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#4 武術の枠におさまらない『韓氏意拳』のアプローチ ~韓氏意拳について①~

自分はもともと、格闘技や武道が好きで、剣道や柔道、空手などを多少かじってきた。就職してからは、しばらく何も出来てなかったが、今、現在も"四十の手習い"…ではないが、10年来探し求めてきた武道と出会い、細々と稽古を続けている。

しかし、そんなに長年探し求めるほど素晴らしいと思える武道といえど、毎年、どんどん新しく子どもたちが習いに来る…とゆー状況には、残念ながら程遠い…。(ーー;)

マイナーな武道は、どんなに優れた理論や技術体系を持っていたとしても、"知名度が低い"…とゆーだけで、メジャーで分かりやすい、競技スポーツとして確立している柔道や空手には、"普及"とゆー観点では、まあ、太刀打ち出来ない…。(ーー;)

そもそも、どんな古流の流派にも(もちろん、メジャーな柔道や空手にも…)"型"…とゆーものがあるが、小さい子どもにとって、これはなかなか楽しいものではない。

ーいや、時に、この"型"…とゆーものは、大人にとっても難解で、窮屈なものでもある。

そこに先人たちの奥妙な知恵があり、動きのエッセンスが集約されている…と、理屈では分かっていても…。(ーー;)

幸運にも良き師匠に出逢えて、その1つ1つをひも解きながら教えてもらうような事でもない限りは、なかなか現代人には、その真意を汲み取れない事も多い。

ーつまり、意味も分からず、型をしなければならない。

これは苦痛だ…。(ーー;)


しかし、言うまでもなく、次世代にこの武道を遺していくためには、少々とっつきにくい、この"型"を継承していかなければならない…。

最近は、グローブをつけて、ひたすら殴ったり蹴ったりの練習をするフルコンタクト空手の流派なんかもあるが、ただ強くなるだけだったら、武道である必要はなくて、総合格闘技とかキックボクシングでいーんじゃないの?…と思うワケで…。(^_^;)

(しかし、そうした実戦向けの練習こそ、面白いのだが…。(ーー;))

武道と格闘技(あるいはスポーツ)の違い…とゆーテーマになるかもだが、そこは、最終的には技術云々だけではない"精神性"…みたいなものになるのかなー…とは思う。(゜_゜;)

若い頃のように、ただ強くなる技術としてだけではなく、教育(=人材育成)…という観点で武道をとらえるようになった…とゆーのもあるからだろう…。

(もちろん、格闘技やその他のスポーツで精神性が鍛えられない…と言ってるワケではないので、あしからず…。m(_ _)m)

継承すべき"型"は、その武道の"心"でもあるのだ。(ーー)

マイナーな武道に縁あって、わずかにやって来た子どもたちが、"型"が面白くない…とやめてしまって、誰も継承する者もなくなって、その武道が絶えてしまったとしたら、これは悲しい…。(ーー;)

ーだいぶ、タイトルからズレてしまった感があるが…。(^_^;)


気を取り直して『韓氏意拳』…。(^_^;)

多くの人が、武道や格闘技をするのは、やはり何と言っても"強くなる"ためだろう。

「~が出来るようになりたい❗」

「もっと強くなりたい❗」

武道や格闘技に限らず、いかなるスポーツにおいても、厳しい練習をはじめる動機には、必ずそれがあるはずである。

今の自分より、より強くなりたい❗…とゆーその願望が、人を成長させるのである。

それゆえ、そうした願望や成長志向を否定する気など、さらさらない。

まさしく、自分自身がそうした思いゆえに、武道や格闘技を求めて来たのだから…。

ーしかし、ある意味、そのスタートは、"自己否定"からのスタートでもある。

マイナスからのスタート。

今の自分は弱い。

~が出来ない。

だから、強くなりたい、~が出来るようになりたい…。

ーそうした成長志向と、今の自分自身をマイナスにとらえる事は表裏一体で、呪縛のように分かち難く結びついている…。(ーー;)

先日、自分が講習会に参加した『韓氏意拳』は、そこが違うのだ。

今の自分以上の力は出ない。

だから、自分の最も動ける"状態"を、ひたすら求めていく。

それは、自分にとって最も無理のない状態、最も自然な"状態"である。

そうした"自然な状態"ーそれこそが最強であり、それはもともと、自分がもっているものなのだ、と…。

そこには、自己否定からはじまるのではない、完全なる自己肯定のメッセージがある。

自分に"ない"のではなく、"もともと持っている"…。

"自然"な自分、本来の自分、本然の自分…。

ー"無為自然"の老荘思想が、『韓氏意拳』の背景にある事も大きいのだろう。

"無為自然"ーすなわち、何もしない、そのまんま…。

自然な"状態"、無理のない、そのまんまの自分が1番強いのだと…。

自分も、ほんの数回、『韓氏意拳』の講習会に参加しただけ、まだその入り口に立ったくらいであるが、武術という枠組みだけにおさまらない、とても魅力的なアプローチであるなぁ…と感じた。

前回、#3の記事で紹介した『バランスからだ塾』のバックボーンに、この『韓氏意拳』のアプローチがあるのが、よく分かる。

何か特別な技術を習得するのではなく、もともと持っている基本的な能力を発揮出来るようにする…とゆー『バランスからだ塾』の考えは、まさしく…である。(ーー)

『ヒモトレ』考案者のバランストレーナー、小関先生からして、そもそも『韓氏意拳』の教練なのだから…。

それは武道や、他のスポーツーいや、それだけにとどまらない、もっと様々なものにも応用可能な、"発想の転換"をもたらしてくれるアプローチである…と思うのである。m(_ _)m

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