美容整形の否定は暴力だ
それはかの秘書官の暴言と変わらない
自己統治権の範疇にある他人の行動を否定する表現行為は許容されるか?
内心の自由はどこまでも許容されるのですが
表現行為は、否です
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最近「ルッキズムを加速させるから美容整形一般が否定されるべき」
という暴力的でラジカルな意見表明を見ました
本人は暴力的とは思っていないと思います
そこが問題です。
美容整形そのものは是でも非でもありません
状況による
その人による
その人の状況による
ただ選択肢が増えるという意味では是であり
この世の美しい多様性の一つです
「あなたの個人的な幸福追求が
公の秩序を乱しかねないから害悪だ」というのは
かなり恐ろしい治安維持法的発想です
私たちはひとりひとりに
幸福追求権があります
幸福権ではなく幸福追求権なのは
幸福の内容が一人ひとり異なるからです。
その選択の結果が社会に影響を及ぼすことも当然あるでしょうが
それを持って選択自体を否定することは個人の尊厳の侵害で許されません
おろかというのはあなたの判断で
それを他人に押し付けることはできません
かの秘書官の性的少数派に対する暴力的な否定とすんぶん変わりません。
あなたの意見が真実だと仮定して(これは論理的に無理なことですが仮に仮定して)
私たちのひとりひとりに愚行権があります
あなたの顔を私がとやかく言ったり無理やり整形してはいけませんが
私の顔を私がとやかく思ったり整形してもいいのです
自分が美容整形をするかしないかを語るのは自由ですが
美容整形が悪だの善だの決めつける言説は許容できない
その意見の表明が
あなたと異なる選択をした人をゆえなく批判し苦しめ
社会の息苦しい閉塞感につながるからです
美容整形であれなんであれ
個人の自己統治権の範疇にあることを
批判したり批判したりしてはいけないのです
ある状態にあったり、ある状態や行動を選択している人を
きもちわるい
近所にいたら嫌だと思う
といった発言をしている自分が他人に振るっている暴力にぜひ気づいてほしい。
世界はあなたの痩せ細った正義の外に
豊かにやわらかく広がっています。
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