kirarin【発達/学習指導専門員】

児童福祉施設にて発達障害や精神疾患を持つ小1〜高校生の学習指導専門員をしています。ASD(自閉スペクトラム症)の娘を子育て中。元高校教師。今も通信制高校にて非常勤講師をしてます。 noteでは困り感のある子どもたちに対する学習支援方法を現場経験を元にわかりやすく書いていきます。

kirarin【発達/学習指導専門員】

児童福祉施設にて発達障害や精神疾患を持つ小1〜高校生の学習指導専門員をしています。ASD(自閉スペクトラム症)の娘を子育て中。元高校教師。今も通信制高校にて非常勤講師をしてます。 noteでは困り感のある子どもたちに対する学習支援方法を現場経験を元にわかりやすく書いていきます。

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サイトマップ@kirarin全記事

小1~高3までの学習指導専門員をしているkirarin(きらりん)です。 たくさんの子どもたちと関わることでわかったことや、学んだことを実践した結果など、これまでの経験や気持ちを記事にしています。 書きたいことを心のままに記事にしているので、正直見づらい! となってきたので、読みやすいよう全記事をテーマ別にまとめたサイトマップを作りました。 気になる項目からお読みいただけるとうれしいです。 ■発達障害について・【発達障害の診断を受けるには】病院との繋がり方/合理的配慮

    • 【小1の壁⑦/漢字】語彙力と漢字力は呼応する

      ↓は小1で勉強する国語の内容です。 【ピラミッドの構成】 ①読み聞かせ(音→文字) ②音読(文字→音) ③ひらがな(の書き) ④カタカナ(の書き) ⑤小1の言葉の意味(語彙)←今回はココと ⑥ひらがな・カタカナ混じりの文の読み  ⑦小1の漢字←ココと ⑧小1の漢字・ひらがな・カタカナ混じりの文の読み←ココ 前回記事でひらがなとカタカナの読み書きについて書きましたが、小1の後半になると漢字学習が始まります。 小1で習う漢字は80字です。 教科書の本文も内容が深まってきま

      • 【小1の壁⑥:算数のラスボス】繰り上がり繰り下がりの計算

        小1の壁:算数編も最後になりました。 【小1~小3で学ぶ計算の単元】 ①数処理(数の三項関係) ②数概念(序数性と基数性) ③1桁の足し算  ④1桁の引き算  ⑤2桁+1桁の足し算 ⑥2桁ー1桁の引き算 ⑦繰り上がりの足し算 ←今回はココと ⑧繰り下がりの引き算 ←ココ ⑨足し算の筆算(ここから小2) ⑩引き算の筆算 ⑪九九 ⑫掛け算の筆算 ⑬割り算の筆算 【小1算数のラスボス:繰り上がり繰り下がり】小1算数のラストで勉強するのは「繰り上がりのある足し算」「繰り下がりのあ

        • 海馬は寝ている間に働く【学習支援に使える記憶法】

          一夜漬けしてテストを受けたはいいけど、寝たらきれいさっぱり忘れたという経験はありませんか。 実はそれは理にかなっているのです。 今回は記憶のメカニズムや覚え方を知ることによって、学習支援をよりレベルアップしていこう、というテーマです。 【海馬は寝ている間に働く】記憶に残るか残らないかは、感情の動きによって変化します。 楽しい記憶は覚えやすいですし、つらい苦しいといった嫌な記憶は忘れようとします。 というのも、記憶を司る海馬が嫌な記憶を消し、楽しい記憶だけを残すよう作業

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        • 小1・小3・小5の壁シリーズ
          9本
        • コラム系
          4本
        • 認知能力について
          2本
        • 発達障害について
          3本
        • 学習障害(LD)/限局性学習症(SLD)について
          7本
        • 合理的配慮について
          4本

        記事

          【小1の壁⑤】ひらがな・カタカナ「書き」学習のポイント【小学校入学準備にも】

          前回は文字の読みについて述べてきました。今回はいよいよ文字の「書き」について考察します。 【未就学~小1の国語の学習ピラミッド】 【ピラミッドの構成】 ①読み聞かせ(音→文字) ②音読(文字→音) ③ひらがな(の書き)←今回はココと ④カタカナ(の書き)←ココと ⑤小1の言葉の意味(語彙) ⑥ひらがな・カタカナ混じりの文の読み ←ココ ⑦小1の漢字 ⑧小1の漢字・ひらがな・カタカナ混じりの文の読み 【文字がうまく書けない原因】昨今の保育園、幼稚園では小学校入学前に「ひら

