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【金継ぎ】益子焼マグカップ、取っ手を直しました。
割れを繕う。銀仕上げ。
ご依頼品。
マグカップの取っ手の割れを直しました。
取っ手の上部は途中から、下部は根本から割れて、本体から外れていた状態でした。
まず麦漆で接着し、錆漆で和紙を貼り補強。
その後黒漆を塗り重ねて、銀消粉を蒔いて仕上げました。
ご夫婦でお揃いのマグカップとお聞きし、カップに馴染むよう銀仕上げをご提案しました。
銀は経年変化で、色味がアンティーク調に変わっていきます。その変化から、カップと過ごした時間を思い出にしていただけたらと思います。
また、金で華やかにしてしまうよりも、ソッと寄り添うような仕上げが良いかなと。
ご依頼の際、特に仕上げのご希望がなければ、こうやって器の思い出や、使い方を伺って、仕上げのご提案もしています。
喜んでいただけて嬉しい。
わたしの体調の良し悪しがあるばっかりに、直しに時間がかかってしまって申し訳がないけれど、少しでもその器への想いに寄り添って直せたらと思います。