紅茶が好き。

#キナリ杯

やほー!きのこちゃんと言います。今日はわたしのはちゃめちゃスーパーラブリーな趣味をご紹介します。
それは「紅茶を淹れること」。
ふふふ。ファックザポリスが口癖のうんこの煮っ転がしみてえなツラしたおばさんが急に何言い出してんだって思った?でもね、わたしは昔っから読書をしながら温かい紅茶を飲むのが大好きなのだ。ね?可愛い趣味でしょう。
まあ読んでる本はゴルゴ13だったりグラップラー刃牙だったりするから実際はそんなに可愛いというほどでもないんだけどね。
涙とか汗とかリンパ液とか、人間の体から出てくる液体が全部紅茶になっちゃったらいいなってよく思う。もちろんションベンも!
紅茶を飲むのは大好きなんだけど、高い茶葉で淹れた紅茶も安いティーパックで淹れた紅茶もどっちも大好きで、
「両方はちゃめちゃに美味しいじゃん〜!え?銘柄?全然わかんない!どっちも紅茶のあじがするよ〜!」
とかなんとか、そんなコメントしかできないバカ舌なので、オススメの茶葉とか絶対聞かないでほしい。
目隠しして「おいしい紅茶だよ」と念押しして飲まされたら道頓堀のドブ水だって
「この青々しい香り…ダージリンのセカンドフラッシュですね?」とか言いかねない。私はそういう人間なのだ。

そんな私が好きな紅茶は、ずばりキャンブリックティー!知ってる?ふふ、知らないでしょう。かっこいいでしょう。
キャンブリックティーの良いところは、名前がカタカナでカッコいいし、これを好きって言っておけば物凄く紅茶に詳しい人みたいに思われるところ。あ、あととってもおいしいよ。
未だにパスタのことをスパゲッティと呼んでいる私のような人間が、急にこんなことを言い始めたのにも理由がある。
実は私は「品のある人」にとても強い憧れがあるのだ。紅茶に詳しい人ってなんとなく気品を感じるし、カッコいいんだもん。
だから知識をひけらかして「この人は品があるなあ」と思って貰いたいのだ。この文章を読んでくださっているあなたに、ぜひそう思って貰いたい。お願いします、思ってください。
私はパッと見が上品とは掛け離れた顔面をしているので、とにかく「品がある」と誰かに思われたい。一度でいいから上品だね、と言われてみたい。
似ている芸能人を聞かれても「黒酢に漬けた叩きキュウリのような、犬に齧られたかりんとう饅頭のような…」という比喩が関の山。黒ずんだグズグズの顔のおばさんだもの、そりゃ上品に憧れもする。
地面から離れられないちっぽけな虫ケラが、決して手の届かぬ星空に想いを馳せるようなもんだ。

まあキャンブリックティーなんてカッコつけて言ってますけど要は蜂蜜で作ったミルクティーのこと。キャンブリックがどういう意味なのか、なぜハニーミルクティーじゃないのか、そんなことは知らないからお手持ちのスマートフォンで各々調べてくださいね。私はただ、カッコいいカタカナを使ってエッヘンとしてみたかっただけなのだから。

私は今、第二子を妊娠中。最近胎動が始まったばかりで、ピョコピョコ動いてとってもかわいい。ルンルン。
1人目を妊娠中は余裕があって、ノンカフェインのハーブティだのフレーバー付きのルイボスティーだの、普段コーヒーなんて飲まない癖にわざわざ自然派ショップでたんぽぽコーヒーを買って飲んだりと、そういうことをよくやっていた。
浮かれてんなあと今なら思うが、まあまあ、めでたいしいいじゃないの。