          【小1の壁⑤】ひらがな・カタカナ「書き」学習のポイント【小学校入学準備にも】

          【小1の壁④】小1算数の「いくつといくつ」は超重要【序数性と基数性とは】

          以前支援していた子(仮にAちゃんとします)で実際いたのが、ゲームのUNOはできるのに大富豪ができない子がいました。 UNOは同じ色か同じ数字を出すゲームです。 大富豪は出されているカードの数字より大きい、もしくは小さいカードを出すゲームです。 UNOをしている時は、Aちゃんは間違えずにカードを出せます。つまり視力や数字の認知に問題はないということです。 が、大富豪ではAちゃんは場に「10」のカードが出ている時に、「5」を出したりします。つまり、10と5のどちらが大きい

          【小1の壁④】小1算数の「いくつといくつ」は超重要【序数性と基数性とは】

          【小1の壁③/音読】うまく読めない理由を考える【読み書き支援法】

          ・音読がたどたどしい ・ひらがな、カタカナを書き間違える ・小1の文章読解問題ができない これらは「音読」の力が弱いかもしれません。 【音読の重要性】 【ピラミッドの構成】 ①読み聞かせ(音→文字) ②音読(文字→音)←今回はココ ③ひらがな(の書き) ④カタカナ(の書き) ⑤小1の言葉の意味(語彙) ⑥ひらがな・カタカナ混じりの文の読み ⑦小1の漢字 ⑧小1の漢字・ひらがな・カタカナ混じりの文の読み みなさんが小学校低学年の時、やたらと音読させられた記憶はありません

          【小1の壁③/音読】うまく読めない理由を考える【読み書き支援法】

          【小1の壁②/数処理】算数のつまずきやすいところ【遅れを取り戻す】

          今回は算数の小1の壁についてです。 算数の小1の壁は、想像以上に高く頑丈です。しかも、小3になってから気づくことが多いです。 【小1でぶつかる算数の壁】下の図が小1~小3の算数学習のピラミッドになります。水色が小1、黄色が小2、緑が小3で学ぶ単元です。 【小1~小3で学ぶ計算の単元】 ①数処理(数の三項関係)←今回はココ ②数概念(序数性と基数性) ③1桁の足し算 ④1桁の引き算 ⑤2桁+1桁の足し算 ⑥2桁ー1桁の引き算 ⑦繰り上がりの足し算(ここから小2) ⑧繰り下

          【小1の壁②/数処理】算数のつまずきやすいところ【遅れを取り戻す】

          【小1の壁①/音韻】小1国語でつまずくところとは【文字の読み書き支援法】

          以前、小1・小3・小5の壁について記事にしました。 今回は小1国語でつまずきやすいところがどこにあるのかを解説し、小学校入学後つまずかないようにするためのより具体的な対策法、「ぶつかってしまった」かもしれない子どもたちの支援方法についてお伝えします。 【学習進度と壁】こちらが、小学校6年間の学習進度です。 進み方は一定ではなく、ゆっくり進む時期と早く進む時期があります。 この早く進む時期に「壁」にぶち当たり、そこで学習が足踏みしてしまう子どもたちがたくさんいます。

          【小1の壁①/音韻】小1国語でつまずくところとは【文字の読み書き支援法】

          【不登校の理由】“学習の遅れからくる不安”と答えた中学生が約50%いる件

          普段は学習指導専門員をしていますが、時々非常勤で通信制高校の教員をしているので、先日、その肩書でネット配信を利用した教職員限定の「不登校セミナー」に参加しました。 内容は素晴らしいものでしたが、途中でグループに分かれてのディスカッションタイムがありました。 私のグループは4人。所属は公立中学校の先生が2人、公立小学校が1人、私立高校が1人(私)でした。 ディスカッションの内容は、自分たちの学校における不登校の現状を共有し、原因や支援方法をみんなで考えるといったものだった

