【備忘録】8世代で考えていた事まとめ

はじめに

こんにちは、きおすです。この度は剣盾中の葉桜杯が終了したという事でこのような記事を投稿させて頂きました。
自身としてはここまで定期的に継続して開催した大会は初めてで、試行錯誤の部分が多かったのも事実ですが、考えていたことが思い通りにいった箇所が何個かあった事も事実です。
本記事を引用部分まで全て読もうとするとかなりの時間を要します。忙しい方は時間がある時にゆっくり読んでみてください。

1.葉桜杯初期

葉桜杯の初開催は2020年4月10日です(本戦は12日)
第1回葉桜杯結果

当時はシーズン4にて発覚した「切断バグ」の影響もあり「大会」の需要が爆発していました。各所で仲間大会が開催されており、その際にさくらんさんさんの方からざっくり言うとこんな提案がありました。

タミスマみたいな大会を作りたい

タミスマとは「大乱闘スマッシュブラザーズ」のオンラインの大会です。さくらんさんの意図としてはこんな感じかなー?と思って葉桜杯を企画しました。

・定期的にやること
・放送があること
・大会そのものはシンプルなものにすること

葉桜杯の基本的な要素として

これらに加えてさくらんさんの提案である「仲間大会+本戦トーナメント」のルールを組み込んでみた大会が葉桜杯です。
あとは他にも色々あった気がしますが忘れました。

1.1 新規層を取り込む

ここに関しては仲間大会を導入している時点である程度は確保しやすいと踏んでいました。あとは継続する上でどうするかですが、ここに関しては大会をやっていきながら考えることにしました。

1.2 「大会の楽しみ方」を浸透させる

まずは「大会を楽しむ文化」が浸透していないと感じました。と、言うよりかは「ランクバトルを楽しむのが主流の界隈」において「大会が楽しい物」という認識は基本的に無いはずです。ここは実際に参加してもらったプレイヤーに加えて、「参加したプレイヤーが所属する界隈」を意識して大会の意図などを訴えかけています(現在もなるべく意識しています)
それまでの大会運営は参加者のアクション(主にツイート)に対して基本的には無関心を貫くことが主流でした。
意図としては大会の格を落とすことに繋がる(今考えると意味不明で草)のと、一応参加者の公平性の面を踏まえての事でしたが、「葉桜杯楽しかった!」みたいなツイートにはいいねをしたり、自分の裁量で参加者のアクションに反応してみました。
「自分が何かをする」と言うより「参加者のリアクションを大切にする」ことで「大会の楽しみ方」が広まると良いなーと思ってやってみましたが、今となっては運営のこの姿勢が主流であるため7世代以前とは大きく変わったことです。体感ひろまったというか、僕が携わる大会以外の大会がこれを物凄く意識していて、ここに関しては界隈全体の流れに助けてもらった面が大きいです。上手く相互作用した気がします。とはいえ"やりすぎ"も良くないので難しいところではあります。

1.3 「『運営スキルが高い運営』を重宝する姿勢」を浸透させる

主にオフ大会に対して「エアプが運営してて草」というコメントが多くあり、反骨精神で「めちゃくちゃポケモンが強い運営(対戦で結果を出した人が中心)のオフや大会をやる」という姿勢を掲げていましたが当然のごとく「運営がめっちゃすごい人って大事やな」と感じるようになりました。
葉桜杯を始めた当初のメンバーは「さくらん・きおす・でぃー」の3名でしたが周りには「なんででぃーさんなの?」ってめっちゃ言われました。色々理由はありますが「『運営がめっちゃすごい人』だったので誘った」と返しました。当初は納得の行かない反応をされた。解せなかったです。
オフ運営 マネージャー業務
どうすごいのかはコレを読んでください。
今では「運営がすごいとすごい」の流れができたので「運営がすごい人」を誘いやすくなりました。と、言うより「運営が凄い人として誘うのが身内の忖度」とかいう理論を唱える人が居なくなったので個人的にはかなり動きやすくなりました。とはいえ別に忖度で誘っても良いと思います。結局チームプレーなので高いスキルよりかはコミュニケーションの方が大事です。

1.4 新しい要素を取り入れつつ「原始的な物」を作る

葉桜杯が始まった当時はPokésol Weekly Tournamentしか他に大会が無く、正直続かなさそーと思ったので「葉桜杯が大会の差別化における基準」として意識されることを予想しました。
特に「ルールを変えない(ランクバトル準拠)」「景品を豪華にしない」「有名配信者を招待しない」あたりです。他の大会を誰かがやりやすいようにあえて手を出さない領域として勝手に設定していました。運営会議でここらへんが具体的に話題にならなかったので、でぃーさんとかは「そうだったんや」とか言いそう。それかどっかで話した。忘れました。

