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入院日記の逆襲 8

から続いてます)

さて、ラッキーなことにふたり部屋ですがお隣は入っていません。ツインのシングルユースです(笑)。一応、1時間の安静が過ぎてもじっとしていたのですが、だんだん退屈になってきてそろそろと廊下に出ました。 

さほど大きな病院ではないので院内の地理はすぐにわかりました。来た時と同じエレベーターに乗って1階の受付近くの売店に出かけてみます。ペッパーくんから10mほど離れたところです。何か買おうか、でもどうせ一晩の滞在だし、と思って小さな売店を物色しましたが特に欲しいものもなく、パッと目に付いたヨーグルトを買いました。昼がパンだけだったのでちょっとお腹がすいたのです。

おお、それが後になって役に立つとは! 

冷蔵庫は付いているのですが、どうせすぐに出るわと電源も入れておらずヨーグルトはそのまま棚の上に置きました。テレビもありましたがふだんからあまり見ないので見る気も起きません。右手が使えるのは便利ですけれども、左手が時間が経つに従ってだんだん痛くなってきました。ううむ、痛い。 

そこでナースコールです。 

前回の入院以来、「痛いときは我慢せず鎮痛剤」がモットーになりました。いまから成長していく子どもでも妊婦でもないし、痛くてQOLが著しく損なわれるよりは病院がきちんと考えて出す鎮痛剤をもらって少しでも楽になった方がよいです。その方がきっと治りも早い。うむ。 

あ、ロキソニンの錠剤だ。 

胆嚢の時は2回とも点滴から鎮痛剤を入れてくれたので、てっきりそうなるのかと思ったら、飲む錠剤でした。そうかあ、胃腸は何ともないという前提だものね。消化器系の病気でなければ鎮痛剤は飲むのかあ、と、また新しい発見です。入院しているからと言って、すべてが点滴から入るわけではないのです。こういうところ、先入観って怖いですね。 

まあ、胃腸はむかつきがあってあまり元気じゃないはずだったんですが、この時は心カテの衝撃ですっかり忘れていました。「すっかり忘れている」って、やっぱりこれは本当に胃が悪いと言うより、自律神経失調とか更年期障害とか不安障害とか、そういう系統の不調なのでしょうか。これは退院してかなり時間が経った今でも答えが出ていません。 

左手は手首を曲げなければ動くので、短時間スマホを持っているくらいは問題ありませんでした。本は少々重かったのと、鎮痛剤が効いてもやはり手が痛いので読むのを断念しました。スマホでFacebookを隅から隅まで読み、あちこちに書き込みます。右手だけで文章も打てるので大丈夫です。mixiのアカウントもあるのでそちらも読みます。ツイッターも持っているのでそちらも読みます。それから「心臓カテーテル」を検索し、同じような処置を受けた先達のブログを探したのですが、胆嚢摘出と比べて圧倒的に少ないことがわかりました。一泊二日で短いからかなあ? やっていることの割に「大したことない感」があるからかなあ?(注:個人の感想です) 探し方が悪かったのかもしれません。 

そうこうしているうちに夕食時間となりました。 これを楽しみにしていたのよね~ だって昼はパンだけでおかずがなかったんだもん。お腹すいたんだもん。ここは消化器の病院じゃないから、ごはんはおかゆじゃないよね。

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え・・・
え・・・と・・・、夜もパンですか?

正直、これを見た時にとてもとても落胆しました。お腹がすいていたんです。おかずが食べたかったんです。パンはとてもおいしいものでした。どこかのブーランジェリーと契約しているのかしら? でもさー、おかずが笹かまぼこだけなんだよ~ 悲しいよ~ こんなことならさっき、ヨーグルトだけじゃなくてもっと何か食べられるものを買っておくんだった。チーズとか、ソーセージとか。

これは多分わけがあるんだろうと推測します。つまりですね、通常は右手首からカテーテルなんです。そうすると、多くの人は利き手が使えない。不慣れな左手で箸を使えというのは酷だろう、利き手でない方の手で楽に食べられるもの、ってことではないかと。超ポジティブシンキング! 間違っても予定外の患者だったので夕食が間に合わなかったとかそんなんじゃないよね。

ええと、だけど、スプーンで食べられるスープとかさ、フォークで刺せる肉団子とかさ、ブロッコリーの塩ゆでとかさ、なんかそういうものがあったらうれしかったなあ。夕食だし。 

速攻で完食し、さっき買ったヨーグルトも食べました。それ以外に何もないのが悲しい。実は私のバッグには大阪のおばちゃんのようにいつも飴ちゃんみたいなお菓子が少し入っているのですが、たまたまこの時入っていたキャラメルを後で夜中に食べたことを告白いたします。

(続く)

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