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韓国のビザ問題とお金の話

こんなことを書きながら、一切手をつけてなかった「韓国生活&留学」の手引き(自己流)。

まあ、まわりの95%の人には興味のない話だし需要無さげだな・・・と思ったのもある。でも今日は「韓国の就労ビザ問題で日本人が強制送還」というニュースが目に入って来たので思うことを書こうと思う。

「日本人スタッフの大半は20~30歳代の女性。Kポップが好きだったり、韓国人と交際していたりして、韓国で長期滞在を希望していた」(読売新聞より)

むう。なるほど・・・。

高校生、大学生で韓国に興味がある子は「交換留学」などの手があるし使うっきゃない。それに親からの仕送りが期待できたりもする。でも問題はオトナたち。「生活費」「ビザ」だけではなく「キャリア」という課題も出てくる。韓国人と結婚がすでに決まっていたり、すぐに労働ビザが出る人は問題ないのだけれど、今回の民泊業者に雇われていた人も含め「そうじゃない人」も多いのだろう。かつて渡韓した際の私も「そうじゃない」側だったので気持ちはわかる。

ビザの種類や手続きに関する詳しい話は、駐日本国大韓民国大使館にお問い合わせいただくとして。

「韓国で仕事してみたいんです」「留学を考えています」と誰かに相談を受けた時、私はよっぽどのことがない限り「いいんじゃない?」と背中を押すことにしている。人生一度きりだし、たとえ一時的に収入が減ったとしてもトータルで考えたら得るものも多いと思うからだ。

ただ、老婆心ながら必ず伝えていることが3つある。

①「非正規雇用またはワーホリで現地で生活費を稼ぐのは無理ゲー」
②「韓国語が堪能でないならワーホリで行くなかれ」
③「仮でもいいからゴールを決めてから飛べ」

今日は①と②についてだけお伝えしたい。

①「非正規雇用またはワーホリで現地で生活費を稼ぐのは無理ゲー」

今回のビザ問題があった民泊業者は世界的にも知られている会社だったし「ビザは大丈夫」と言われれば信じたくなるのもわかる。ただ…うっすら「実はグレーなんじゃないか」と自覚していた人もいるんじゃなかろうかと邪推する。ネイティブレベルに語学が堪能だとか、特殊技術があるとか。そうでない限り海外で就労ビザをもらうのは難しいし、生活費を稼ぐのは簡単ではない。ソウルに限って言うと、生活費は東京とほぼ変わらないと思った方がいい。つまりどんなに節約しても毎月12、3万円以上は飛んでゆく。韓国の最低賃金をご存知だろうか。2018年現在で750円程度であり、日本と違ってバイトで食べて行くのは非常に厳しい。お給料を踏み倒された、カモにされて搾取されたなんていう悲しい話もググればいっぱい出てくるはずだ。これ、現実。

しかも全部「職にありつけた」場合の話であって語学力やコネがないと面接にたどり着くのさえ難しい。だから日本である程度の生活資金を作っておく、または韓国にいてもできる日本の仕事を持っておくことが大事になる。

知人の女の子は日本で数ヶ月分の生活費を貯金をしてから留学した。そして別の知人はワーホリ前に日本の韓流メディアや韓国の芸能事務所にツテを作っておき、ソウルでは学校に通いながらライターの仕事と韓国の新人アイドルの日本語講師をしていた。そんな彼女もやはり貯金は切り崩しながら生活していたというから「生活費の準備は日本で」が鉄則だ。「語学勉強」であれ「K-POPアイドルの追っかけ」や「韓国人との恋愛」であれ。生活費稼ぎにパワーを奪われることなく本来の目的に集中できるというメリットもある。

②「韓国語が堪能でないならワーホリで行くなかれ」

ワーキングホリデービザは魔法のビザだ(いろんな制限はあるけど)。使えるのは基本たった1度。取得できる最後の年齢(満30歳)ならば迷わず取ってよし。だがそうでない10代、20代の人はまずD-4(一般研修)ビザで「語学学習に集中する」のをオススメしたい。私が出会ってきた「最も残念」で「最もありがち」なパターンはこれだ。

とりあえずワーホリビザを取得して渡韓→最初は語学が未熟なせいでバイトも見つからず語学学校の勉強や宿題に追われる日々→半年ほど経ってようやく”話せる”状況になる→バイトや仕事が見つかる→すぐにワーホリビザの期限がきて泣く泣く帰国

「ああ、せっかく面白くなってきたのに」「あと1年ぐらい韓国で働きたかった」そういって帰国して行った子を何人も見送った。基準でいうとTOPIK4級(中級)以下ではアルバイトさえ見つけるのは厳しい。それに①でもお伝えした通り生活できる額を稼ぐには至難の技。

目的や目標にもよるけれど、韓国生活をその後の仕事に生かしたいならば

日本でまとまったお金を貯める→D-4(一般研修)ビザでしっかり韓国語を勉強&人脈を広げる→韓国語能力試験で高級合格→(ここでやっと)ワーホリビザをとり、語学力と培ったコネを生かして1年間何らかの”職業体験”をする

この流れが理想、王道なのではないかと思っている。運良くワーホリビザが切れる頃に就労ビザがもらえる可能性もゼロではないし、語学をしっかり勉強した上で1年間異国で仕事ができていれば帰国しても何らかの仕事があるはずだ。

そして最も伝えたいのは③の「仮でもいいからゴールを決めてから飛べ」なのだが・・・また別の機会に書こうと思う。

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