しかしハーブティーはいいぞ。美味しいしあったかいしふんわりいい匂いがするし、身体にもいい。大量に摂取すれば効果が高まるというものではありませんと注意書きがあっても、いえいえそんなご謙遜なさらずにとガブガブ飲んでしまう。
茶葉がほぼお花だから見た目が可愛いので、出がらしを捨てた後の排水溝すらメルヘンチックになる。可愛い生ゴミ。未だかつてそんなジャンルが存在しただろうか。生ゴミ界でダントツの可愛さを誇る出がらし。それがハーブティーだ。どうでしょう。少しは興味を持って貰えましたか?
そんな風に可愛い生ゴミに想いを馳せたり、排水溝を見てウットリしていた頃もあったが、第二子妊娠中の今、ゆっくり紅茶を飲むなんて余裕は驚くほどに全くない。長女は暴れん坊盛りの2歳。
温かい紅茶を淹れてゆっくり飲むどころか、トイレに行こうもんなら
「ママー!トイレ行っちゃダメ!抱っこしてて!ずっと抱っこしてて!」とワアワア泣いちゃうような甘えん坊。お湯を沸かすのだって一苦労だ。
私に出来るのは大人しくグースカピースカお昼寝してる隙にコンビニで買ったペットボトルの紅茶を飲んで一息つくくらい。
若い頃はお紅茶教室に通ってガッツリ習ってたくらい好きだったんだけど、次に行けるのはいつだろう。10年後か?果てしないなあ。
出産を経て、育児を経て、私の人生の中の「紅茶のある風景」は180度変わってしまった。
だけど、こんな時間も不思議と嫌ではなくて、
娘がもう少し大きくなって、一緒に温かい紅茶を飲めることを心から楽しみにしている自分もいる。
こうなったら今まで学んできた紅茶の知識を、全て娘にぶつけてやろうと持ち前のデカイ鼻の穴をフガフガ言わせながら、鼻息荒く意気込んでいる。
最初は飲みやすく温かいミルクティーにしようか、ホイップや砕いたナッツ、シロップやジャムを準備して自由にトッピングして紅茶屋さんごっこを楽しむのもいい。いやいや、やっぱり初めはシンプルに美味しい紅茶を味わってほしいなあ。
美味しいスコーンを添えて、紅茶のジャムも作ろうか。子供と作れるスコーンのレシピ、考えておこう。くう、こうなったらクロテッドクリームも作りたい!
冬には一緒にスパイスを選んでオリジナルのホットチャイを、夏には炭酸水とオレンジジュースで三層に分かれるセパレート・ティーソーダを作ろう。
七夕にはたっぷりのフルーツと金平糖を浮かべた紅茶ゼリーに、ブルーハワイのシロップを掛けてキラキラ輝く天の川を作ろうか。20歳の誕生日には、娘の好きなフルーツリキュールを入れたティーカクテルでお祝いしたいな。
眠れない夜にはブランデー入りの温かいキャンブリックティーで優しく寄り添い、なんとなく落ち込んだ朝にはフレッシュな輪切りオレンジに角砂糖を1つ、ポンと乗っけたベルガモットシャリマティーで励ましてやりたい。
これ、本当に魔法みたいに元気が出るから落ち込んでる人にオススメだよ。

ああ、ワクワクが止まらない。
嬉しい時、寂しい時、暑い日、寒い日、その日の気分に合った茶葉を選ぶのが好きだった。
手間を掛けて丁寧に淹れると、なぜか優しい気持ちになれるのが好きだった。
疲れた夜、思いっきり甘くしたぬるい紅茶を飲むのが好きだった。砂糖と一緒に、疲れも溶けていくようで。

今の私の生活は全く紅茶のない風景だけど、それでも私にとって紅茶ってずっとそばに寄り添って人生を優しく甘く温めてくれる魔法みたいなものなのだ。過去も未来も引っくるめて全てをポカポカに温めてくれる。
そんな魔法を、これからは未来の子供たちにも掛けてあげたいなと思う。
うふふ、おばさんは年甲斐もなく、魔法使いを目指しています。

え?子どもがコーヒー党だったらどうするかって?

……は!?どうしよう!?



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