1.5 ランクバトルと大会の違いをおさらい

ランクバトルと大会、最大の違いは「第三者視点で試合を見ることができるか」です。「競技的な対戦」「強い人同士の対戦」ランクバトルでできます。ランクバトルは一プレイヤーの主観で試合を見ることになりますが、その録画や実況は「個人のコンテンツ」の域を出る事はありません。
「第三者視点」は大切でしょうか。僕個人の結論としては大切です。プレイヤーの価値という物は、「本人が大切にすること」が前提ですが、「人に守られる事」も大切です。コミュニティに属するプレイヤーの総意をプレイヤー自身に加え、それらを応援する人が守ることで「プレイヤーの総意」が尊重されることに繋がると考えています。

2.配信卓(Discordでの画面共有)

元々フレ戦を観戦する裏技みたいなのはありましたが「多分規約的にアウトだから非推奨」+「参加者への導入難度が異次元(こっちが主)」だったためDiscordでの画面共有機能を使って配信する流れになりました。当初は大会配信用のチャンネルを立てる予定でしたが、テストがてらで僕のチャンネルを運用してたら「このまま大会用のチャンネルにするかw」となり、僕個人のチャンネルを作り直したみたいな話があります。

2.1 大会を盛り上げるには配信が必要

というかそもそも大会を盛り上げるためになぜ配信が必要かという話です。
ここに関しては僕の理論がめっちゃバカなので言語化するのが難しいのですが、
「配信見てるの楽しい」
「友達を応援するのが燃える」
「なんか楽しそう」
「後で自分の試合を見返そう(自分の試合が記録される)」
あたりの感想があったら割と意図通りです。

2.2 ポケモン配信者の増加を狙う

ある日「葉桜杯のためにキャプチャーボードを買った」と聞いて耳を疑いました。それなら実際に配信する大会をたくさん開いてキャプチャーボードを持っている人が増えたらいいなーと思いました。葉桜杯の本戦に進む人のキャプチャーボード所持率を考えるとめっちゃ増えた気がします。

2.3 葉桜杯の"10分ディレイ"の意味

「映す側の不利」を極力無くす

ゴースティング対策です。ですが、圧倒的神民度であるため今まで一件もありません。それに加えて「ゴースティングがあり得ない」という状況が大切だと考えています。理論上できてしまうとあまりにも噛み合った際にどうしても疑ってしまいますし、ここは運営が若干難しくなりますが対戦者が心配なく対戦できる環境を作るのは運営が苦労してでも担保しないとなーとは考えています。

3.(実況)解説の配置

なんとなくでは配置していません。一応僕なりに理由はありました。
と、言うのも「プレイヤーが対戦以外に活躍する場が適度にあること」は「プレイヤーの寿命を延ばすこと」であることを経験的に認知していたことに加え、先述の「参加したプレイヤーが所属する界隈」から選出することで「配信を楽しむための要素」が一つ増えることに加え「プレイヤーの目標の一つ」になる事を意図しています。(自身が解説になることではなく、スポンジさんってすごい!の方)

3.1 「今」に注目する

当初の葉桜杯の参加者層は「5,6世代以前のプレイヤー」と「8世代から活動が活発になった人」が大多数を占めていました。そこで最初は「参加したプレイヤーが所属する界隈から推薦」ということでばっどさんとスポンジさんを推薦したのですが、ばっどさんが「流石に僕がやらん方が良い」などと申していました。
基本的には「参加したプレイヤーが所属する界隈から」の姿勢は大事にしていたため、塩麹さんと8lu君の起用に無理なく至ったみたいな話があります。
正直「昔から強い人」を誘ってもその人が関わっている人があまり大会に参加していなかったり、そういう人が大会に参加しても周りの人たちが応えたケースが過去に皆無だったため基本的にはTwitterにて積極的に交流しているプレイヤーの界隈を中心にした人選を行いました。今ではまた少し意図が変わっています。

4.大会運営・コミュニティ整備のお勉強をした話

これは大会運営をしていると気付くのですが「大会がコミュニティに与える影響」は結構大きいです。というよりかは「大会を中心に栄えるコミュニティがある(コミュニティごと大会に参加する)」ことは結構実感しています。つまり「大会の運営はコミュニティの運営だな」と気付いたのです。
「コミュニティの運営」はめちゃくちゃキツい言葉に置き換えると「政治」です。「大会運営で政治をするのは良くない」とは考えていましたが流石に事実から目を逸らし続けてもいけない事に加え「悪いのは政治ではなく『体制が良くない政治』である」と受け入れて「コミュニティを整備すること」を目指した勉強をしました(独学)
ここに関しては本当に何でも勉強していました。他のゲームコミュニティがどうなっているかを実際に他のゲーム界隈の人に聞いてみたり調べたり、あとは歴史とか民俗学・宗教なんかも少し勉強してみました。
(一応なんですけど、比較的メジャーな物・世界宗教に留めてます)
ここに関しては本当にタイミングが良くて「こみゅリポ」にお声をかけて頂いたことが凄く大きいです。むしろ「勉強しないとな」と考えていた時に「こみゅリポ」の誘いを頂いたので参加させて頂きました。

https://www.twitch.tv/communityreport
結構拙い発表や司会をしたりしました。経験としては貴重でしたし自分に足りない能力がすごく分かりました。

