LEICA M Typ262
LEICA Mデビューを果たしてちょうど一年が経ったので長期レビューを書こうと思います。
はじめに
2019年の4月にそれまで愛用していたキヤノン EFシステムを下取りにだしてLEICA M typ262を購入。Carl Zeissファンの自分にとってかなり大きな出来事でした。
その前後で21mm,35mm,50mm,85mm(classic),85mm(Milvus),135mmの全てZeissレンズとカメラ本体を下取りに出しているのでもう後には引けないといった心持ちで新宿に飛び込んだのを今でも覚えています。
EOS 5Ds R
ミラーレスカメラの波
ここ数年各社本格的にミラーレス機に本腰を入れていて、レンズシステムもラインナップが揃ってきました。
そんな中で一眼レフからミラーレスに移行するなら今ではないか?と考えるようになりました。
とはいえ現時点でZeissレンズを使おうとするにはアダプターを介しての使用をすることになり、余計な物を間に挟むことは完成されたデザインを壊すことになる上に心情的にもNG。しかしながらRFマウントやZマウントのZeissレンズ開発アナウンスは現時点では無い。
Batis 2/25 E-mount
Loxia 2/35 E-mount
(レンズのデザインとしてはZeissのLoxiaはかなり好みです)
そこで主流ではないが毎年のモデルチェンジや新機種の出現の少ないライカを購入して長くレンズシステムとカメラを使っていきたいという気持ちが強くなっていきました。
カメラ本体もドイツ製でいきたい。
自分自身プロダクトデザイナーの端くれであり、bauhausの哲学や思想が反映されたプロダクトを体験したいという気持ち。そして何より私が自動車から食器に至るまでドイツ製品を愛用していることが大きいです。レンズだけではなくカメラ本体までドイツ製品を使って写真を楽しんでみたくなり、実機を触るためMAPCAMERAを訪れたが最後、1日でも早く手に入れて多くの写真を撮影したいという気持ちになり、購入を決断しました。
SUMMILUX-M F1.4/50mm ASPH.
SUMMILUX-M F1.4/50mm ASPH.
次にLeica M Typ262 を1年間使った感想に
レンジファインダーというカメラ
ということがあります。前述の通り、元々Carl Zeissのレンズを使っていてMFレンズでの撮影は慣れていたので不便さを感じることは少なかったのですが、レンジファインダーの二重像のピント合わせは独特で未だに撮る楽しさを増幅させてくれます。
SUMMILUX-M F1.4/50mm ASPH.
機能美を追求したデザイン
無駄のない直線基調のデザイン。各部品のデザイン処理が秀逸で無駄を省きながらも感覚的に操作できる使いやすさ。そしてそれに伴う操作感の心地よさは常に触っていたいと思わせる凄さがあります。
プロダクトデザイン。つまり外形のデザインだけではなく画面のUI、表記されている文字フォントに至るまでがシンプルで美しく、無駄のないデザインで一貫している。細かい部分まで世界観が共有されていることが商品の完成度を高める上で重要だと改めて感じました。
Braunの時計文字盤
視認性の高いオレンジを使った色使いが共通性を感じています。
スナップに最適なフォルムと上質な操作性
基本友人や女性を撮ることが多いのでカフェなどの建物内でシャッターを切ってもLEICAならOKと思わせてくれるブランド力とビジュアルから来る威圧感の小ささはスナップ撮影には最適だと思います。これは以前使っていたキヤノンの一眼レフでは気が引ける場所でも持ち込めるので、カメラを持ち歩く機会も増えました。
LEICA M Typ262について
私が購入したモデルは最新のM10世代ではなく一世代前のLEICA M Typ240世代の派生モデルであるTyp262。このモデルは先に出たTyp240から動画撮影モードやライブビューを削りシンプルにしたモデル。
正直言うと薄くて最新のM10と悩んだがライカ純正現行レンズの同時購入が金銭的に厳しかったので後々の事を考えるとTyp262+欲しいレンズという結果になりました。
Typ240と比べて好きな点といえばまずはデザイン。次に動画撮影は元よりライブビュー撮影をなくすことでレンジファインダー本来の光学ファインダー撮影しかできないストイックなスタイル。その恩恵は実際にベースモデルの重量にも現れていて、Typ240は680g。そして薄型軽量化されたM10は660gです。購入したTyp262の600gという軽さがいかにスリムアップしているかがわかります。
最後にライカを選んだ理由をいくつか
・アナログな操作性
・小型設計ながらフルサイズセンサーであり独特の描写
・小型なレンズシステム
・心地よいシャッター音
・機能的なデザイン
最後まで読んでいただきありがとうございます。いずれ購入したレンズの描写のレビューやデザイン的な話も詳しく書きたいと思います。