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転勤する上司がまだ頑張れると語った理由

210526-50・直属の上司にちょっと話があると呼び出された。また自分が何かやらかしたかと、暗い顔で上司のもとに行くとそうではなかった。話とは上司自身が違う部署に異動になったという連絡だった。今の部署が問題山積み状態の時に赴任して、ようやく色々と片付きかけようとしている矢先での転勤。次の異動先も荒れ放題の部署らしい。しかし、上司は今の部署を離れたくないと言いつつも次の部署でも頑張ると意欲を見せている。自分たちの世代は屍になる気持ちで働いて、次の世代には少しでもラクをさせたいという気持ちでいるらしい。古い考えのもとかもしれないが、その話を聞いてすごく痺れた。かっこいいと思った。なんでそんなに頑張れのかゆとり世代の自分にはすぐ理解できなかったが、その信念は自身に響いてくるものがあった。

なんでそんなに頑張れるんですか?と聞いてみた。すると、目の前の仕事をただこなすだけでは単調になりつまらなくなる。であるなら、どうしたら利益を少しでも増やせるか、どうしたら効率よく多くの仕事を回せるかを考えてやるだけでも仕事の楽しさは生まれてくる。利益が増えるのは会社のためとはいえ、利益が去年よりも増えたら自分らのおかげだと思えば嬉しいし、しかもその効果は給料として返ってくる。これだけでも仕事への姿勢は変わるもんだと話していた。確かに、仕事は慣れると単調で飽き飽きしてくる。そうするとその日の仕事を早く終わらせることばかり考えてしまい、仕事=苦行へとなり下がってしまう。仕事のインセンティブは給料だと考えるのも良いかもしれない。だが、給料に合わせて他にも『楽しさ』を見いだすことが、仕事への熱量に変化するかもしれない。その話とは、仕事奔走人間が仕事大嫌い人間に送った活力ある言葉だった。

絹掛

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