          【不登校の理由】“学習の遅れからくる不安”と答えた中学生が約50%いる件

          娘が学習障害の検査を受けました【限局性学習症/SLD/ディスレクシア】

          中2の娘は、小学校入学前にASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けています。 今年の10月、満点を取る気マンマンで提出した英語の課題プリントが、Bで返却され凹んでいたので、 どれどれと見てみると、飛ばしている問題が2つ。 「空白のままの問題があるからだね」と言うと、 「これが問題って気づかなかった」と娘。 確かに、その2問だけはカッコや四角い枠のような解答欄がなく、空白のところに解答を書く問題だったのです。 ん!?と感じた私は娘に質問。 こういうことはよくあるのか

          娘が学習障害の検査を受けました【限局性学習症/SLD/ディスレクシア】

          【教師・支援者の心得】5つの「みる」とは【見る観る視る診る看るの違い】

          教師になりたてのころ、上司から言われて印象に残っている言葉があります。 「この仕事はね、『5つの“みる”』が大切だよ。一つも欠けちゃいけないからね」 恐らく、教師や支援業されている方であれば、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。 【5つの“みる”とは】5つの“みる”とは、以下のものを指します。 ①見る:視覚でモノを捉えること ②観る:じっくり見ること。観察、観賞、観光など ③視る:じっと見る。調べるためにみる。調査や視察など。 ④診る:病状や健康状態を調べて判

          【教師・支援者の心得】5つの「みる」とは【見る観る視る診る看るの違い】

          【学習障害と少年院】実は“隠れLD”が多いのではないかというお話

          ・ある少年院に収監されている少年のうち60.7%がLDとわかった ・しかし、学校では小2を境にどんどんLDの人数は減っている ・そして、中3になると小1の1/5まで減少 ・でも、他の発達障害はそこまで減っていない 私の現在「学習指導専門員」という職名で、発達障害があるなしにかかわらず(でも95%はそうなんですが)、うちの事業所に来た子どもたちに勉強を教える仕事をしています。 そこで感じるのが、 「LDって本当は水面下にめちゃくちゃ人数いるんじゃない?」 という現場感覚。

          【学習障害と少年院】実は“隠れLD”が多いのではないかというお話

          【学習障害(LD)の最難関?】「話す・聞く」障害の特性とは

          ・聞いたことをすぐ忘れる ・友だち付き合いがうまくいかない ・話題があちこちに飛んでわかりづらい ・発言するまでに時間がかかる お子さまや生徒、支援している子の中に、このような特徴を持った子はいませんか? このような特徴を持っているのは、もしかすると「話す」「聞く」部分に課題がある「学習障害(LD)」かもしれません。 私の個人的な意見としては、学習障害の6つの特性のうち、この「話す」「聞く」の障害が一番やっかいだと感じています。なぜなら、 ・発見されづらい ・間違えら

          【学習障害(LD)の最難関?】「話す・聞く」障害の特性とは

          【算数が苦手】学習障害(LD)の「計算・推測」に課題がある場合の特性とは

          ・繰り上がり繰り下がりの計算ができない ・簡単な足し算引き算なのに指を使う ・図形問題がまったくわからない ・暗算ができないので筆算で計算する 心当たりのある方や、周りの子どもたちの中にこういった子はいませんか。 もしかすると、算数障害かもしれません。 【算数障害とは?】教育領域と医学領域では少し考え方が異なります。 ■医学領域では 3つの限局性学習症のうちの1つで、数や計算に課題がある障害です。 大きく分けて2つのタイプがあります。 ◆限局性算数障害(ディスカリキュ

          【算数が苦手】学習障害(LD)の「計算・推測」に課題がある場合の特性とは

          【「読む・書く」が難しいとは?】意外と身近にいる「読み書き障害」

          ・漢字がどうしても覚えられない ・「へん」と「つくり」を逆に書いてしまう ・教科書の文章を読んでも頭に入ってこない ・作文が苦手 こういった子どもたちはいませんか。 前回記事でもお伝えしましたが、現在でもまだまだ「限局性学習症(SLD)」についての情報が少なく、学校現場では「勉強が苦手な子」として扱われ、ほったらかしになっている子どもたちがいます。 そういった子どもが実際に私の勤務している事業所にきて、初めてSLDであることがわかるケースが頻繁にあります。 そこで、今回

          【「読む・書く」が難しいとは?】意外と身近にいる「読み書き障害」