目の前の状況を俯瞰する
ディレクションにおいてわりと重要な力は、「今起きていることを正しく把握する」ことなのではないかと思う。この場合の「正しく」とは、「俯瞰して」「事実ベースで」把握することだ。
目の前の作業に入り込み過ぎていると私もよく陥りがちなのだが、
気づくとタスク処理に時間がかかっていた
気づくとコミュニケーションロスが起こっていた
そして気づくとスケジュールが押していた
といったことがプロジェクト進行中に起こることがある。(本当はよくない)
いくらプロジェクトマネジメントの本をたくさん読み、スケジュール管理やコミュニケーションロスの対処法を頭ではわかっていたとしても、目の前の状況がまさに指南本で言うところのNG例になっていると気がつけないと意味がない。
自分はチャットで的確に指示をしている。
自分は与えられたタスクを指示通り遂行している。
それ、本当に??
本当に指示は的確といえる?
相手から質問が来て、その後何往復もチャットでやりとりしていないか?
想定していた時間よりオーバーする?
何に時間がかかっているかタスクを細分化してみよう。
作業に取り掛かる前の、実は関連資料や仕様書を探す部分に時間がかかっていないか?
実際の作業ログ、チャットのログ、全部数字や事実ベースで俯瞰してみると、見えなかった(存在していたのに意識下に上がってこなかった)問題点が浮かび上がってくる。
※認識していなかった時点で自分の感覚はあてにならないので、あくまで「事実ベース」での確認が肝。
この問題点に早めに気づいて対処できれば、いわゆる炎上防止につながるのだ。
たった今、起きていることを客観的に把握できずに『なんちゃって進行管理』しがちだった自分に喝をいれたい。
定期的に視野が狭くなる自分に嫌気が差しつつも、どうやったら俯瞰して見られるようになるか考えてみた。
一つ目はメタ認知。自分に起きている事象を自分で認知すること。
「今私は作業に入り込みすぎているな」「相手に伝わらなくてモヤモヤしてるな」
作業中にはなかなか気づきにくかったり、一旦その場から離れることができなかったりするため、朝イチなど頭がクリアな時間帯に整理するのが良いはずだ。
二つ目は、白か黒か、二分(にぶん)で考えないこと。
視野を広げれば選択肢はまだあるのに、「これしかない!」と思い込むと柔軟に対処ができなくなる。
もっと違うやり方あるんじゃない?を問うようにしていきたい。