伝染性単核球症にかかって死にかけた話~前編~
皆さん、こんにちは。あふれ出る食欲が止まらない、竹田きのこです。
今回の話はもうタイトル通りなんですけども~
新型コロナウイルスが猛威を振るっている昨今、病気や感染症に関しての意識は非常に高まっていると思います。
今回はちょっとした自分の備忘録といいますか、個人的に凄く辛かった経験をつづっていこうと思います。
タイトルにもあるように、私は以前「伝染性単核球症」という病気に罹りました。それまで聞いたこともなかったような病気で、知らないという方も多いかもしれません。
持病というわけではないのですが、これによって結果的に私は仕事を辞めることになりましたので、自分の転機になったことは間違いありません。
重い話というわけではないので、皆様も「こういう病気もあるんだ」ぐらいな感じで見て頂けたら幸いです。
そして、もしも読んでくださってる方で当てはまるような違和感があれば、病院にいって相談してみるのも手です。
※新型コロナウイルス感染症とは違う感染症です。
※この感染症に罹ったのはコロナ禍より前のことです。
伝染性単核球症とは?
罹ってから調べても聞いたことない病気で馴染みが全くなかったのですが、この病気はエプスタイン・バー(EB)ウイルスによって引き起こされる感染症の一種です。
こう聞くとこんなウイルスあるんだ…という感じですが、実はEBウイルスはヘルペスウイルスの仲間で、非常にありふれているウイルスなんです。
アメリカでは、成人の95%近くがEBウイルス感染症にかかったことがあるとも言われているようで、幼い時に罹患しているケースも多いようです。多くの人は一度は感染しているようなごくありふれた感染症でもあります。
幼いうちに感染しても症状が現れないケースが大半だそうなので、感染したことに気づきすらしないケースも多いかもしれません。大人や青年になって感染すると発症し重篤化することがあるぐらいで、やっぱり発症しない人もいるそうです。
なんだこの小難しい名前?!
こんなありふれたウイルスによる病気なのに、こんな難しい名前を付けられている伝染性単核球症。
伝染性単核球症と名付けられたのは、感染者の血液中の、白血球の一種である「異型リンパ球」の著しい増加がみられるからだそうですよ。
とはいえ…そんなこと言われても。いけいりんぱきゅう・・・?
異型リンパ球とは何ぞや…と思いましたので、調べてみました。
白血球には主に好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球の5種類の仲間がいます。これらについてはアニメ『はたらく細胞』を見ていた方は知ってるかもしれないですね!
赤血球ちゃんと一緒にいて守ってくれる、あのかっこいい白血球さんは、好中球に分類されます。いやぁ私の身体のなかにも、好中球さんが沢山いるんだな…かっこいいな…(どうでもいい)
そんな白血球のうちの1つであるリンパ球は、病原体などの異物が体内にやってくると、病原体に反応して活性化します。そうして顔つきが変わり、一時的に異型リンパ球となるようです。この異型リンパ球は、単核球とも呼ばれるそうなんです。
異型リンパ球はウイルスだけでなく、薬物アレルギー、結核、自己免疫疾患などでも増えるようですが、特に伝染性単核球症ではEBウイルス感染数日後から10%を超える増加が起こるとのことです。
最初の感染後、EBウイルスは他のヘルペスウイルスと同じ様に、身体の中に潜みます。感染者は唾液中にウイルスを周期的に排出することになりますが、この排出が続いている期間に他の人に感染する可能性が最も高くなり、その間は感染者本人には症状がみられないとか。
症状として最も多いのは極度の疲労感、発熱、のどの痛み、リンパ節の腫れなどなど。私は全てが症状として現れましたが、特に高熱とのどの痛みには悩まされました……。
キスをすると移る!?
そして一番びっくりしたこと。この伝染性単核球症ですが、
別名「キス病」とも呼ばれているそうで……。
ちょっと!!!その呼び方やめてよ!!!www
何故かと言いますと。
先程も少し触れたように、EBウイルスは唾液を介して人に移るウイルスなので、感染経路として、キスによって移ることが多いのだそうです。だからと言ってキス病とかわざわざ言わんでもええやんか……笑
キス病とか言われると「この人キスそんなにしたんだ……」とか思われるじゃん!!!!実際した人も居るんだろうけど!!!
