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2024年FUJIROCK振り返り

ベストアクトは、湯沢温泉駅前のへぎそば(写真)でした。
見たアーティストの中で、記憶に残ったものだけ記録しておきます。
恒例のプレイリストを添えて。


記憶に残ったライブ

Kim Gordon

とにかくかっこよかった。あんなに立ち姿、ギターを構える姿、歌う姿が似合う71歳がいるなんて思わなかった。音楽的にも、ヒップホップや電子音楽とノイズオルタナティブを混ぜ合わせた最新作を若手アーティストとぶちかましていて最高。
エレクトリックギターをアンプに向けてノイズを出す手法を彼女よりもかっこ良くできる気がしないので、私は一生封印します。
※ライブ後に読んだ最新インタビューもかっこよかった。ニールヤングとのエピソードや、「私は結論というものを信じない。」というメッセージにグッときた。

家主

自由に弾きまくり歌いまくるギターボーカル、ニコニコしつつも要所で美味しいフレーズを弾くギター、バカばか叩くドラム、それを見守りまとめ上げるベース。インディロックの全てがあった
「行く果てに何があれば幸せなのか、不幸せなのか。簡単に考えるほど、やるべきことがわからない。」というNFPの歌詞で号泣。音楽しかない人たちの音楽は、やっぱりいいなぁ。

Floating Points

インタビューで、「人間は“歪み”が好きなんだよ。そう、僕たちは“歪み”が大好きだと思う」と語っていて、歪みつつも人を踊らせる・ぶち上げることが大好きなサービス精神旺盛な音楽ラバーだった。照明も含めて、信じられないぐらい踊った。必要な音しか鳴っていなかった。
踊りながら、「きっとこの人は孤独に自宅のデスクトップにたくさん向き合っているんだろうなぁ。」と感じた。

トクマルシューゴ

PA含めた音が完璧。あらゆる音を鳴らしながらも、バンドであることのダイナミズムを感じられた。新譜での突き抜け感もありつつ、ちいかわの曲をゆるっとやっちゃう脱力感もありつつ。ソロアーティスト、だけどバンドでやる意味がある音楽、いいよね。

サカキマンゴー

完全にノーチェック。疲れてステージ移動がしんどくなり、ふらっと見た。
スワヒリ語と親指ピアノという他者のルーツと、鹿児島弁と鹿児島の楽器という自分のルーツを、全部電子化してルーパーでぐちゃぐちゃにしちゃうオルタナティブが最高だった。ダンスミュージックでもあるし、アンビエントでもある。自分が最近感じていたエキゾチカ的なものに対するモヤモヤを払拭してくれた。あと、機材をメンバーとして紹介していたのもよかった。楽器への愛がある人は好きだ。
※使用されていたごったんという鹿児島の楽器については、詳しくまとめている方がいたので参照まで。

Syrup16g

想像していたよりバンドだった。五十嵐隆という才能がありつつも、不安定なボーカリストを支えつつそれぞれのキャラクターを持つリズム隊。キダさんと中畑さんがいてよかったなぁ、バンドっていいなぁ、みんな健康でフジロックに出てくれて嬉しいなぁの気持ち。Sonic Disorderのイントロ感動。

No Party For Cao Dong

ハードコアを主体にしつつも、サウスロンドンぽいジャズ解釈や日本の4つ打ちロック、1975のようなカッティングギターも飛び出しつつ、彼らにしか出せないサウンドを出していた。台湾の若者たちがぶち上がっている横で、この音楽が劇流行している台湾に行きたくなった。いや、マジでカッケー。

・Metersはファンク不感症になっている今の自分でも踊れた。George Porter Jrの音、シンプルなフレーズでもキマりまくってた。バンドのグルーヴも最高。
・チラッとしか見れなかったSAMPHAは、何をやってるかはわからないが、もうなんだかすげー!という演奏。ドラマーが人間じゃないドラム叩いていた。
・折坂悠太は、2022年のフジロックで見たときと比べて、良い意味で肩の力が抜けていた感じがした。ただ、2022年の緊張感張り詰め感も少し懐かしくなった。
・Summer Eyeは、そりゃいいよねーというライブ。次はフィールドオブヘブンで1時間でおねがいします。
・Reiはスガシカオサポート含めてよかった。去年のCory Wong客演時も感じたが、客演サポート演奏時に相手の楽曲を立ててレベルを上げつつ自分のシグネチャーサウンドを出すのが上手だなぁと感じる。ソロワークも好きだけれど、ギタリストとしてのバンドも組んでみてほしいという気持ち。
・キラーズはヘッドライナー、ロックスターだった。グリーンステージで見たロックバンドで、一番凄かった。盛り上げ番長。

ライブ以外で嬉しかったこと

・金曜初日ホワイトからヘブンに向かうボードウォークの途中のピアノを、家族連れのお母さんが何と無く演奏していた。その作為性のなさ、自然な演奏にめちゃくちゃぐっときた
ステージに上がって、ステージ用衣装を着て、セットリストを決めて演奏するってなんて作為的で不自然な行為なんだろうなぁ。。。としみじみ。

・土曜日、同じ宿の子供連れのご家族と少しお話しさせてもらった。
0歳のお子さんがハイハイしながら動き回るのをみて、あぁ なんだかいいなぁとしみじみ。お子さんが手を叩き、それに合わせて僕も手を叩くと、笑顔になってくれた。相手も手を叩いてると認識できて、手を叩く音や響きを感じて、それが共鳴することに喜びを感じて、喜びを表現できる。音楽やんけ〜〜となった。ありがたや。しみじみばかりしている。

・宿の温泉が最高だった。10回ぐらい入った。コーラも7本ぐらい飲んだ。森でも宿でも沢山寝た。温泉、森、コーラのループ



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