2年連続で藝大卒展に行ったので、よかった作品をシェアします
去年に引き続き、3時間ほど藝大の卒展を見ていました。
藝大の卒展に行く理由
藝大の卒展の魅力は、色々あります。
気になる作品は「その時の自分を表す鏡」なので、「今の自分はこういうところにいるんだな」となんとなく知れるのも楽しいです。
また、作者・作品が大量なので、気になる作品が1つもないということが基本的に起きません。そういう意味では、安心していける展示です。
しかし、今年の卒展は去年に比べて、ピンとくる作品が少なかったです。
具体的には、こんな感じでした。
考えられる要因としては色々ありますが、結論は保留しています。
・コロナ禍と同時に入学してきた学生の作品が多いので、なにか作品制作に影響が出ていた
・短時間だったから、作品を味わい切れなかった
・私自身が人の多さに疲れた
とはいえ印象的な作品はいくつかあったので、去年の展示と併せてシェアします。
とても良かった作品
2023
数多の人間を1枚に収めたすばらしい作品。時々、人間じゃないのも紛れ込んでいて、作者のチャーミングさが窺える。隣には本作のポップさは感じられない自画像があり、そのギャップも良い。このような作品こそ、時代や国を超えて愛されると思う。
迫力ある作品。それぞれの単純な言葉では言い表せない表情が、なんとも印象に残る。個人的には、左下のジブリのおじさんっぽいのが好き。
現代社会を風刺する作品は薄っぺらくなることも多いが、本作はシンプルな構成でしっかりと伝わるものがあり、すばらしい。明るい音楽が不気味に感じるのも良い。
現地で見た時、圧倒的なインパクトを出していた作品。周りに茶色い彫刻が多かったので、そういう意味でも目立っていた。フェルト?による生々しい造形が、もののけ姫の乙事主(おっことぬし)を思い出させる。
良かった作品
2023
遠近感と、日本らしい色使いが良い。
右のリュークやスタンドのような立ち振る舞いと、左の耳を傾ける表情がいい。「いつも支えてくれる、私の中の私」って感じがする。
仮面は想像力を掻き立てる。
立体的なので、現物でないとあまり良さが伝わらない作品。
みずみずしいテクスチャーが素敵。部屋に飾れたら最高だと思った。
2024
「こういう描き方もあるのか」と学びになった。左半分が大きな顔にも見える。ちなみに本作はメインじゃないような配置をされていて、作品群全体としても良かった。
コラージュと引き算がすばらしい作品。ショートケーキと着物が混ざっているのがすごい。
2次元と3次元がうまく同居していて、おもしろい作品。
大きいし、角度によって見え方が変わるし、とにかくインパクトがあった。
作品の副産物だと思う。普段あまり見れない、生々しい部分が見れてよかった。
作者のルーツにまつわる作品。これだけ大きいのに、こんな緻密に描き切るのがすごい。
曖昧だがはっきりしている、そんな印象を持った。
見た瞬間、きれいだと感じた。なにか意味はあるんだろうけど、iPadナシでも良いんじゃないかと思った。なぜ多くのアーティストが、作品にスマホやタブレットを含ませようとするのか、自然なことだと思う反面、あまり必然性がわからない。