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ひとりでUSJに行った話

この前、ひとりでUSJに行った。

年間スタジオパスを持っているし、除外日じゃないし、どうしても外で遊びたかったし、何よりUSJに行きたかった。ひとりでもいいから。

いや、寧ろひとり「で」行きたかったのかもしれない。

ぼっち○○がよくコンテンツそのものとして掲げられている昨今、ひとり行動はさして珍しいものでもないだろうし、何よりUSJに来ているグループやカップルというものは周囲の人間なぞ気にしていないだろう。

そんなこんなで、ひとりUSJを決行することとした。

微妙な天気

いやむっちゃ寒いやん。

マジでびっくりした。
こちとらインナーは超極暖だぜ?その上に母親の手編みニットだぜ?11月中旬にしては厳しい寒さに、追い討ちをかけるように小雨が降る。

とりあえず、建物に入ろう。あわよくばショーを観たい。

そう、ひとりなので無理にアトラクションに乗らなくてもいい。USJはアトラクションだけではなくショーも素晴らしいのだ。

目星をつけていた「プレイング・ウィズおさるのジョージ」を求め、ウッディ・ウッドペッカーとおさるのジョージの建物に入る。

するとBGMでは延々とおさるのジョージのテーマが流れる、やや薄暗くも暖かい空間があった。子供向けのアーケードゲームが数多くあり、円形の椅子も並んでいる、大人にも優しい場所だ。

まだ朝の9時過ぎということもあり、人は少ない。子ども達もあまり居ないので、アーケードゲームをやってみることに。

ウッドペッカーが「ボタンを押すとはじまるよ!」と言っている。
4つに並ぶ丸いボタンのひとつを押すと、陽気なSEとともに画面が動いた。

すると、急に4人のキャラクターがボタンの前に並ぶ。

え、選べってこと…?

とりあえず端っこの、警官のような制服を着たおじさんみたいな熊を選ぶ。すると、その熊のシルエットがキャンバスに映し出され、顔のパーツがボタンの前に並んだ。

どうやら、順番に正しいパーツを選んでいき、最終的に選んだキャラクターを完成させろいうことらしい。

左下に小さく荒い画素数で表示されたおじさん熊がいるので、参考にしながら順調に正解をしていく。

おじさん熊が完成されると、原作と思わしきアニメーションが再生された。

おじさん熊の映像のワンシーン


映像が終わると、ウッドペッカーが笑顔でこちらに手振ってきた。

ウッドペッカー、こんなんやっけ?


何も知らなくてごめんよ。また遊びに来ます。


少し暖がとれたな、と時計を見ると9時30分ちょうど。おさるのジョージのショーは50分からなので、入場列に並び始める。

もちろん家族連れが多く、保育園~幼稚園くらいまでの子ども達と、その親らしき団体がキャッキャと並んでいた。

そこにたったひとりで並ぶ私。明らかに異分子だが、クルーの皆さんは優しく案内をしてくれる。

しばらくすると建物に入ることができ、ショーが始まった。
ショーのあらすじを説明する。
「おさるのジョージ」のアニメーションを制作する建物に
ゲストが見学に来ており、アニメーターのお兄さんが案内をしてくれる。
しかし、案内の途中でアニメーション制作に必要なスキャナーが故障。
アニメーターのお兄さんがすぐに直して作動をさせると…というお話。

子ども向けと侮ることなかれ。
私は泣きました。

もっちゃんアニメーター、マジで良かった。


素敵なショー過ぎて泣いた。是非一度ご覧ください。


さて、素敵なショーを観たところでお腹が空いた。
どこかレストランに入って優雅にごはんを頂きたいところだが、薄給の若手社会人にそんな余裕は無い。

というわけで、フードカートに並ぶことにした。まずはハリーポッターエリアにある、ホグズミードのミートパイ。

¥700 / ほかほかの状態でいただける。

滅茶苦茶おいしい。

ほかほかでふんわりとしたパイ生地に、甘くてジューシーなお肉がしっかり詰まっている。お肉だけではなく野菜らしきものも入っていて食感が楽しい。ぎっしり詰まっているものの、脂がしつこくなく、一瞬でたいらげた。


さて、本日のお目当てまでもう少し時間がある。
その上朝ごはんを食べずに来たのでお腹もまだ空いている。

ここはクリスマスフードを食べよう。
ということでチキンオーバーライス(¥850)を食べるも、写真撮影を失念してしまった。最悪だぜ。

言い訳をさせてもらうと、本当に死ぬほど寒かった。

無茶苦茶に吹く風、どんどん曇る空、挙句の果てに降る雨。
防寒対策が超極暖と手編みニットしかない私にとっては地獄。
ガタガタ震えながら外で待ち続けた。

そういえば、お目当ての話をしていなかったな。
私のお目当ては「NO LIMIT!パレード」である。

観たことない人は一度見ていただきたい、頼む。

私は世界で一番好きなパレードと言っても過言ではないくらいに好きで、
心が限界の時はいつもこのパレードの曲を聞いている。
曲を配信してくれないですか、USJさん。買うので。


どうしてもこのパレード、それも、先頭ダンサーの登場を観たかった私は、パレードのスタート地点で1時間30分以上待ち続けた。
この日の最低気温、7.2度。

年パスであれば、最前列を諦めて一度パークを出て、
コンビニでカイロを買うこともできた。
しかし、負けるわけにはいかなかったのだ。

パレードのスタート地点は人気エリア。
パレードの開始は13時からであり、私が待機を始めたのはおよそ11時45分。
パレードが無事開催できるか怪しい天気に、冬の始まりのような極寒の中、既に待機を始めているゲストが居たのだ。

一度パークを出て戻ってくるには30分以上はかかる。
その間に良い場所は必ず取られるだろう。それだけは困る!

