【大会運営】大会の育ち方

初めまして、きおすと申します。
普段はポケモン剣盾のコミュニティイベントの運営・主催を行っています。今回は自分が経験した「大会が育つ過程」について話します。主に、
- どういった段階を踏んで規模が大きくなるか・注目度が高まるかの一例を知りたい人
- 自分が参加している大会を盛り上げたい人
に向けて書いています。今後何かしらのコミュニティイベントに出る人は一度読んでおくと、そのイベントに参加した際になにかしら有益なアクションができるはずです。

・追記

今回のこの記事を書いた経緯ですが
"コミュりぽ Advent Calendar"という企画に参加させていただいた次第です。こちらの企画は普段大会を運営している人たちを中心に、運営のノウハウや心がけを記事にして発信するコーナーとなっています。
リンクはこちら
こみゅリポAdvent Calendar 2020 Advent Calendar 2020


様々な大会運営に携わっている方の記事が更新中です。是非足を運んでみてください!

・大会は何のためにあるのか

まずは前提となってくるため大会が何の為にあるか考えます。対戦するだけであればゲームアプリ内の対戦機能で完結するのでその他の要素に「大会としての価値」が存在します。例えば、
- 遊ぶ場所としての役割(自分たちの好きなルールで遊ぶ)
- ランキングやリザルトによって得られる名誉(承認欲求の達成)
- 他のプレイヤーとの交流(友達やライバルを見つける)
- 勝者に送られる大会の景品やそのスポンサード(金銭的価値)

個人的にはこの4つが主に該当すると考えており、これらは全てプレイヤーにとって大切な物であり、ゲームアプリ内だけでは得られにくい物だと考えています。これらの価値を高めつつ界隈にどれだけ寄り添うかが大会の成長に繋がり、周りのコミュニティが生成されるかが変わってきます。このコミュニティの生成が個人的には大事にしたいポイントとなっており本題の軸です。

・成長するサイクル

以前私が見かけたり携わったりした大会とその周りのコミュニティの変化についてです。

・第一段階
大会が繰り返し行われるとプレイヤー同士の交流が生まれ、その大会の周りにコミュニティが形成されました。
・第二段階
そのコミュニティが大会に繰り返し参加するようになりました。
・第三段階
大会に何度も参加することでそのコミュニティの対戦レベルが成長しました。
・第四段階
そして成長したコミュニティが参加することで大会のレベルを引き上げるので大会がよりハイレベルになりました。これによって注目されるプレイヤーがいるのであれば大会が更に周知されました。


このサイクルが回ると次の第一段階に進み、更に周りにコミュニティが生成されます。こうして大会と参加者間でサイクルが形成されてそれぞれが成長を促していきます。私自身運営が上手く行った大会はこのようなサイクルが生まれていた事が多かったです。
各所で言われる事かもしれませんが、対戦ゲームにおいての一番発展に繋がる要素は競技人口(アクティブプレイヤー)であり、大会という物は競技人口の増加をサポートしていることに近い事だと私は考えています。競技者の活動場所を作る事で競技自体が盛り上がり、その参加者が増えることでその大会が広まることになります。競技者が増えればある程度までは自然と競技のレベルは上がり、界隈全体の成長へと繋がるのです。

・参加者にできること

先程の通り大会とは競技者(参加者)のサポートに当たるわけです。よって参加者はそのサポートの恩恵を受けるのであればきちんと還元する義務があります。但しこれは権利でもあります。
例えば大会を利用して自分の発信活動の場にすることです。優勝した時に名誉として掲げたり、他プレイヤーとの交流の場として利用することも参加者にはその権利があります。それらは大会の知名度を上げることとなり、そうして価値が高まった大会はプレイヤー支援としては更により良いものになります。
繰り返しにはなりますが大会が成長することはそこに関わった参加者の成長に繋がりその逆もまた起こり得るでしょう。
ただし、プレイヤーの中にはそういった発信をすることが億劫に感じる方もいるかもしれません。その場合でも大会に参加して対戦者から教えを請われた際に適切な対応をすることや、大会に参加する際にツイートや告知ツイートのリツイート1つを行うだけでもそれは立派な還元行為になります。もちろん規模の大小は伴うかもしれませんがそこへの義務は存在しません。たとえ僅かでも誰かにとって利益が発生するのであればそれは立派な還元行為なのです。

・終わりに

大会が育つということは運営側からの支援はできても参加者がそれに応えなければ実現しません。権威が保証される公式大会とは違い、コミュニティで行われる大会という物はプレイヤー間の協力が無ければ成長することはないと私は考えています。最近、界隈のレベルというものを考える機会があったのですが、恐らくその要素の一つはこういった双方にメリットがある物に対する界隈全体としての向き合い方が上げられると思いました。
プレイヤーが享受したものに対してそれの還元を進んで行えるプレイヤーが多ければ多いほど界隈のレベルは高いと思いますし、逆にこの成長サイクルが組めないのであればレベルが低いとは言いませんがイベントとコミュニティの成長速度は遅いものになるかもしれません。
ただしこれらは誰かから教わる事では無く自分たちで気付き、それに気付いた人間が進んで行動に起こす必要があります。そして大会運営という立場はそれらのサポートを行える立場であり、参加者にそれらを伝えることが界隈のレベルアップへと繋がります。
何か高尚な物に聞こえるかもしれませんが決してそんなことは無く、ただあるのは"企画を通して自分を発信することが楽しい"という事だけです。
ですから私が主催・運営する大会ではなるべくプレイヤー・参加者からモデレーターやゲストを募り、企画に携わる楽しさや苦悩を伝えるようにしているのです。それはただの売名行為ではなく、双方にメリットがある還元活動と私は認識しています。

他に大会が成長する例があるというコメント・エピソードがありましたらコメント欄までお願いします。例がたくさん広まれば様々な大会の成長に繋がるかもしれません。
ここまで読んでいただき、ありがとうございますした。

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