【連載エッセイ】余生ーわたしは何処へ向うのかー5話
◆今日から仕事再開◆
過去記事の中で軽くは触れているが、私は現在スナックホステスだ。
今のお店にお世話になって丁度2年が経とうとしている。
水商売は全くの初めてではなく、以前住んでいた街で自己破産をする前の1年くらいを昼職とスナックホステスのWワークでやっていた。
だからこちらに帰ってきて、とりあえず稼がなきゃって時に、何の迷いもなく地元のスナックに電話した。
今まで地元に遊びに帰ってくる事はあっても、地元で呑む事はほとんど無かったので、どんなスナックがあるのか全然知らなかったのだが…。
前の街でお世話になったスナックは、ママが70歳くらいだったので、アラフィフの私でも雇ってもらえたし顧客層もわりかし年齢高めだった。
でもどうだろう、この町は…全然予測不能だ。
ダメ元で、ネットで調べて一番最初に出てきたお店に電話した。
電話で年齢を告げると一瞬、間のようなものがあったが…(笑)
その夜に面接してくれると言うので、急いで身支度をして出掛けた。
正直、会ってさえくれれば雇ってもらえる自信はあった。
私は決して美人ではないが、若く見られる。めちゃくちゃ喋るタイプでは無いが聞き上手な方だ。
かなり狭い層ではあるが、ファンを掴める気はしていた。
その店のエースにはなれなくても、何かと居たら便利な存在にはなれるはず。
その店のママは第一印象、『水商売の人っぽく無い』ひとだった。
美人は美人なのだけど、全然ケバくなく上品…スナックのママと言うよりはクラブのママの様な雰囲気だった。歳は私より一歳年下だ。
色々話しているうちに、なんと私の亡き父が頻繁に通っていたお店だという事が発覚。これには驚いた。
おまけに面接中、従兄弟やら同級生やらが来店…。
「おう!久しぶり…ってか、お前こんなとこで何やってんの?○○市に居たんじゃなかったの?」
「あはは…うん、面接(笑)
まぁ色々あってこっちに帰ってきた」
このやり取りをその日、相手を違えて何回もする事となる。
狭い田舎町だから想定はしていた。
知り合いが来る事を…でも面接日からとは…(笑)
でもそのおかげなのか?
面接の空気は和らぎ、「明日から来てねー」なんて軽いノリで採用が決まったのだった。
最初は週3くらいで…と言われていたが、今は毎日出勤させてもらって早2年だ。
そんな中、お盆辺りから私は体調を崩した。
結果、腎盂炎だったのだが急遽入院で長いお休みを貰う事に…。
お給料は時給日払いだから、休むとダイレクトに響く。
早く復帰しなきゃ…と思っていたところへ県からの営業時間短縮要請が出た。
もう踏んだり蹴ったり…。こればかりはしょうがないのだけど。
腎盂炎は1週間で全快し退院したので、時短が開ける9月末まで短期のバイトでもしようかなと求人サイトを見ていた矢先、今度は肺炎で高熱がでて入院。
一瞬コロナか??とヒヤっとしたが、何度も何度も何度も検査してコロナではないと判明し、やっと入院させてもらえた。
この肺炎の原因は自分で分かっている。タバコ…電子タバコだ。
過去に乳がんで放射線治療をして肺に影響が残ってるのも原因の一つだと思うが、大きな原因は絶対タバコ。
1話でも書いたが、今度はなんかタバコやめなきゃヤバイ気がするので本腰いれて禁煙中だ。今日で禁煙2週間目だ。
そういう訳で昨日まで長い長い休暇だった。稼げないのに入院費や生活費で沢山使った。
こんな時の為に、弟への返済分とは別に少しずつ貯金していたのだ。それがあったから助かった。
あれ…私って意外と計画性あるじゃん。
いや…あれだな。弟との同居を1日も早く解消したくて、貯金の鬼になっていたからだな。
今回でだいぶ使ったから、また貯め直しだ…。
さて、今日は時短明けの久しぶりの出勤日。すごく嬉しい。
稼げるのももちろんだけど、あのお店の仲間が好き。ママも含めて。
お客様はまぁ…色んな方がいらっしゃり、良い方ばかりではないけれど、まぁ接客業はそんな物。
時短明け初日で、いきなり沢山のお客様はいらっしゃらないかもしれないけど…。
アラフィフ夜の蝶(笑)頑張って参ります!
ではまた6話までさようなら(╹◡╹)
緋色しゅうこ