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27歳、人生で初めて告白した話

久々に会う友人たちにパートナーがいて、湧き上がってきたチャレンジ精神から今まで避けてきた恋愛に再度挑戦してみた。3年ぶりくらいに新しいことを始めるドキドキ感を感じながら、懐かしいマッチングアプリをインストールした。

あまりにも恋愛感情が湧いてこない。人が好きになれない人生を送ってきたために自分をアロマンティックだと思って数年を過ごしてきた。今回3ヶ月ほどアプリをしたが、自分が人を好きになることに人より時間がかかることや友達への好意が恋愛的な好意に変化していくことを知った。男性に耐性がないので不意な接近やアイコンタクトに反射的にドキドキすることは前から変わらない。



アプリを開始して最初に電話をした年下のA君は読書好きだった。ぎこちない世間話をしながらも、とても話しやすくて落ち着く声をしていた。何よりも聞き上手で、私が好きなものへの丁寧なコメントが嬉しかった。つくづく思うが、私の友達の読書好きも選ぶ言葉が柔らかく丁寧で、しっかりと本質をついている。彼らは自分自身が表現し得なかった美しい言葉で感想をくれる。例外なくA君もその言葉を持っていた。とても惹かれたが、遠距離は難しいとのことでLINEで本の話をする仲に留まった。

その後会った3人のうち、一番最初に会ったB君はチャットしてすぐに会うことになった。好青年で同い年。緊張と恥ずかしさもあって一層モゴモゴしてしまった。序盤からかなり積極的で、そこから何度も「次はいつ会えるか」と聞いてきてくれていた。結局5回ほど会った気がする。積極的な姿勢にのれず、少し逃げ腰の私に友人曰く脈なしを感じたB君は「気持ちがわからない」とメッセージをくれた。

何度も会う中で、次も会いたい気持ちが少しずつ出てきていた私は、彼が離れていっているのを感じて「とにかくまた会いたいと思ってる」とそのままの言葉しか出てこなかった。それでも次会ったら「好き」と伝えようと心に決めて会うことにした。

当日ダラダラと一緒に過ごしてご飯を食べて、もう帰ろうかという時に好きだと言ってみた。彼は少し困惑した感じで自分もそうだと言ったが、そこでその日は終わってしまった。いや終われなくて帰りの車の中でも「たくさん会ってるけど、この関係は…一体‥」と聞いてみた。頭をぽりぽりしながら彼も「う〜ん」と困った様子。「ポーカーフェイスでわかんない」「〇〇ちゃんは難しいな」と言われた時はショックで真顔になってしまった。夜でよかった。

悲しくなってその日は家に帰ったが、言いたいことが伝わってない気もして後日仕事の昼休憩に電話した。ゆるゆるした声の彼だったが、意を決して1人車の中で姿勢を正した。「恋愛感情が湧きにくい人間」「何回も会ってかなり好きになっている」「付き合ったりは考えてませんか?」と自分のことをそのまま喋った。「好きになってるのはわからなかった」「恋愛感情が湧きにくい気はしてた」と彼も思ったことを言ってくれた。



一応、人生で初めての告白は成功したが、今後どうなるのかはわからない。また焦らず、自分のことを伝えられたらいいなと思いながら勢いでここに書き殴る。本当に思うが、小学生の方がまだ大人な恋をしてそうな気もする。恋愛に対して拗れて卑屈になった私が変われることを信じて、行動してみたい。

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