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日本と西洋の感情に対する時制の捉え方

日本には四季があります。
春分の日、夏至、秋分の日、冬至と季節の節目があり日の長さを暦として利用しています。それに伴って季節折々の食べ物があり、「旬」があります。

私たち日本人は、季節による時の流れも自然の恵みと捉え、自然の変化を感じ向き合い、四季の変化と共に1年を過ごします。

こうした自然観を持つ私たち日本人は、「感情」に対する時間軸も西洋とは違う感覚を持っているようです。

西洋の感情に対する時間軸と私たち日本人の時間軸について考えてみました。

西洋の感情に対する時間軸

西洋では、図の左上に表すように一般的に「時間の長さ」によって感情に関する言葉を使い分けています(学術的には少し違いますが)。Emotion(情動)はごく一瞬に湧き起こるもので、Emotion(情動)がいくつか折り重なったのがFeel(感情)、そしてある程度の長さ(例えば、場の雰囲気や今日の気分)としてMood(気分、雰囲気)になります。

日本の感情に対する時間軸

一方、日本では、感情や情緒を表す言葉が豊富にあり、しかも漢字一文字で表すことができます。
ここでは私たち日本人が普段使う感情に関する言葉を KiQ®︎ 流に分類してみました。その鍵となるのは「情・感・氣」です。図の右下をご覧ください。

例えば、人情はその相手との過去からの関係ですし、風情や情緒はその土地の歴史が作り出すもので「情=過去」と考えられます。直感や感覚は現在(いま)を言い表すことが多く「感=現在」です。気配りは先を見越して備えたり、天気は予測するものなので「氣=未来」といった感じに分類されます。

まとめ

日本語の好い意味で曖昧さだと思いますが、「情・感・氣」はロジカルに分かれる訳ではなく重なる部分があったり、お互いに影響しあったり、時の流れとして連なったりしているように思います。

例えば、風情が訪れた人の感性を刺激し気持ちや気分を変えたり癒したりするように、これらは、はっきり分けられるものでもなく時の流れとして連なっていたりします。

情が感を生み、感が氣を作り出しているように、情・感・氣が過去から未来に向かって影響を与えているとも考えられます。

実は、最新の脳科学では、この日本人的な「情・感・氣」のように脳が情動感情を生み出しているという研究があり、これまでの西洋的な情動感情に関する常識が覆ろうとしています。この点については、TH design の EQ Sefl Science Lab でも研究論文などを確認整理していますので、今後お届けして行きたいと思います。

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