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#2024年映画ベスト10

毎年楽しみにしている  #2024映画ベスト10 の時期がやって参りました。自分のランキングをつけるのも人のランキングを見るのも楽しいなと思うし、ここで自分なりに腑に落ちるよう、何を観て何を考えるか、限られた時間の中で精一杯やっていきたいなといつも思う。年末ギリギリになってからいつも思う・・・。
座右の銘が「できることを」(映画「ジョジョラビット」より)なのですが、そんな映画がやっぱり好きだったなとおもう年末です。できる範囲でやるよではなくて切実な状況でそれでも精一杯やるというニュアンス。上位陣はちょっともう観たくないくらいしんどい状況の映画が並び、でもそこにその状況なりの小さな希望がある作品ばかりだなと感じます。

あとはこれ2年前とかにも書いたけど映画はやっぱり総合芸術だと思うので、言語非言語文脈音楽の限りをすべて尽くして広い世界を見せて圧倒してほしい。普段短歌という31文字に省略しまくることでなんとか世界を作るということをやっているので余計そう思う。



第1位 哀れなるものたち


結局これが一番好きだったなぁ。ガンガンR-18ではあるけど、ちゃんと観ると精神的な自立をテーマにした寓話あるいは神話として成立しているあたりが最高。ちゃんと観ないとわかんないあたりも最高。世界観だけでも好きだったな、ヨルゴスランティモス監督合うんですよね。
あまりに刺さって鑑賞時にnoteも書きました。モチーフの使い方、画角の切り取り方、色の使い方すべてに意味がありこれぞ総合芸術だと思う。

第2位 エイリアン ロムルス


お馴染みエイリアン。原点復帰にして過去作の要素てんこ盛りなところも親切でいいんだけど、今回広がった惑星の設定がそそられるところと、アンドロイド周りの話が切ないところがまずSFとしていい。2時間以上の世界があった。撮影技術が進歩したからこそ取れるシーンもあって、今やることに納得感があるのが良かった。重力の実感があるのすごいな…

第3位 ミッシング


 

「空白」がとにかくしんどかったので今回もしんどいんだろうなと期待していたのですが、ほんとにしんどかった…。失踪した愛娘をずっと探す話なんだけど、失踪って決着がつかないから死別とはまた違うある意味同等の辛さがあるんだな…。
空白は折り合いの付け方を探し始める話だったとして、「折り合いをつけちゃいけない」と自責する人の話でした。石原さとみさんの演技が凄すぎてしばらく2024年は牛丼屋の前を通るたび薄目だった。石原さとみさんは牛丼食べないと思うけど、この役は泣きながら片膝立てて牛丼食べてそうでした。なんの話。

第4位 マッドマックス:フュリオサ

もう「マッドマックス観てる…!!」って思わせてくれた時点で勝ちなんですよ。前日譚タイプの続編として、傑作だった前作の解像度を大きく上げてくれたと言う点で感謝してもしきれない一作。
ヴィランのディメンタスがよかったな、人間くさいあまり本編のイモータンジョーの解像度が上がるという。

第5位 ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ(+エブリデイ!)

もうシリーズ評になっちゃって(好きすぎて)ズルいのは承知の上なんだけど、「これしかできない2人」を対峙する相手を変えながら相対的に見せてくれる。ドラクエのパーティを今ベビわるで名前つけたくらいに思い入れがある。

第6位 夏の終わりに願うこと

お父さんが病気で亡くなりそうな娘が主人公で、おそらくこれが一緒に過ごせる最後の夏であろうことをみんなわかっていて、なんとか集まる夏の一日。主人公の(一緒にいたいだけなんだけどな)が明言されずに伝わる仕組みなのが打たれる。去年でいうアフターサンに近い。あんまり推しているひとがいないけどいい映画だったと思う。

第7位 ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ

冒頭で書いた、今ある環境でできる限りのことをを体現している作品のひとつ。必死感というよりは出来る限りいい関係にしていこうと言うじんわりいい映画でした。

第8位 ロボット・ドリームズ


出会いと別れをそれぞれ肯定してくれる作品で、ストーリーとセプテンバーはもちろんいいのだがそれは既に語られているので。
描き方がとにかく良かった作品だと思う。主人公が犬であること、途中出てくるダックさんが鳥であること、ドッグが1人でいる時に向かいの家に照明が付くタイミングと色合いなどすべてが計算されている。

第9位 ルックバック


原作読んでたので知ってる話だしなーと思って見始めたのに、実際知ってる話なのに、原作もめちゃくちゃ良かったのに演出が良すぎて映画として感動した。キャラクターへの感情移入が深い分、創作についての話というエネルギーや祈りとしてのエネルギーは映画の方が強かった気がする。

第10位 キングオージャー(+王様戦隊キングオージャー)



や、ほんとにすみません。映画版の出来は全然10位じゃないんですけどもテレビシリーズが映画並みに、もうアベンジャーズエンドゲームとかスパイダーマンノーウェイホーム並みの偉業だったのでここで語らにゃなるめぇと思って。
アベンジャーズもスパイダーマンも10年単位の年月を重ねることでメタ的に映画の重みや没入度をブーストしているので、もう一生こういう感動体験はできないんだろうなと思っていました。でも戦隊という、1年かけて毎週浴びせられることで重みをブーストできる媒体があったんだなと…!!!でもまぁ毎年そうなわけでは決してなくて、キングオージャーは脚本、演出、演者すべてがアベンジャーズ並みに質が高い奇跡の作品なので…
ちなみに映画の方はキョウリュウジャーのが良かったです。キョウリュウジャー観てないんだけど、でもすごいいいシリーズだったんだろうなと思った。戦隊はリアルタイムで追わないとと決意した一本。

11位以下


第11位 夜明けのすべて
第12位 ビートルジュース ビートルジュース
第13位 ヒットマン
第14位 シビル・ウォー アメリカ最後の日
第15位 密輸1970
第16位 映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記
第17位 モアナと伝説の海2
第18位 落下の解剖学
第19位 それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン
第20位 恐竜超伝説2 劇場版ダーウィンが来た!

第21位 侍タイムスリッパー
第22位 あんのこと
第23位 悪は存在しない
第24位 ボーはおそれている
第25位 デッドプール&ウルヴァリン
第26位 憐れみの3章
第27位 爆上戦隊ブンブンジャー 劇場BOON! プロミス・ザ・サーキット/仮面ライダーガッチャード ザ・フューチャー・デイブレイク
第28位 ライオンキング:ムファサ
第29位 映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)
第30位 インサイド・ヘッド2

第31位 異人たち
第32位 ゴーストバスターズ フローズン・サマー

ワースト 最強王図鑑 The Ultimate Battles スペシャル上映 魂の叫び!


なおワーストは最強王です。ゾウやらアリやらパラケラテリウム(古代のでかい生き物)にプロレスをさせるIQ3くらいの茶番なのですが、そんなことはわかって見に行ってるのでそこがワーストなんじゃなくて、最初から最後まで全部既公開テレビ作繋げただけなんですよね。どっちが勝つか知ってる茶番を20本見るのはつまらなかった。映画ならではの演出とかもなし。舐めてんの?

今年は第16位のしんちゃん(恐竜)を観たことをきっかけにしんちゃん映画を全部観たのもいい想い出です。来年の新作も楽しみだなぁ。

来年全体で一番楽しみなのはバレリーナです。
それでは良いお年を!できることをやって来年も生きていきます。


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