「ゴジラ対コング」VS「キングコング対ゴジラ」
『ゴジラ対コング』
ハリウッドから映画「ゴジラ対コング」がやってきます。
巷では2大怪獣の身長差をどうやって埋めるのかという疑問の声も挙がっています。
まずは両雄の身長がどのように変化してきたのかを表にしてみました。PC版で見ていただけるとわかりやすいと思います。
前回『キングコング 髑髏島の巨神』の時の大きさが赤枠Aの31mです。1933年誕生当初の5mから比べると随分大きくはなっていますが今回の大きさは102mと桁違いであります。
前回の『キングコング 髑髏島の巨神』(2017年公開)の中で「キングコングは青年期の為まだ成長段階にある」との伏線めいたセリフがあったことを覚えています。今回はそれから50年後の話です。当時31mだったコングが今回は102mに成長したというのが先の問いに対する答えであります。
さて、ゴジラは無理やり階級をあげてきたコングとどう闘うのでしょう。予告編でコングにぶん殴られてよろめくシーンがよく流れています。日本版ではその直後ゴジラがビンタでやり返す場面が出てきます。ゴジラに対するオマージュと思われますが、そのシーンを見る為だけに映画館に足を運んでもいいとさえ思えます。今から2大怪獣の決戦に備えておきたいと思います。
海外でもそのシーンがツブヤかれてます。↓
ではゴジラがコングにビンタを仕返す場面 始まってから60秒のあたりです。動画でどうぞ ↓
『キングコング対ゴジラ』
実は50年前にこの両雄が既に対戦していたことをご存じでしょうか?
キングコング映画製作の権利を得た東宝が1962年に製作した『キングコング対ゴジラ』であります。(身長図 赤枠B)
南海の島から連れてこられたコングと北極海で目覚めたゴジラが日本で対決します。
自衛隊による両者を共倒れさせる作戦によって両者は富士山で合いまみえることになります。ゴジラの放射能火炎に対して、高電圧に耐性を得たコングが放電で応戦します。両者は死闘を繰り広げながら熱海へと移動していきます。激闘の末、両者は巨大な波しぶきをあげて海中へ沈んでいきます。やがて浮上したコングは海中へ没したままのゴジラを後にして、南海の島へと帰っていくというストーリーです。
製作秘話
キングコングとの対決は東宝が映画製作費3本分という巨額の権利費を払って実現した企画でした。更に「顔も性格も異なるものにする」という厳しい条件付きでした。
その結果原形コングとは大きくかけ離れた日本猿風の顔立ちとなってしまったらしいのです。日米を代表する両怪獣の対決に胸を躍らせたものですが、コングの平面的な顔にがっかりしてしまいます。それでも映画はゴジラシリーズ中歴代1位の大ヒットを記録します。その後ぬいぐるみは『ウルトラQ』に出てくる巨大猿『ゴロー』に流用されました。
ちなみに私、その『ゴロ―』のソフビ持ってました!
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最後に
新旧2本の映画を紹介しました。前回は契約上の問題からコングを負けさせるわけにはいかなかった痛み分けのラストとなりました。時には子供達の夢さえ簡単に壊してしまう「大人の事情」というものを理解したのは随分と後になってからであります。怪獣が、いとも簡単に家を踏み潰してしまうシーンとダブるのであります。
『ゴジラ対コング』はどのような展開と結末が待っているのか今から楽しみでなりません。楽しみであると同時に大人の事情を微塵も感じさせない仕上がりになっていることを願うばかりであります。
完