エンジンマウント自家補修
車のエンジンは、3点以上の台座で、車体に留められている。
この台座をエンジンマウントと言い、ゴムを挟んで、エンジンの振動や、加減速の反力によるエンジンの振れを吸収している。
・金属板の間にゴムの塊を挟んだ物。
・円筒の中にゴムの塊があって、中心に軸が通してある物。
・ゴムの中に液体が封入してあり、変形すると液が細い流路を通る、サスペンションのショックアブソーバーと同じ構造を備える物。
・電気で、流路を締めたり、液の粘度を変えたりできる物。
などがあります。
アイドリング、走行中、加減速など、異なる振動に対処したい件と、コストや耐久性の兼ね合いがある部品です。
(私は外大出のド文系なので、正確性や表現力は"笑って許して"水準だと先にお断りしておきます。また、新聞屋が標榜する「専門知識を万人向けに翻訳」を私が達成できるのか?皆さん検証していただきたい)
特に最近は、省資源のため軽以外も3気筒になったり、乗用車にディーゼルが使われたりと、エンジンマウントで振動を消してやる必要が増して、ゴム→液封→電制液封と進化しているようです。
一方で、古い車を直しながら乗る人も増えています。
・バブル後あたりで国産車の防錆性能が上がり多湿の国内でも長寿命に。
・日本が貧困化して新車を買えない。
・メーカーが利益追求、部品供給や修理を早期で打ち切り。
・ネットの情報共有でDIYが可能に。
といった背景が見て取れます。
私の軽自動車は、四半世紀前の車種ですが、今でも残存が多い。地元・滋賀ですとホムセン駐車場に必ず2台は停まってる。旧東独のトラバントみたいな県民車ですなw
特に「腕に覚えのオッサン」と「若葉マークのお姉ちゃん」の両極端が、よく乗っています。
県内には200軒以上のD社取扱店があり、これは平和堂の3倍になります。どこで壊れてもJAFの牽引が無料範囲で収まるw
20年を超えても安価で安定稼働するトラバントですが、エンジンマウント劣化、エンジン上部のパイプ詰まり、方向指示器の雨漏り、窓スイッチ破損は、よく知られた弱点です。
このエンジンマウント。
前・左・後の3箇所あり、後交換のみエンジン脱着に近い大修理になります。前と左はDIYでも可能な範囲。部品代は前と左で2万余。
部品は、円筒中にゴムがあって、中央に軸。
車のハンドルのような「へ」の字の脚で軸を支え、上下に空間があります。
空間にも出っ張りがあって、軸の動きが大きい、または脚が切れたときに、軸を支えます。
老朽化すると、ゴムが弾力を失い、3気筒エンジンの振動が車体を直撃します。
ATが「D4」だと振動が収まりますが、「N」だとアンマ機、「R」だと耕うん機になります。
これは、エンジンマウントの「へ」の字の脚が潰れるか切れるかしたと推察できます。
駆動力がかかったD4では軸が下のゴム塊に押し付けられ、自由なNでは軸が振動し、Rは逆向きの駆動力により、広がった上の隙間との間で軸が大暴れ、なのでしょう。
エンジンマウント補修。
新品部品に交換せず「固まるとゴム状になる」接着剤で修理してしまう事例報告が、ブログや動画で散見されます。
昔から、競技車には、より硬いマウントに交換する改造がありました。
振動は車体に伝わってしまいますが、エンジンの振れを制限することで、操舵や加減速に対する反応がより機敏になります。
通常の天然ゴムに代えて、より硬いウレタンゴムなどを使った改造部品が売られていましたが、若者が費用を抑えるため、マウントのゴムの空間を接着剤で埋めて「純正より硬いマウント」を自作する文化がありました。
ただし、エンジンマウントの変形量を抑えると、振動や応力が車体に伝わってしまい最悪、車体を破断させることもあるそうです。
この競技車の改造を応用し、劣化・破断したエンジンマウントをゴムで埋めて再利用しようとする試みが、ネットで多く紹介されています。
これらの報告を見て回り、分析してみました。
・劣化マウントに2液ゴム接着剤
硬すぎて振動増大との報告
・新品マウントに2液ゴム接着剤
スポーツ用の強化に良いと定評
・劣化マウントに靴底補修剤
昔から定番だが長持ちしないとの評
充填だと硬すぎる場合も
・劣化マウントの空間にゴム材を挿す
補修としてちょうど良いとの報告
・劣化マウントの空間に建築シリコン充填
補修としてちょうど良いとの報告
ただし耐久性に疑問とも
以上から分かることは。
空間を埋めて無垢にしてしまう場合、2液ゴム接着剤や靴底補修剤では硬すぎる。
「へ」の字の脚を接着補修するには靴底補修剤だと弱い。
「へ」の字の上下の空間に、軟らかいゴムを詰めると、一時的にせよ機能修復が可能なようです。
劣化と新品を見比べると。
「へ」の字の脚が縮んで、軸が数cm下がっています。また、円周側と軸側で脚のヒビ割れが出来ています。
