業スのアルフレッドソース

業務スーパーの瓶入りパスタソース。
国産ならこの価格でありえないチーズ量なので時々買う。

こいつは酸味が強い。
牛乳や片栗粉やマーガリンやチーズで適宜、味を薄めて、塩やコンソメで塩分を補って使うと好評になる。

ネットのレビューでも「まずい」「買ってはいけない」などが多い。
味を語る言葉を持たず、検索結果に応じて、同じ感想を、より過激な言葉で書く、これが今のネットの流儀なんだろう。

業スのアルフレッドソースは酸味が強い、むかし布施明のCMで進出を図ったラグーのピザクイックは乳の香りが強い(成分は混ぜ物っぽいが)。
どうも日本のストライクゾーンは、乳製品の香りがなく、小麦粉とコンソメで角の取れた味に振れているようだ。

昭和時代だと、今よりもっとチーズは割高だった。
また「高齢者はバターやチーズを臭いと嫌うので」と、それらの味を抑えて、合成のトロミだけを強くした白ソースが多かった。
ナチュラルチーズではなくプロセスチーズが主流になったのもその辺。

円ドルレートと、正攻法で普及を図るよりも加工してしまう文化により……
「洋食=素材の香りを残さない」
になってしまったのではないか?

江戸時代に仏教の影響で肉食を禁じ、明治維新後は富国強兵で体格向上を期して、牛肉食や、牛乳が奨励された。その歴史をまだ引きずってんだな。

素材の香りを消すなんぞ簡単なことで、油脂を入れれば口の中に膜が張る。業務のアルフレッドソースも、他の乳製品で軽く希釈して、塩コショウを補えば、たっぷりとチーズを楽しめる。

いいなと思ったら応援しよう!