ポケモン考察 ギラティナは世界を守ってきた?

前回のアルセウスに続いてギラティナについて考察したいと思う。

ギラティナはディアルガ・パルキアと共にアルセウスから生み出された。

しかし、シンオウ神話の代表する話である「はじまりのはなし」には登場しないうえに、ディアルガの時間、パルキアの空間に対して、ギラティナは反物質とその能力も分かりにくい。

だが反物質について知ると、ギラティナがどんなポケモンか良く分かる。

アルセウスによるディアルガ・パルキア・ギラティナの創造は宇宙の始まり、ビッグバンに擬えられていて、時間も空間もビッグバンによって始まったと考えられている。

そして、このビッグバンにはギラティナが司る反物質も関係する。

ビッグバンではエネルギーしかない状態から物質と反物質が対生成された。

だが、対生成とは逆の反応、物質と反物質が消滅してエネルギーが発生する対消滅という現象も起こる。

そのため、このままでは対生成と対消滅が繰り返されるだけで宇宙は誕生しない。

それなのに何故宇宙は存在するのか?

物質と反物質にはCP対称性という対称性があると考えられていた。

だが、実は物質と反物質にCP対称性に従わない事象が存在し、物質より反物質が僅かに寿命が短いことが分かった。

そのため、物質と反物質が対生成されても、反物質が寿命で消滅することで物質だけが残る。

この反応が繰り返されて残った物質によって宇宙は誕生した。

この反物質の寿命が短いことを「CP対称性の破れ」という。

「破れ」と聞くと「やぶれたせかい」が連想される。

つまり時間と空間が存在する世界に対して、寿命で消滅した反物質で構成された世界が「やぶれたせかい」と言える。

プラチナではアカギから "元の世界と「やぶれたせかい」は正反対の性質を持ち、片方が壊れたとしても、もう片方をコピーして元の姿に戻せる" という話を聞ける。

CP対称性に従わない事象が例外で、物質と反物質には対称性があり、従って元の世界と「やぶれたせかい」にも対称性がある。

ということは、ギラティナは「やぶれたせかい」によって元の世界を修復する役割を果たしているのではないだろうか?

「はじまりのはなし」には出て来ないギラティナだが、ミオ図書館の本にはギラティナに関連する話が存在する。

「シンオウ昔話 その1」の「送る」・「戻ってくる」は、やぶれたせかいにつながる送りの泉、戻りの洞窟のことを指していて、この昔話はギラティナの話だと分かる。

ポケモンの骨が「やぶれたせかい」に送られるくると、ギラティナが肉体を付けて戻したことが記録として残ったのだろう。

また、最近ポケマスでもギラティナが実装されたが、そこでもシロナから元の世界を守っているポケモンだと推測されている。

追放されたと伝わっているが、実際は「やぶれたせかい」で元の世界を修復し守ってきたのがギラティナというポケモンなのだろう。

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