上弦に向かうクロワッサン
#チコちゃんに叱られそう日記 18日目。
胃がそれなりに動くようになってきた……気がする。今まで何度も何度も、本当に何度も何度もこうやって「わあ、回復した!」と喜んでは、すぐにぶり返す不調に悩まされてきた。要は完全に治っていないのだ。治りきらないのに好きなものを腹一杯詰め込めば、そりゃまた悪化するわな。
朝は昨日と同じガーリックトースト、スクランブルエッグ、野菜スープ。スープは今日は白菜多めで攻めてみた。白菜が好きだ。冬でも夏でも春でも秋でも白菜があるとうれしい。白菜とベーコンをブイヨンで煮込んだスープなんて絶品だと思うけどな。
本当は白菜とベーコンだけが美味しいんだけど、それだけでは栄養的にどうかと思うので朝のスープには冷蔵庫にあるものをたくさん入れる。今日はブロッコリーの茎部分を入れてみた。厚めに皮をむいて(皮をむくというより茎の中心を四角に切り出す感じ)きざんで鍋に放り込む。椎茸もあったのでついでに。半分残っていたジャガイモも一緒に。なんかごった煮みたい。残ったスープは明日、少し水とブイヨンを足して、トマトペーストを加えてトマトスープにしよう。
毎日仕事のことばかり考えている。午前はPCの前でウンウンうなっていた。今までやったことがないような企画(ええとこの「企画」というのも比喩表現なのでお含み置きください)を考えついちゃったので書こうと思ったのだけれど、知らないことが多すぎてなかなか書けない。資料もあまりない。でっちあげるにはハードルが高い。
その他の事務仕事も片付けながら、一字、また一字と這うように書く。進まない。いったいわたしはどこに向かっているのだろう。〆切に間に合わなさそうだから明日は土曜で休みだけど出勤しようか……
埒があかないが時間になったので昼ごはんにする。こういう食べ方が良くないのはわかっているけど、今日は午後に予定があって今のがすと夜まで食べられないかもしれない。それは嫌なので、コンビニで「一日に必要な野菜の2分の1がこれで!」という売り文句の中華丼を買って温めてもらう。これだけじゃ少ないかと思ったけれど意外にずっしりきた。
午後は久々に人が集まる会議へ。長い。そしてわたしは会議が嫌いだ。座って人の話を聞いているのが苦手なのだと思う。2時間くらいあったが、最後の方になるとどんどん息が苦しくなってきてパニック発作の一歩手前みたいだった。診断されたことはないけどそんな気がする。話を聞くふりをしながら目を閉じ、ゆっくりと深呼吸を続ける。
吸って、息を少し止めて、長く吐いて、吐いて、吐いて。
何度か呼吸するうちに少しだけ楽になる。
会議の後、再び企画書に向かう。書けない。リソースがない。こんなの書いてていいんだろうか。こんなん止めて、もっとやるべき別の仕事があるのに。あ、今日までの大事な事務仕事を忘れていた。そちらを片付ける。片付けると言ってもひとつのことに30分くらいは優に使う。どんどん退勤時間が近づく。仕事遅いなあ。どうしてもっとちゃっちゃっと片付けられないんだろう。
暗い中、帰り道をとぼとぼ歩いていたら、駐車場の上の空に月が見えた。上弦に向かうクロワッサン。
それを見て急に「そうだ、別の企画にしよう」と思った。今まで書いた部分は全部捨てて新しく書き直しになるけど。やっぱりあまりよく知らないことを知ったかぶりして書くのはしんどい。それに仕事に対して不実な気がした。こういう所が損な性格で大成しない原因かもしれないし、それなりに評価される部分かもしれない。両方ある。
明日になったらまた「元の企画に戻そう」と思うかも。書かなければならない量に気が遠くなるかも。でも今日は、「方向転換しよう」と思って気持ちをそちらに向けてみた。あとは試してみて、行けそうだったらそっちに進む。何にせよ進むのは自分の足だ。動こう。