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機能不全おじさんジャーナル

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おじさんのフィールドワークの記録と事件簿
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#ビジネス

嫌いな上司との向き合い方と心理的本質主義

 ある週末、上司と仕事終わりに飲みに出かけた。

 月に一度程度のペースでそんな不毛極まりない会が開かれる。彼は部下と飲みに行くのが夢だったのだと言い、毎度私を誘うのだが私の夢は温かい毛布にくるまれて猫ちゃんと穏やかな眠りに着くことである。
 フロロロロ・・・、という小気味良い音に包まれたい。そして出来ることならばそのまま音の粒とともに温かな毛の隙間に吸い込まれていきたい。
 

 私は人から、そ

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マルチにハマったSくんの思い出

 1919年、パプアニューギニアのガルフ地区に駐在していた行政官の元へある報告が届いた。
「沿岸地域の村々で住民等が興奮状態にある」
 住民たちは村落に現れた先祖の霊に「カーゴを搭載した大きな船で親族の霊が戻ってくるのでその受け入れを準備するように」と告げられ、それを受けた指導者等はこれに従い歓迎の準備を命じた。住民の興奮状態は1920年5月22日付で沈静化したという記録があるがその間、彼らは日常

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居酒屋で知り合った副業おじさんの話

 週末、最近オープンした居酒屋へと飲みに出かけた。

 夏になるとビールが飲みたくなるが、ビールという飲み物は家で飲むよりも外で飲むほうが美味しく感じられる。涼しい店内に冷えたビール、最高だ。
 なにより外で飲むと肴を用意する手間も片付ける必要も無いのがいい。
 
 その日は夕方の早い時間だけあってか、客は一人も居なかった。カウンターに座り、キリンの瓶を注文する。昔は瓶ビールなんて注文することなん

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