ゴムは弾力ある素材ですが、荷重をかけ続けると凹んで復元しなくなる、弾力を失うわけですな。
この「へ」の字の脚、多く使われていますが、あんまり良い構造とも思いません。
細かな振動や大きな動きを吸収するのに、素材の弾力と三角の変形の2手を使おうということなのでしょう。
軸に下げが入れば脚は円周の内壁を押すことになる。ですが二等辺三角形の角度が変わることで、角の表面には引っ張りの力も入って、ヒビ割れが出来ているのではないか?と文系ごときが思うのです。
劣化したマウントは弾力を失っている。軸の重量も支えられない。
だから軸の下側空間に、軟らかなシリコンシーラントやゴム板を詰めると、硬化した「へ」脚に代わって振動を吸収しだすのでしょう。
ちょっとゴムについて調べてみたら。
硬度10:人肌
硬度30:消しゴム
硬度60:普通のゴム
硬度90:硬質ゴム
というのがありました。
靴底補修剤は60、建材のシリコンシーラントは10ー30ぐらいかと想像します。
エンジンマウントゴムの空間をゴムで埋めて無垢にすれば硬すぎですが、硬化して切れたマウントゴムを下から支えるのには、シーラントでちょうど良いのでしょう。
新品部品が出ない旧型車では、シリコンシーラントや靴底補修剤で埋めた中古品もオークションに流れていますが、ドリルで何本もの穴をあけた物もありました。無垢にすると硬すぎるのでしょう。
マウントゴムの空間に、何枚ものゴム板を詰め込む補修法を採る方もいました。多層だと無垢より可動が大きいでしょうし、リーフサスのように摩擦によるダンピングも見込めるのでしょうか?
劣化マウントでは、ヒビや切断だけでなく、軸が下がる変形もあります。下がりの修正については、シーラントより、ゴムの棒材や板材を詰めていって軸を押し上げる補修が有利でしょう。
純正「へ」の字のヒビ割れ方を見ると、やはりゴム部品は圧しで使うべきで、引っ張りがあるのは破損の元だと思います。
ですから皆さん、脚を補修するより、空間に詰め物をする方向になるのでしょう。
「弾力あるゴムと空間」
↓
「弾力ないゴムが破断」
↓
「空間にシリコン充填」
再生できたように見えて、「へ」の字脚は弾力を失っているので、弾力は専ら充填されたシリコンが受け持っていると思われます。
ゴムのトラスが変形して空間に食い込むのではなく、シリコンが力を受けているので、軸方向にムニュッと膨れるのではないでしょうか。
DIY補修したエンジンマウントが、どういった減衰力や周波数特性を持っているのか、もちろん計測データはありません。
ですが、勇者たちのリポートを見る限り、自分でも挑戦してみたい物ではあります。
ですが、耐久性には疑問が残ります。劣化ゴムに手作業で糊を盛るので、剥離が問題になるかもしれません。
技術者たちにお願いしたいのですが。
どのみち化成品は劣化します。交換容易な構造を採っていただきたい。
エンジンマウントが、規格化された箱になり、粒状や板状の化成品を交換する式になれば、異素材の混用や、圧し方向での使用、破断フリーなどの利点が出ると思うんですが。
BMCミニのゴムサスは41年間、モデルチェンジしなかったそうで「圧す・交換前提」がゴム部品の正しい使い方だと思います(モールトン博士はゴム会社の御曹司だった由さすがですね)。
ゴムは、振動や変形を熱に変えて、熱で劣化するそうです。
滋賀のトラバントは、エンジンマウント劣化が有名な弱点ですが、原因は熱じゃないかと怪しんでいます。
排気を再燃焼させて浄化する触媒が、床下ではなくエンジン直後に付いていて、高温なままのガスが触媒で反応を始める、これは環境性能に効くのですが………よりによって触媒、つまり700度の熱源が、エンジンマウントの隣にあります。
阪大の連中、アホちゃうか?
大阪を冠する自動車会社は、阪大によって設立され、今も阪大出が多いそうです。
ですが、亡き母校・大阪外大では併合前、隣町の阪大生を軽蔑するところ大でした。
出身高校を自慢し続ける、女子に付きまとう・ヤリ捨てる、所属学部に優劣を付けたがる、統一協会にハマる、マウント取りたがる………田舎の学歴厨。大らかな国際人を目指す我々とは相容れない文化が、阪大では基本だったのです。
箕面では、迷惑行為があると「オマエは阪大生か!」とたしなめるのが常でした。
私は箕面に長く在籍したので、申し訳ないのですが、阪大には格別の蔑視感情があります。
コンパクトにまとめられたエンジンルームで、触媒とエンジンマウントが一緒に並んでいるのを見ると、阪大生の思慮の無さを思わずにいられません。諸君ほどの「マウント好き」が、何やってんだよ。
豊中の連中ときたら「ゴムをマトモに扱えない」だから女子に敬遠されるのです。