勿論ですが、感染経路はキスだけじゃないです。回し飲みや、箸・スプーンの使いまわしなどでも移ります。
きっかけは喉の痛み
きっかけは喉の痛みでした。症状が現れたのは去年の9月の下旬ごろだったでしょうか。
なんとなく喉がイガイガして痛い。咳が少し出て微熱もある。極めて普通の風邪の症状と同じです。
私は平熱がやや高め(36.7℃~37.2℃程度)ではありますが、当時の体温は37.5℃ぐらいだったと思います。
「風邪ひいたっぽいな」と思って自宅付近の内科を受診して、喉を見てもらったところ「赤くはなってるけどそこまで炎症起こしてる感じではないね」とのこと。案の定「風邪でしょう」とのことで、幾つかの薬を処方してもらい、帰宅しました。
私は幼いころから扁桃腺がかなり大きく、どの病院にいっても「扁桃腺大きいねえ!」と言われている始末。
そんなわけで風邪をひくときは大抵喉からで、喉が腫れて痛くなって熱が出ることが殆ど。今回もそうなんだろうと思っていました。
薬を飲んでも良くならない…?!
貰った薬は5日分で、指示通り服薬し残すことなく飲み切りました。喉の痛みが完全にとれたわけではありませんでした。また、咳や微熱、なにより強い倦怠感が残って辛かったのを覚えています。
仕事に復帰しましたが、喉の違和感や咳を抱えたままだったので、同僚に「別の病院行ったほうがいいよ」と言われたのもあり、別の内科を受診しました。
が!!!
そこでもやっぱり「風邪じゃないかな」とのことで、別の薬を処方されました。それを服薬しましたが、やっぱりいまいち喉の違和感が取れない。咳が残る…。微熱もなかなか下がらない。これは一体?
「おかしいな…。」
そう思った私は過去の事を思い返してみました。近い経験をしたことが有ったのです。
学生時代に卒業制作展のために忙しかった冬に風邪を拗らせてしまい、風邪が治った後も咳だけが残り、幾つかの病院を経て、大学病院の呼吸器内科にて「咳喘息」と診断された事がありました。
その時は吸入型ステロイド剤である「シムビコートタービュヘイラー」を処方され、それを暫く吸入しているとすぐ楽になったのを思い出しました。
でも、今回はその時とは少し違う状況でした。
咳喘息であったときは微熱も特になく、咳だけが延々と残る感じだったのですが、今回は咳だけでなく微熱や強烈な倦怠感がずっと続いていたのです。
色々調べていった結果、気になる情報を発見。
「咳が長く残る、微熱が続くなどは肺結核の恐れもある」
ギョエェェェェエェエ~~~~~~~!!!!!!!!
結核だと!?それはまずいぞ…!!!
結核だった場合は、隔離病棟行きでは?!?!
感染が分かった場合、周りに伝えて検査してもらったりする必要もあるだろうよ…。
目安として2週間以上の咳が続けば肺結核を疑ったほうが良いとのこと。
その情報を見ている時点ではすでに症状が解ってから2週間以上は経っていました。
こうはしちゃおれん、もう呼吸器内科にかかろう!
それがいい。
そう思って、学生時代にお世話になった大学病院に電話をしました。
しかし、しばらく罹っていなかった為に初診扱いの上、専門科受診のための紹介状も持っていなかったので呼吸器内科を直ぐ受診出来ないことが判明。
いまいち続いている咳の原因も解らなかったため、まずは総合診療科を受診することになりました。
総合診療科は、大学病院などの大きな病院において紹介状を持っていない初診患者や、原因不明の症状、不定愁訴などでどの診療科にいけばよいか解らずに悩む患者が受診できる診療科なので、相談も気軽にできるとあってすぐに受診予約をしました。
血液検査に異常!?肝臓の数値がエグかった!
仕事がある日にしか予約が取れなかったため、職場に確認をとり受診させてもらうことに。
そうして予約時間通りに病院に行きましたが、まぁ待つ、待つ(笑)
大学病院なので、予想はしていましたがここまで待つとは(笑)
1時間半ほど待たされてようやく呼ばれて、話を聞いてもらいました。
私「肺結核だったらどうしようと…。」
先生「う~ん。まあ結核の恐れもないわけじゃないけど、体重減少とか血痰がないならそこまで心配ないと思うんだよね。まあ、とりあえず検査しましょうか。血液と、胸部X線ね」
そうしてあれよあれよと検査をし。
また待つこと1時間半(笑)
呼ばれて入っていったら、椅子に座る前に先生が!!
「貴方肝臓の数値がエライことになってるよ。これじゃあ凄い倦怠感でしょうよ。よくここに一人で来れましたねえ。」
はい???
この続きは次の記事で!!!