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ネムレスの魅力
私がネムレスを知ったのは2021年の10月。
大阪・寺田町にFireloopというライブハウスがあるのだが、その当時はコ口ナ感染症対策でステージと観客フロアを巨大なアクリル板で仕切られていて、正直なところ、かなりステージの臨場感を下げる要因になっていた。
そのアクリル板に目をつけたのが、今回紹介するネムレス・うてなゆきだ。彼女はそのアクリル板にプロジェクターから映像を投影し、それに合わせてステージを披露するという技をやってのけた。
その時初めて、その映像パフォーマンスを観た時のインパクトが凄かったのと、(私もデザイン関係の仕事をしているので)どのようにして作ったのか興味があり、終演後の特典会ですぐに聞きに行ったのを覚えている。
ネムレスのアクリル板を使ったエフェクトムービーも格好良かった!YouTubeに以前、Fireloopで行ったライブ映像があるので参考に。ムービー、AfterEffectsゴリゴリかと思ったのですが、FinalCutProとPhotoshop(+有料プラグイン)だけで作ったそうです。今日のムービーは徹夜とのこと。ご苦労様です。 pic.twitter.com/BXyguEP17w
— ぼくから (@kinounobokukara) October 10, 2021
彼女はいわゆるフリー(=どこの事務所にも所属していない)で、自分のやりたいことをやりたいようにやっている。フリーゆえ、セールスプロモーションをするにも限界があるので、彼女のオタク(通称:“猛者” と呼ばれている)が、それこそ今回の私のように映像を撮ってツイッターに投稿したりと、出来る範囲でちょっとしたお手伝いをしている(下のMVのように野外ステージを作ってしまうとんでもない猛者もいる)。
上はネムレスの猛者が作ったゲーム。
彼女の描いたイラストがドラクエ風の敵として登場する。そのゲームでネムレス本人とオタクが到達レベルを競い合って楽しんだりしている。他にも工作やら料理(主にうどん)など、 #ネムレス ◯◯部 というのが多数存在する。
楽曲のステージも素晴らしいがMCにも定評がある。例えば、対バン形式のイベントの際、他のアイドル目当てでライブに来ていて、ネムレスステージの時に最前列でボーっとしていると「今日は誰のお目当てで来たん?」と餌食となったオタクは数知れずいる。しかし、その“イジリ” もイジられる本人も含め、場を楽しく盛り上げてしまうのがすごいところだ。
最近あった有名なMCでは、ツイッターで本人が「ネムレス」でエゴサしていた際、ネムレスが気になるとツイートしている人をリプで「ライブハウスに来なよ!」と誘い、ライブのMCの時に“はじめまして” の挨拶をしたのがネムレスらしさ全開で面白かった。
MCで観客いじりに定評のあるネムレス。遂にツイッターのエゴサで見つけ「来なよ!」とライブに誘った人と会話を始めました。
— ぼくから (@kinounobokukara) September 18, 2022
うてな「光一さんっていらっしゃいます?」
光一、手を挙げる
うてな「光一!!皆さん、光一さんに優しくしてあげてくださいね。次は光一の聴きたい曲やります!『GO-HAN』」 pic.twitter.com/nRFFjfiIDi
また彼女は「アイドル」という枠にどう考えても収まらない。今年のうてなゆき生誕のフライヤーを見てもらうとわかるのだが、(仲のよい瑳里(SARI)ちゃんを除けば)全てハードロックなどコアなバンドばかりだった。
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この逆パターンも然りで、割合的にはアイドル中心のイベントへの参加が多いが、かなりコアなバンドイベントに呼ばれることもあり、それが彼女の活動の幅と認知の広さを物語っていると言えるだろう。
最後に、ネムレス・うてなゆきの魅力を堪能するには、ぜひライブハウスに足を運んでいただきたい。彼女の音のインパクトは、Air Podsのようなイヤホンやスマホのスピーカーでは残念ながら伝わらない。彼女の音は聴くものではなく“浴びる” もの。最初に紹介した映像のインパクトも凄いが、何と言っても魅力の原点は“音” である。特にあらゆるジャンルを聴き倒し、今の音楽に物足りなさを感じている音楽ジャンキーにはぜひ聴いて欲しい。吉田豪が「(ネムレスは)日本じゃなくて南米で受けそう」というのも、あながち間違ってない気がする。
ネムレスのライブは音を“聴く” というより“浴びる” と表現した方がふさわしい気がします。ぜひライブハウスまでサブウーハーからの“波動” を浴びに来てください。
— ぼくから (@kinounobokukara) September 26, 2022
ギュウ農フェス秋2022(10/15・1日目)にも出演されます。
ネムレス
「51.75Hz」
WONDER WORLD Vol.40
2022.9.25
大阪・心斎橋ANIMA pic.twitter.com/3ITlQShVMe
(ご参考)
2022年4月、フルアルバム「BOSSS RUSH CORE」を発売されるにあたって、収録されている歌詞について永遠に話すYoutube配信があったので、彼女のことをより詳しく知りたい方はこちらを観ていただくと良いかと思います。
4時間もあるのかよ!と思って見にいったら、4時間40分もあった🫠
— ぼくから (@kinounobokukara) May 10, 2022
でも冒頭「事務所所属からセルフプロデュースで始めたけど、プロデューサーを見つける旅に出て、一旦名前がない状態で、“ネムレス” はName less = “名前はない” と、“眠り”“眠たい”から来ている」の説明で、心を鷲掴みされている😌 https://t.co/xqfzC8G0YK
「BOSSS RUSH CORE」はこちら