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機能不全おじさん
2025年2月24日 16:58
ある週末、上司と仕事終わりに飲みに出かけた。 月に一度程度のペースでそんな不毛極まりない会が開かれる。彼は部下と飲みに行くのが夢だったのだと言い、毎度私を誘うのだが私の夢は温かい毛布にくるまれて猫ちゃんと穏やかな眠りに着くことである。 フロロロロ・・・、という小気味良い音に包まれたい。そして出来ることならばそのまま音の粒とともに温かな毛の隙間に吸い込まれていきたい。 私は人から、そ
2025年2月17日 18:37
よく宇宙の壮大さに比べれば個人の問題なんてちっぽけなものだ、という慰めの言葉をよく聞く。確かに物質的な比較をすればちっぽけなものだし、宇宙と比べれば吹けば飛ぶ程に些細なものだ。そして何より、それらは大体において時間の経過と共に風化していく。 しかし、その事実があったとしても今目の前にある問題というのは確固として存在しており、簡単に吹き飛ばせるようなものではない。だからこそ人は打ちのめされるのだ
2025年2月3日 17:56
高校性の頃、一人の同級生がいた。彼女は艷やかな黒髪を背中に垂らし、顔立ちはどこか和製のアヴリル・ラヴィーンを思わせた。そんな彼女とは高校3年生の頃に同じクラスで、そこで知り合った。 話すようになったきっかけがどういうものだったのかは思い出せないが、彼女は同じクラスに仲の良い人が居なかった様で教室内ではどこか浮いていたし、私も仲のいい人が近くに居ないときにはいつもヘッドフォンをして音楽を聞きなが