5.他の企画とその意図の話

葉桜杯外での話です。"コミュニティ整備"において葉桜杯だけでは網羅できない箇所を他の大会などで補いました。

5.1 HydrMatch

葉桜杯を始めてからPokésol Weekly Tournamentの大会開催も無くなり、大会そのものが少なかったように感じます。よく考えたら「運営のノウハウとリソースを持っている人間」が皆無な事に気付き、そりゃ誰もやらんわという結論に至りました。一応Frontierとかはこの頃にはありましたが「誰でも参加ができる大会」があまりにも無さ過ぎる(葉桜杯が月3回開催されているならまあ良いのか?)ため、流石に「みんなが参加できる大会」というよりかは「配信があるチーム戦」は必要かなと思い企画しました。(チーム戦そのものは夕凪杯がありました)
葉桜杯の参加が難しい点として、「二日も予定を確保できない」と「何か忘れる(証言多数)」はかなり多かったため、じゃあ実際にチーム戦を開催したら一日で終わるし、「友達との約束は忘れんやろ」ということで開催したらバンビーやくろこさんをはじめとして結構いろんな方に参加して頂きました。「何か忘れる」が本当だったことが裏付けられた瞬間です。

あとは「運営ノウハウの共有」です。実際にはスポンジさんや塩麹さん、8lu君に関しては今後様々な企画に携わったり、中枢に位置しそうなことも予想して運営の裏事情みたいな話をたくさん話すようにはしていました。ただ、彼らが実際に運用することはたしかそれまで無かったはずだったため、HydrMatchの主催を代わりながらやってもらった次第です。とにかく「運営経験者やノウハウを持つ人を現行世代に増やす」ことを目指しました。

5.2 スポンサードの導入

「ノウハウの共有」はできても「リソースの確保」に関してはまた別の手段を用意する必要がありました。とはいえ「色違い個体」は導入コストが大きかったり、マネーカードを用意するのもあんまり…って感じではあったのですが、これも丁度運よく素晴らしいシステムがありました。

運営側が申請すると受けられるシステムです。これなら主催者のリソースがそこまで削がれずに賞品をプレゼントできるようになります。これなら「自分だけではなく、界隈で大会を開く人であれば多くの人が頼れる」と考えて、それなら安心して導入できるということで導入しました。

5.3 Tonamelがすごい

そもそもTonamelという大会運営サイトが使いやすいデザインであるため界隈に広まったら運営しやすいなと思い、このサイトを普及させることを決意しました。スポンサードシステムは勿論ですが「プレイヤーが勝敗報告を行い自動で処理が完了すること」が大会運営にとっては本当に大きく、大会運営をする上でこの上なく利用しやすいシステムです。
このツールが広まれば大会運営そのものが楽になるためとにかく普及するといいなーと思い多方面に訴えかけました。そもそも良いツールだったので無理なく広まった気がします。
あとはTonamelの運営がコミュニティに寄り添った運営・開発を行っておりそこも安心したポイントです。僕が思ったことや疑問を伝えると親身に返事を返して頂きました。本当にありがとうございます。

6."オフ大会"について

そもそも葉桜杯にでぃーさんを勧誘した最大の理由についてです。
前提として葉桜杯黎明期はちょうど感染症が流行しはじめた頃であり、この影響でほとんどのポケモン対戦オフの活動は困難になることが予想されました。
海外の感染状況を見る限り日本国内でも大流行し、その影響が長く続いた場合、最悪の展開としては「オフ運営が界隈からいなくなることに加えて過去の参加者もいなくなること」だと考えました。次点で「オフ大会が途切れている間に新規流入の機会が失われ、新規プレイヤーがオフ大会に来なくなること」を危惧しました。
さくらんさんから大会案をもらった時、まず同時に考えたのは主にこの領域です。僕が葉桜杯の運営をし続け、葉桜杯がオフへの導入になった時、新規の流入を既存のオフに繋げることができればこの2つの展開は阻止できると考えました。
この2つの問題を解決した際一番リターンが大きくなる人材は彼らであり、Hazeだと考え、初めにでぃーさんに声をかけた次第です。真皇杯東海予選にて一緒に運営して以来、オフ運営関連の相談はでぃーさんと結城君の二人によくしていた事もあり、ここの二人を頼る事が「最悪の展開」を阻止できることに繋がると考えて声をかけた次第です。実際どうだったかは知りません。彼らが何と言うか次第です。何れにせよ現状繋がった感はあるのであればこの流れを邪魔することはしなかったみたいなので良かったと思います。

