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思いつきから始まった夢のような話

ハロー。明日3/16(土)、池袋にある「としま区民センター」で、僕が豊島区を何度も歩いて見つけたものを話す「としま区さんぽライブ」があります。14時からです。当日券もあるんで、今気づいた人もきてね。散歩の考えが少し変わると思います。それから3/17(日)は現在個展中の西武池袋本店の2F「アートカプセル」いきます。待ってます!

現在施行中。成蹊大学内キャンパスのアート。

今日はそんな池袋から100年前に吉祥寺に移転してきた成蹊学園の100年記念のコラボの話です。昨年10月に成蹊学園さんからお話をいただき、いろんなプロジェクトに関わらせていただきました。詳しくはまた書きますがここに出ています
成蹊のスタッフのみなさんがノリがいいので、僕からもいろんな提案をしました。そのひとつが、ピタゴラスイッチの曲などでお馴染み、栗コーダーカルテットの栗原正己さんとのコラボです。これは僕が成蹊の会議室で思いつきのようにいったことから始まりました。今日はそんな話です。

2006年に栗原さんにいただいた栗コーダーのCD


栗原さんとの最初の出会いは2006年の12月に吉祥寺のスターパインズカフェで、当時ジャケを描いたラブハンドルズのライブのリハの時でした。僕はそのライブでオープニングのイラストドローイングや描き文字による司会進行をする予定だったんだけど、イラストを描いているところをスクリーンに映してやる方法はやっている人がいなかったので、ライブハウスなどにいく時も別の日に行って接続などの説明が必要でした。今もけっこうそうですけど。
それをスターパインズで試していると、2階で、すでにライブを終えて打ち上げをしている人たちから「すごい!あれ今やってるの?」というざわめきが聞こえ、僕がもっと驚かせてやろうと調子に乗って、「あの上にいる人たちなんていうバンド?」って聞いて、スターパインズの人が「栗コーダーカルテット」です、っていうから、僕の得技「文字から絵になるやつ」を描いたら、上から栗原正己さんはじめ、メンバーのみなさんがCDを持って降りてきてくれて、僕に栗コーダーのCDを何枚かくれてすごく褒めてくれました。このCDは今も聴いてます。そのCDは子供が生まれてからよく聞くことになるピタゴラスイッチの曲も入ってますが、クイーンやディープパープルがオリジナルな解釈でカバーされて素晴らしかったです。そして打ち上げをやっている2階に挨拶にいくと芸人の寒空はだかさんがいてびっくりでした。当時僕は演芸プロデューサーの木村万里さんに呼んでもらって、描いてる絵をスクリーンに映す同じ方法で即興アニメのようなものを作り、芸人さんにまじって下北沢の「渦」というライブに出ていました。その時によく一緒になっていたのがはだかさんで、阿佐ヶ谷ロフトの僕のライブのゲストに出てもらったこともあります。

絵の動画を撮影する前

栗原さんとはそれからよくいろんなところでばったりあってました。パン屋、公園、道、などなど。また僕はもちろんテレビやCMで栗原さんの曲や声を耳にするし、栗原さんも僕や僕の絵をいろんなところで見てくれていたみたいで「こないだ町田でライブだったら楽屋にキンシオのドリップバッグコーヒーがあってさー」って立ち話でいってくれたりました。

そして今回、成蹊学園さんから「吉祥寺移転100年」のコラボ依頼をいただき、ノリのいいスタッフさんたちと会議室であれこれ話しているうちに、僕が成蹊の「蹊」って書くの難しくないですか? 僕、いまだにかけないんです、そんな人多いと思うので、僕が絵を描いて「成蹊の蹊のえかきうた」を作りましょうよ、と半分冗談、半分以上本気で言ってみました。そしてそれを話しているうちに栗原さんのあのピタゴラスイッチや西松屋のCMで聴こえる力の抜けた声が頭に聞こえ、これを栗コーダーカルテットの栗原さんに頼みたい、といったら成蹊のスタッフのみなさんも、すごく面白がってくれて「ぜひ!」と言ってくれました。
そしてドキドキしながら栗原さんに「成蹊の蹊」の作曲依頼メールしてみると、すぐに「もちろん!」と返事がきて、うれしくてお茶をこぼしそうになりました。
とりあえず歌詞をかかなきゃ、みたいにあれこれ考えていると、成蹊さんから、実は吉祥寺駅前の大型ヴィジョンに流す成蹊吉祥寺100年のスポットCMも考えていて、それもキンさんと栗原さんにお願いしたいと言ってもらい、僕はもちろんOKですが、栗原さんにも相談して、こちらも快諾いただきました。栗原さんとは知り合いではありましたが、クリエイティブな仕事を一緒にするのははじめてで、すごく刺激をいただきました。

栗原さんからデモの音源が送られてきたときは、「ドキドキわくわく」ってこういう感じなんだなって改めて思いました。そして聴いた後、「胸が高鳴る」ってこういうことなんだなとこちらも改めて思いました。僕はMVやパフォーマンスなどで曲にあわせて絵を描くことはありますが、僕の絵にあわせて音をつけてもらうことははじめてです。手の動きとともに音が展開していき、もう感動でした。

栗原さんのスタジオにて朝のナレーション撮り。目は覚めてないけど声はバッチリ。

このスポットCMは僕が最後にナレーションを入れます。最初にとったやつは会議室で録ったやつなので、ノイズが入ってるらしく、栗原さんから声をもらえないかとメールが来たのですぐにかけつけました。栗原さんのスタジオはいろんな楽器があっておもちゃ箱みたい。ここでいろんな栗原音世界が作られるのかと感動しました。録音ブースで栗原さんの合図とともに声をいくつか撮り、それをパソコンで当てはめて曲を作っていく姿はコンマ1秒の世界で、僕は今日までリコーダーを吹いている栗原さんしか見ていないので、へえ、こんなこともできるのかとびっくりしました。もう、そのへんのことはスタジオで8時間くらい質問したかったんでけど、僕の都合で午前中の早い時間におじゃまして、そのあと西武百貨店の個展の納品があったので、あとはよろしくお願いします、とスタジオを後にしました。

そしてそのあと栗原さんがまとめてくれて、今回の僕の絵と栗原さんの曲の感動のコラボ作品完成しました。3/16(土)から吉祥寺駅前ヴィジョン、また3月末には別な街でも放映の予定です。ぜひ見に行ってね、そして聴いてね!
あれ、そういえば「成蹊の蹊のうた」はどうしたんだっけ? すっかり充実してて忘れていました。またここから何かがはじまるといいな。栗原さん、成蹊のみなさん、ありがとうございました。

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