超再生式受信機とAI
昭和世代で「子供の科学」「ラジオの製作」「初歩のラジオ」「短波」といった雑誌で育った。
今でも、中学の技術科でラジオ作りがあるのだが。
回路一式が入ったワンチップICに、スイッチなどを付けていくので「半田づけの練習」にしかならない。形骸化しとるなぁ。
息子は難なくラジオを鳴らし、筆記も平均以上だったが、成績は最低だった。
学校が成績操作する際のノリシロとしてのみ、存続している実技科目というのも不憫なもんだ。
で、ラジオ自作だが。
最も簡単なのは、鉱石ラジオ。
・飛んできた電波を捉え(同調)
・音声周波数に変換し(検波)
・イヤホンを鳴らす
むかし「学年誌」の年間契約でオマケに付いてた「電池の要らないラジオ」なんてのがコレだった。
空気中の電波の電力だけでイヤホンを鳴らすのです。磁石とコイルで出来た普通のイヤホンじゃなく、電気をかけると変形する物質で作ったイヤホン、これだと微弱な電気でも音が鳴る。
この鉱物ラジオの上級に「増幅器で電波を強める」とか「別の周波数に変換してから増幅したら混信しない」とか様々な種類があります。
で、昔は「超再生式」というラジオがあった。
増幅で電波を強くする装置に、還流させるんだな。
ツマミを回していくと還流が増して、どんどんよく聞こえるようになるんだが、ある限界を超えると、いきなり「ピーッ!」とハウリングを起こすwww。そりゃそうだ還流させてるんだから。
「人間、うんこを食えばご飯が要らないんじゃないか?」とか、リスナーと電話するDJが「奥さん、近くでラジオ点けてたらボリューム絞ってもらえませんか」とか、そういう現象である。
AIとかChatGPTとかの流行で、ふと思ったんだが。
AIがネットでトロール漁業をやる。
主語述語の整ったクリアな文章はAI文だな?
AIが、AI文ばかり食って、AI文を煮詰めたAI文を出す。それをまたAIが食って、AI文でできたAI文でできたAI文を出す、それをまたAIが食って………ピーッ!
「AIがAI文ばかり食って煮詰める」ハウリング問題はないのだろうか?
2昔前にグーグルが出てきた頃、ある実験をやった。
グーグルが読みやすい英語的な日本語を書けば、検索で上位を楽に取れるんじゃないか?と。
やってみたら大笑い。楽勝なんよ。
私は、外大でベトナム語をやってから、新聞社で見出し職人になった。
ベトナム語文法ってのは英語以上に逆三角形が徹底していて「ベトナム社会主義共和国」はベトナム語で「国共和社会主義ベトナム」って語順になるwww
加えて、新聞屋ではスポーツ紙から一般紙への移籍を経験した。スポーツ紙は駅売店で日銭、一般紙は宅配で月極。スポーツ紙はプロスポーツや芸能人のみ、一般紙は素人も登場。こういう媒体特性の違いがあるので、スポーツ紙の見出しは「誰が何した」、一般紙の見出しは「(例の件きょうは)何してこうなった」と作法が違う。
スポーツ紙と一般紙は、混じってしまうと互いに商売が崩壊するので人的交流が無い。
そこを異例の移籍しちゃったもので「主語述語式」と「述語式」の使い分けや匙加減、俺は自由自在なんよな。
「グーグルが食いやすい文章を作ったら、俺なら簡単に結果を操作できる」
会社辞めてから、これで食おうと思っていたら「SEO」が流行りだした。メタタグに固有名詞を入れて何位だとか粗悪なコンサル商売が大流行。ガチのSEOをやろうと思っても客が来ない。第2の人生プランは頓挫したwww
機械が、機械処理しやすい単純な図式に食いつき、そいつがネット上で自己増殖する件。
我々はAI前から既に体験している。
ヤフコメや知恵袋、2chやSNSといった「集合知」と呼ばれる場で、悪貨が良貨を駆逐する、デマが事実を駆逐、盗作が原作者を駆逐、いくらでもあるやんか?www
単純化・多数決・スポンサー付きwといった環境にすれば、多数派になりたい馬鹿が集まってナチス化するのが当たり前なのよ。
AIは「卓上高速知恵袋」に過ぎず、逆に言えば知恵袋は「人力低速AI」なんよね。
AIって、そんなに難しい技術じゃなく、ただのネット多数決の自動化でしょ。
現に「AIニュースと称した人力配信」で政党から金を引っ張った奴も居たよなぁ? バイトを誇張した自称元NHK。
これから研究すべきは、AI技術をどうやって制限するか? 馬鹿の全能感、世襲、権力肥大化をどう抑えるか?ではないだろうか? マーケティングが過ぎて欲しい商品はどこにも無く、映画は何を見ても既視感。ネットなんか既にピーッ!w
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