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機能不全おじさんジャーナル

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おじさんのフィールドワークの記録と事件簿
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#小説

昔住んでいた町で起きた殺人事件

 憂鬱な月曜日、蹴っ飛ばすことも出来ないまま布団からのそのそと起き出し、湯を沸かしてコーヒーを淹れる。電動コーヒーミルから上がる音がまるで豆たちの悲鳴の様にも聞こえる。
 
 神経症的なルーティンに則って朝のタスクを機能的に片付けていく。トーストを焼く、ゴミをまとめる、それらを済ませながら朝食の準備を済ませて小さなテーブルで朝の情報番組を見ながら朝食を摂る。
 仕事の予定を思い返しながら味気ないジ

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子宮頸がんとメンヘラ姉妹のその後

『また三回目の
子宮頸癌の検査ひっかかって
今度は、細胞切り取った^_^
 
バカ痛えじゃねえか
 
いよいよ本格的に癌の可能性高し。』
 
 
 そんな文面がSNSに投稿された。特徴的な区切りによって生まれる文章のリズム感は検査結果に対する不安を表しているのだろうか。
 

 その投稿は上記記事の双子、その姉によるものである。承認欲求を満たすためか、あるいは不安を紛らわせるためか、早々にSNSに

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