仕事が辛くて辛くて仕方が無かった時、ふとUSJのパレードの動画を観ると、心が沸き立ち、元気が出てくる。
笑顔を取り戻すことができたのは、このパレードのおかげなのだ。
何とか予定の合間を縫ってやっと午前中に来れた今日、パレードをしっかり目に焼き付けたい。だから、ここで離れるわけにはいかない!
そう思い、寒さに耐えながらじっと待ち続けた。

まさに、雨にも負けず、風にも負けず、じっと耐えて迎えた12:30。
マークロンソンの「Uptown Funk」が流れ始める。


来たな・・・


急に音楽が止まったかと思うと、NO LIMIT Radioが流れ始める。
なんだそれ?と思うでしょう。私も知りません。
ただ、パレード前にはこのラジオが流れる。

つまりこれが流れたということはパレードが開催されるということでは?
中止とは言われてないしな。

クルーからも中止の案内は無いため、どうやら今日は開催されるらしい。
飛び跳ねて喜びたい気持ちを抑えてじっと待っていると、ラジオの音が大きくなり、DJと菅田将暉がパレードの開始を告げる。

音楽が流れてゲートが開く。

パレードが始まった。

先頭ダンサーは緊張しすぎて撮れなかった。
マリオカート軍団はずっと楽しそうだった


良、良過ぎ~~~~~~~~~
寒さが無いような様子で軽快に踊るダンサー達に、集まったゲストに笑顔でファンサービスをするキャラクター達。あまりの寒さに縮こまっていたゲスト達のテンションがどんどん上がる。

超素敵に撮れたダンサーさん


しかも気づけば晴れ間が出てきて、
まるでパレードに合わせたかのように太陽が顔を出した。
なんなんだ、気持ちは分かるけどもうちょい前から本気出してくんねぇか?
でもありがと♡

ピカチュウがあり得ないくらい可愛かった


USJの看板であるセサミストリートのキャラクターに、SINGのキャラクター、さらにマリオ達が車に乗って現れ、そして最後列にポケモンが登場する。
まさに有象無象なパレードだが、どのチームも元気に楽しそうに手を振る。

このパレードの時間だけは、現実を忘れて楽しめているような気がして、本当に大好きだ。

そうして、急に音楽のテンポが上がり始め、1回目のNO LIMIT!ダンスパーティが始まる。

フロートのお立ち台にDJが登り、ゲストを近くへと呼ぶ。
この時間を楽しみにしていたであろうゲスト達がフロートへ集まった。


晴れ間がしっかり見える中、クラブのように踊るゲスト達。
「NO LIMIT!」の掛け声もばっちりだ。

1回目のダンスタイムが終わり、私は現在地から移動する。
移動した先は、ニューヨークエリア、スパイダーマンのアトラクション前だ。

ここはパレードのゴール地点に近く、グラマシーエリアという芝生の場所にも近い。つまり、かなり盛り上がる場所、というわけだ。

パレードはまだ始まったばかり。
最後の場所に来るには時間がかかるが、建物の隙間から見える向こう側ではピーチ姫が元気に手を振っている。もう少しでこちらに来るはずだ。
誰もいないのを確認して、しっかり最前列に並ぶ。

相変わらずクソ寒いし、日陰なので風が冷たい。
しかし、まだまだパレードは終わらない。
最後まで楽しむのだ。

そう思っていると、このエリアでもまたNO LIMIT Radioが始まった。
しばらく待っていると・・・


キ、キターーーーーーーーー!!!!!

パレードが始まって30分以上は経過している。
その間ずっと踊り続けているはずなのに、
先頭ダンサーは全員笑顔で軽やかにステップを踏み続けている。
まさに鉄人の集団だ。

見目麗しいキティちゃんダンサー


その後も続々と変わらぬ元気さで踊って歩いていくダンサー達。
あまり動かないゲストはずっと寒く凍えながらパレードを観るが、
それとは反対に、ダンサー達は額に汗を滲ませて踊っている。

これが、プロか・・・


今更ながら、50分ほど踊りながら駆け抜けるダンサー達の体力や、
笑顔を絶やさないその明るさ、そしてプロ根性に圧倒された。


そして子どもに呼びかけられては、
しっかり反応して手を振るキャラクター達。
その反応速度にも驚いた。

さらには、小さなバースデーシールを見つけると、しっかりお祝いもしてくれるらしい。凄まじいサービス精神だ。

何百人、何千人というゲストに対し、平等に、丁寧なファンサービスをするダンサー、そしてキャラクター達に、また平等に反応を貰えた私は、
あたたかく心が満たされていった。

ファンサ(威嚇)


超かわいいレースクイーン


いつの間にかほかほかと心はあたたまり、私のパレードは終わりを迎えたのだった。


ひとりUSJ、楽しすぎたな…

気の向くままぶらぶらと歩いては、誰にも気を遣わずにフードカートに並ぶこともできるし、子ども向けショーにだって入れるし、パレードを1時間30分待つことだってできる。

たまにはこういうのもありかもな。

12月のNO LIMIT!クリスマスを楽しみに、
USJをアウパしたのだった。

スヌーピーまん美味しかった。

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