電力がガソリンに置き換われるのか
電力は足りていない?
今年、TVやニュースなどで突然発信されたコトバがあります。
「電力需給ひっ迫警報」- このコトバ聞いたことありますか?
2022年3月21日20時頃、東京電力管内(1都8県)で電力需給が極めて厳しい状況だとして、経済産業省が初めて「電力需給ひっ迫警報」を出し、大型施設や大企業などに節電を要請しました。
これは近年まれにみる出来事で、首都圏があわや大停電になるところだったのをご存知でしょうか。
では、よく似たコトバで「電力需給ひっ迫注意報」は耳にしたことがありますか?
電力需給ひっ迫が「警報」から「注意報」にかわっています。
電力需給ひっ迫警報から約3か月後の6月28日に経済産業省は東京電力管内で「電力需給ひっ迫注意報」を初めて発令。
この耳なじみのない「電力需給ひっ迫警報」と「電力需給ひっ迫注意報」は、共に今年から使われるようになったコトバです。
どちらが危険な状態かというと「警報」の方が危険で、電力の予備率が3%を下回ると発令されます。緊張が走るほどヤバいです。
「注意報」は予備率5%を下回ると出されるもので、危険度で並べると先に「注意報」が来て、さらに停電の危険が増して「警報」ですね。
電力を取り巻く状況がはっきりと変わってきている
なぜこのような説明をしているかというと、すでに今年の冬は電力が足りないことが予想されており、これから私たちはこの電力需給ひっ迫「注意報」と「警報」をよく耳にすることになるであろうからです。
ひと言でいうと電力を取り巻く状況が、はっきりと変わってきているからです。
Yahoo!はこの状況に合わせて、ついにTOPページに天気予報ならぬ「でんき予報」と「停電情報」を発信するサービスを8/3からスタートしています。私はコロナが流行り始めたとき、世界中でウイルスが蔓延するなんてSFの中にいるみたいで、なんだか変な気持ちになりました。この「でんき予報」も同じような気持ちです。子どものころに読んだ漫画や映画の世界に入ってしまったかのような気持ちがするのです。EV化を進めるのに、この電力背景はこの先にどうなるのかを知らなければ、本当の未来予測として大事な部分が欠けていると思います。
一応ここで申しておきますが私はEV化が反対ではありません。
技術はテーマを持って取り組むと発展するし、さらにそこに世の流れという外圧がかかることで爆発的な成長を遂げることは重々承知しており大賛成です。
ただEV化を実現するには厳しい現実が多すぎるということと、その厳しい現実を浮き彫りにすることで経済予測をしているのです。
これまで語られてきた「EV化に向けた成長設計」に疑問があり、読み解きたいのです。
さあ、EV化を語るうえで密接な国内の電力危機は何故起こったのか?
次回これを浮き彫りにしていきましょう。
キンタン 高橋
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《参考資料》
需給綱渡り 日本の電力危機~直面するエネルギー問題を検証~【Bizスクエア】
需給ひっ迫警報 / 経済産業省
初の「電力需給ひっ迫注意報」 警報との違い すぐ使える節電方法 / NHK