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いつかやってみたかったことを今やりました

ハロー。関東バスのイラストラッピングバス「キンシオむさしのバス」の新作が完成したよ。吉祥寺や三鷹など武蔵野地区を走っています。初代「キンシオむさしのバス」は2017年12月から走り始め、今年の1月まで6年余り走って役目を終えました。そのことはこちらのブログに書きました。

初代キンシオむさしのバス

それから成蹊大学の吉祥寺移転100周年を祝うラッピングバスの広告の依頼をいただき、現在関東バスと西武バスで僕の成蹊吉祥寺100周年のラッピングバスが走っています。違うデザインです。

キンシオ成蹊バス(関東バスバージョン)

今回完成したのは関東バスが作ってくれた2代目「キンシオむさしのバス」です。このイラスト制作は僕としてはちょっと攻めたというか、今までとは違った気持ちで取り組みました。

僕は関東バスの仕事をいろいろさせてもらい、社員の人に知り合いができていくうちに関東バスが大好きになり、関東バスのデザインやカラーリングにも親しみを抱くようになりました。だから今回、新たな「キンシオむさしのバス」を頼んでもらった時に、このバスのカラーリングを生かしたデザインができないかと思い、関東バスのみなさんと相談していました。

関東バスのカラーリング

いろいろ考えた結果、僕の画風のひとつで、画面にコマ割りをしていろんな絵を描く「無限のコンポジション」というのがあるんだけど、それに関東バスのカラーリングを組み込もうと思いました。「無限のコンポジション」は同じ時間にいろんな場所でいろんなことが行われているという意味で、それからまちの魅力を詰め込むときにも使っています。バランスが大事だけどデザイン的な要素もあり、やりだしたら時間はかかるけど達成感もあり気に入っています。

鹿児島の個展の時に描いた「無限のコンポジション」作品

そしてバスのテンプレートをもらってラフを描いてみたらすごくいいのができました。「こんなバスがあったらすごい」と僕は思いましたが、一方で、派手すぎないかなとも思いました。今まで壁画や看板など、公共的な場所に表現をするときはそこに足を運び、その風景に馴染むでように作ってきました。そんな中で今回のバスは主張が強すぎるかなとも思ったのです。こういうデザインはもっと僕を知ってもらってからやったほうがいいかなと思ったわけです。

テンプレートをもらって描いた最初のラフ、車体は日野のブルーリボン

ただ、先のことはわからない、仮に僕がもっと知ってもらうようになったとしてもバスの依頼が来るかどうかはわからない、だったら「いつか」じゃなくて「今」やろうと思ったです。「今でしょ!」みたいだけど、少し勇気のいることでした。
それでラフを完成させ、このカラフルなバージョンと今までのような落ち着いた(ってわけでもないけど)バージョンの2つをだして関東バスの乗務員さんやみなさんに聞いてもらいました。すると嬉しいことにこのカラフルなバージョンのほうが好評だったので僕は背中を推してもらったような気がしました。

関東バスがよく通るマックでバスをみながら作業していました

そして何度もシミュレーションを重ね、データにしてくれる中澤さんとやりとしりを繰り返し、色数を絞ったり修正したりして、先日屋外広告の審査も通り、施工も終了。ついに2代目キンシオむさしのバスが完成しました!とても鮮やかな色ですごく気に入っています。

「自然と都会が調和した武蔵野、そしてそこに生きるいろんなひとびと」ということをカラーも含めてイメージしています。みんないろいろあるだろうけど、400台に1台のこのバスを見かけたら少しでも元気になってもらえるとうれしいな。

関東バスのカラーリングとそれをアクセントに加えたキンシオバス

このバスの実現のためにいろんな人にお世話になりました。古川さん、小川さん、徳永さん、データにしてくれた中澤さん、そしてみなさまの声のおかげです。ありがとうございました。おかげさまでキンシオバスは今日も元気に走っています。いつもいろんな場所で関東バスを見ながらこのバスをイメージしていたんですが、今はそれを現実に見ることができることが不思議でもあり、ありがたくもあります。そのうちこのバスでガイドツアーもしましょう。

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