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20万円のエピフォン
エピフォンの新製品が発表された。
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ギブソン・カスタムショップとコラボしたモデルで、63年のファイヤーバードVとⅠの復刻である。
オリジナル同様のスルーネック構造、バンジョーペグを再現し、ギブソンのピックアップを搭載したモデルで、価格はⅤが約20万円、Ⅰが16万円となっている。
たっけ〜〜〜wwwwwwwwwww
誰が買うん笑
ギターの音を構成する要素は主に3つ。
・重量
・ピックアップ
・ロゴ
である。
重量が3.5キロ前後のギターにシングルコイルを載せてFenderのロゴを貼るとストラトの音が出るが、ギブソンのロゴを貼るとストラトの音は出ない。
腑に落ちない方も居られるかと存じますが、世の中そういうふうにできているのだ。
このファイヤーバードの場合、ピックアップはギブソンのハムバッカーだ。重量は不明だが、木材と構造が同じなので復刻元のファイヤーバードの個体差の範疇に収まる程度だろう。
この時点でファイヤーバードとしては申し分ないが、一つ重大な問題がある。
ロゴがエピフォンであることだ。
エピフォンも独自の歴史を持ち、ファンの多いブランドではあるものの、現在のラインナップの大半はギブソンのギターの廉価版であり、エピフォンがギブソンの下位ブランドであることは疑いようのない事実である。
ファイヤーバードはギブソンのギターであり、エピフォンのロゴが貼られれば、それはエピフォン、つまり廉価版のギターになり、逆立ちしても本物にはなれないのだ。
それを踏まえると今回のファイヤーバードの20万円という価格はかなり高いと言わざるを得ない。
現行ギブソンのファイヤーバードは販売されておらず、高価なカスタムショップ製やビンテージ品を買うしかないため、今回のエピフォンのモデルを購入するのも有効な選択肢だと言う人もいるだろう。
しかし私は、そういった考えを持つ人々に、本当にそれで納得できるのか問いたい。
20万円という金額は決して少ない額とは言えない。
非常に高価なギブソンのファイヤーバードと、それに比べれば安いが金額としては安価とも言い切れないエピフォンのファイヤーバード。
勘のいい読者なら、両者の関係性があるものに酷似している事実に気付くだろう。
そう、美川憲一とコロッケである。
美川憲一は日本を代表する大物歌手であり、全盛期のギャラは1000万円だったと言われる。
現在は不明だが、人気が落ちていた時期でも500万円ほどだという話もあり、やはりそう安い額で呼べる人物でないことは間違いないだろう。
コロッケのギャラは不明だが、日本のモノマネ芸人の代表格であり、こちらも相応の額を要すると予想するのが妥当である。
美川憲一を呼べるほどの金はないからと大枚を叩いてコロッケを呼んだとして、果たしてあなたは満足できるのか。
もちろんコロッケも人気芸人であり、独自のファンを抱えている。しかし、あなたが聴きたいのは美川憲一の歌であって、コロッケによる美川憲一のモノマネではないはずだ。
どうせ大金を払うなら本物がいい。
美川憲一になれ。