまったので、次回はもう少し短くまとめたい。


こんな駄文に最後までお付き合いいただいた貴方様にも、心からお礼申し上げます。











いいなと思ったら応援しよう!

割と綺麗な社会のゴミ
いただいたサポートで更にnoteをがんばります、応援ありがとうございます!