6.1 杜のヨウカンの見学

これは冠の雪原リリース少し前の事でした。僕自身は関東住みですが、参加者には新規プレイヤーも多く実際に参加者になって内側から盛り上げたいと思い見学参加しに行った次第です。
杜のヨウカンの備忘録にて「オンライン大会の流行に合わせてBO3のレギュレーションを組んだ」とのことだったため流石にこれは葉桜杯の影響もあるでしょうということで、実際にどんな感じかは見に行かないとという使命感もありました。
実際にオフ大会のBO3も好評でしたし、自分でオフを開催する際にも導入はできそうだなーと確信もしました。

6.2 「モデレーター」を設置する

実際に葉桜杯-秋之陣-を開催する際にはモデレーター(運営と参加者の中間)みたいなものを設置しました。実際にはUruさんに連絡をし、モデレーター設置の意図を伝えましたが内容はこんな感じです。

・Frontierと葉桜杯が関わる事に関してのメリット
現状きおすとUruさんが求めるオフ大会を実現できるレベルの運営が可能な人間が、界隈に僅かしかいない状況であるためまず優先するのはノウハウの共有です。
将来的には月1くらいで大規模なポケモンオフラインイベントを開催する予定でいます。ただそれにあたっては運営する団体が一つだけでは不可能であること、将来的にどういった形を取るかは不透明ですが、現状ノウハウを共有して理想通りの活かし方ができそうな団体がUruさん、あいまるさん率いるFrontierと判断したためこの度は声を掛けさせていただきました。

2021年10月頃のメモ書きから抜粋

当時オフライン大会を発足した際にはとにかく運営がいなさすぎることを問題に感じていました。今後ポケモン対戦界隈において大きなオフをやる際、もしくは引き継ぎなどを行う際に必要なリソースや人材がいない状況は極めてマズいと思い、とにかく頼れる人を頼った形です。
その中でもこの情勢でもなんらかの活動に意欲的なプレイヤーを中心に超えをかけさせて頂きました。現在では関東のオフは関東のメンバーで、学生を中心に構成するようにしています。

7.SVに向けて足りていないと感じるところ

大学生が中心の文化

「大会運営」におけるリターンとは何かを考えた時に「やりがい」「達成感」「自己実現」といった要素はたしかにありますが、これらは「継続」には繋がらないと考えています。繋がっていたら、過去ポケモン界隈におけるあらゆる企画は現存しているはずです。
前提として「同じチーム・人間がずっと主催を続けること」は個人。コミュニティにおいてその難易度が大きいと感じています。
これも運が良いのですが、昨今ではこういったゲームコミュニティにおける活動という物が就活や転職活動で評価される時代になりました。僕が現状提示できるリターンはこれしかありません。
「活動の実績」を糧に行動範囲を広げるリターンが大きいのは主に学生です。学生時代に比べて社会人担ってからの方が所属しているコミュニティが閉鎖的になったことは誰もが感じていることだと思います。
特別就職といった物でなくても他の企画に呼ばれたりするきっかけに「他の企画に携わっていた」という実績は大きな安心感を得られるはずです。
よってコミュニティ活動という物は学生が中心でその引き継ぎを重んじることが結果として継続に繋がると考えています。既存のコミュニティ大会より大学生のポケモンサークルの方が継続年数が長いことも事実です。逆に言えばこの仕組みを理解しコミュニティの大会運営に落とし込むことで今後の「大会運営の継続」を目指していけるのではないかと考えています。
とはいえ現状各所に学生新規勢が活動している様子が伺えます。個人的には彼らが活動するのはもちろんですが「引き継ぎ体制」まで整えることが重要だと考えているため敢えて挙げることにしました。

大会同時の連携

大会同士の連携です。人同士の連携はかなり進んだ気がします。しかし、大会同士の連携ができていません。
具体的には「ランクバトルの成績に応じてオフ対戦のシードシステムに反映させる」や、「他の大会での優勝者をまた別の大会のシードシステムに反映させる」といった事です。
大会はコミュニティです。ですから、大会が繋がる事はコミュニティが繋がる事であり、一つの大きなまとまりになると良いのかなとか考えています。
まだこうして抽象的な話しかできないから「足りていない要素」なのかもしれません。もう少し具体的にできればと考えています。

こんな僕でもたくさん考えていました。ここに書いてあることはほんの一部です。

ここまで読んで頂きありがとうございました。テキトーにリンクを置いておきます。
・裏垢
https://twitter.com/LK1oS
普段考えている事のうち、思想が強い物はこちらにツイートしています。

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