落語ベストナイン③
「落語ベストナイン」のクリーンナップトリオは、大ネタのスター選手を並べたいところです。まずは「3番 ファースト 芝浜」といきましょう。
3番「芝浜」、4番は堂々「文七元結(もっとい)」、5番に座るは「らくだ」としましょう。どうです、この超強力クリーンナップ。ワクワクしてくるのは、小生だけでしょうか。これはすごいチームが出来上がりそうです。
【 3番 ファースト 芝浜 】
3番「芝浜」は三題噺から膨らまして作った噺といわれています。酔っ払い、芝浜、財布の3つのお題だそうです。「芝浜」には、打率、打点、ホームランの三冠王を是非獲ってもらいたいものです。
【 4番 サード 文七元結 】
そして、堂々の4番を張るのは、古典落語のキングオブキングス「文七元結」で誰も文句はないでしょう。「文七元結」は、三遊亭圓朝が作った人情噺の大ネタ、歌舞伎の演目にもなっています。このふざけた企画に名を連ねていただくのも恐れ多いのですが、不動の四番に座ってもらいましょう。ただしこの噺は、主人公の左官の長兵衛が博打にはまって借金まみれになってしまい、そこからストーリーが展開していきます。なのでこの「文七元結」、間違っても野球賭博に手をださないように、貫禄の四番バッターではあるがそこだけは要注意です。注意と言えばもう一点。試合前に球場のウグイス嬢に、一言、言っておきましょう。「元結の読み方は、モトユイじゃなくて、モットイだよ、間違わないでね。」
【 5番 レフト 「らくだ」 】
5番の「らくだ」も、腕っ節が強い皆が恐れる乱暴者で、いかにも打ちそうです。「らくだ」がホームランを打つと、ベンチ前ではチームメイトが総出でかんかんのうを踊るパフォーマンスで、「らくだ」を迎える様子が目に浮かびます。