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時代の変化に対応できてる? 「グライダー人間」と「飛行機人間」の話

『思考の整理学』は、僕に“考える”ことの重要さを教えてくれた。
冒頭の第一章で、「グライダー人間」と「飛行機人間」の話がでてくる。

「グライダー人間」とは、学校の先生や教科書など指導者に引っ張られて学んでいく人間。一方、「飛行機人間」は自らの意志で学び、好きな場所に飛んでいくことができる。

『思考の整理学』の中で、グライダーと飛行機の話は“学ぶこと”の比喩として記載されているが、世の中にはグライダーと飛行機がたくさんある。
“劣化”、“老害”などもグライダーの影響なんだと僕は思っている。

一定を維持しようとしても自然落下する

「今の生活を続けながら、少しずつ良くなっていきたい。」とは誰もが思うことだけど、同じことだけを繰り返しているとグライダーのようにふわふわと落下してしまう。あまりにも自然に高度が下がるので落ちていっていることに気づかないかもしれない。

努力の度合い > 環境の変化 ?

努力するという行為は、自分にエンジンを積んで自主的に変化して「飛行機人間」になることだと思う。
少しずつ上へ。とても大事なことだけど、落下の速度に対してエンジンの出力が十分に足りているかの判断はわかりにくい。

一定速度で落下するなら分かりやすいのだが、落下速度は常に変化している。青空の日もあれば嵐の日もあるようなもんだ。

世の中は常に変化している。昨今は特に変化の激しい時代と言われている。自分が努力していたとしても「環境の変化」「人間関係の変化」「能力の劣化」などの外的影響を受けるのだ。
その変化に対応できないと一定の高度で飛行することはできないのだ。

あいつが悪い、会社が悪い、自治体が悪い、国が悪いといったところで何も変わらない。
社会は変化していくものである。
その変化は重力のように常に自分につきまとい、時間が経つにつれて、いつの間にか大きい変化になっている。
一定維持しようとしても、まわりの環境は変化していく。それに合わせて人間関係や自分が元々持っている能力も劣化することがある。

チャーン以外のレンタルビデオ屋なんて今はほとんど存在していない。職業は時代の変化に伴いなくなっていく。

だから社会の変化に対して、自分が努力して変化していかないと、落下していることになってしまう。

変化を受け入れる勇気を持つ

グライダー能力はとても魅力的だ。大空を優雅に滑空する様はとても美しい。ただ残念ながらいずれ地上に着いてしまう。
だからといって飛行機人間がいいとは限らない。
飛行機人間になるには燃料も必要なら、機体も重い、ましてや事故の可能性だってある。

著者の外山滋比古先生も「グライダー兼飛行機」のようになることを薦めている。グライダーにエンジンを積むのだ。

すごく上昇しなくてもいい。けど一定を維持しようと思った時に「変化を受け入れる勇気を持つことが大事」なんだと思う。
頑なに変化を拒むのではなく、ちょっとだけ受け入れる。
そんな変化もありかもって。

そうした変化が自然落下を防ぐ自分のエンジンになっていくんだと思う。



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