若者の孤立を防ぐ~未来に希望を持てる社会を目指す取り組み~を聞いて
11/18、私が所属する大阪社会福祉士会大阪南支部にて研修会を実施。
認定NPO法人D×Pの今井紀明さんを講師としてお招きし、
「若者の孤立を防ぐ~未来に希望を持てる社会を目指す取り組み~」というテーマで講演頂きました。
その講演を聞き、私が感じたこと・印象に残ったことを綴りたいと思います。
①ビジョン・ミッション
ビジョンは、
「ひとりひとりの若者が自分の未来に希望を持てる社会」
ミッションは、
「ユース世代に、セーフティネットと機会を」
を掲げられていた。
それを聞いてとてもイメージしやすいビジョンであると感じた。
取り組む方向性が明確であり、やはりビジョンの言語化・明確化の必要性を自身の事業でもとても感じた。
②取り組む社会課題・事業
大きなテーマは「10代の孤立」
不登校や中退、家庭内不和、経済的困難、いじめ、虐待、進路未定、無業などいくつかの安心できる場や所属先を失った時に孤立が起こる
特に日本では若年層に予算を割くことが難しく、対応が後手になりやすいところを「セーフティーネット事業」「機会創出事業」を実施し、若者の孤立解消に向けてアプローチされている。
③繁華街のアウトリーチ事業~グリ下の現場から~
〇グリ下、居場所をなくした10代の集まる場所
「虐待やDVなどで家庭に居場所がなく孤立する若者がSNSを介してつながり集まる。」
→SNSを通じてコミュニティを作る力があるとの言葉が印象的だった。
〇街中アウトリーチ事業
グリ下近くにフリーカフェを設置。
「相談」ではなく、「雑談」ができる場を形成。
そこから見えてきた課題である
・数年単位の長期的な支援が必要
・公共空間ではない、安全に集まれる場所が必要
からユースセンターを作られる。
④ユースセンターの役割
ユースセンターが繁華街での新しい居場所となることで、
・エネルギーを溜められる場所になる
・自立に向けて一緒に考えてくれる人とつながることができる
・自分の意見が尊重され、自治的な経験ができる
→まずは若者が安心できる場所の形成を行い、その後個別に応じた支援を実施されていた。
⑤ユキサキチャット事業(オンライン相談)
事業内容としては
親や周囲を頼れない全国の13~25歳までの若者に向けたオンライン相談窓口・ひとりひとりに応じたサポートの提案を行う・「否定せずに関わる」
・相談の時点で債務を抱えている若者が4割程度いる
・食糧支援を希望する若者に「何も食べない日は週に何日あるか?」と質問したところ、約2人のうち1人が「ご飯を食べない日がある」と回答
・オンライン相談で、相談したいことを言語化できない若者がいる。そのような場合、支援が難しい
⑥これからの展望
・ユキサキチャットの利用者は、約1万人。本当に支援が必要なのは推計200万人
・2030年までに対象のユース世代の3割にアウトリーチする
→他の団体へのノウハウ共有や連携により若者へのアウトリーチを拡げられていた
⑦セーフティネットを一緒に作る
年末年始の緊急支援 クラウドファンディング
「年越しに食べるものがない」
今回の講演を聞いて、若者が置かれている現状を改めて知りました。
知らないことも多く、私を含めまだまだ世間に知られていないことがたくさんあるということがわかりました。
本当に微々たるものかもしれないけど、寄付にも協力させていただきます。
そして、このような拙い文章ですが、少しでも「若者の孤立」に興味を持っていただき、D×Pさんの活動に賛同してくださる方が増えることを祈り、今後も応援していきます。