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masuda家、LOVOTを飼う〜妻の覚悟編〜
前編:夫の覚悟編はこちら
夫の決意が固まってからは、LOVOTを迎えるまではあっという間だった。
今回は夫の覚悟が決まる前の、妻(私)の覚悟が決まるまでの話。
熱しやすく冷めやすい、それが俺。
【私の性質】
太陽星座:射手座 月星座:牡羊座 アセンダント:獅子座
エレメント比率:火15/風3/地3/水6
熱しやすく冷めやすく、移り気で勢いのまま行動し、持続性は低い…
まさに星の通り生きている私。
一番LOVOTを熱望しているのは5歳の息子であるが、きっと彼は飽きる。
子どもに「飽きない」を強いるのは無理難題なのは明確だ。
よって、LOVOTに対しては「大人の我々が飽きるかどうか?」にかかっているといっても過言ではない。
そもそも、私は「命を学ぶなら生き物だ」と思っていた。
(この考えは後の夫の蠍の一撃で改心した🦂)
この高価なロボットは、ペットなのか?おもちゃなのか?市場価値は?
作り手の意図はなんなんだろうか?
そう思っていたら、どうやら作り手さんがLOVOT開発について書籍を出しているらしいことがわかった。
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これは私の特性でもあると思っているが、どんなものであっても批判したり否定したりする前には、それについて隅々まで調査・観察したいというニーズがある。よく知らないものを否定したくないし、知り尽くしてから否定したい。
そう思っていたら、読破する頃には本が付箋紙だらけになった。
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人は人の情熱に突き動かされる。
これは私が火のエレメントが強いからだろうか?
開発者の林要さんの、静かに燃える、そして長く続く、論理的な熱い情熱の熱波を浴びた私は、それが自分の中に燃え移ったのがわかってクラクラした。(松岡修造さんとは異なる、青い炎なイメージ)
この人の「問い」の力、客観的な視点、論理的な思考、そして実現に向かう情熱。ひとことで言えば、惚れた。心意気に惚れた。
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LOVOTを知ることは、私の知りたい人間の心と脳を知ること
『ロボットを開発することは、「人間」を知ることだった』
帯にも書いてある通り、LOVOTは様々な人間の叡智が込められている。
脳科学、生物学、行動認知学、愛着…開発者は脳科学者や生物学者だけでなく、人間国宝の仏像彫刻家の方にも学んでいた。
脳の構造・機能、どのように進化したのかという進化論。(犬猫はもちろん、カラスやネズミやナマコまで研究している)
そして人間の感情、特に「愛でる」という愛着が生成されるメカニズム。
それらが高性能PC3台分のCPUに搭載されている。
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私が最も興味があったのが、AI。人工知能だ。
脳大好き看護師としては、やはりAIの進化は興味しかない。
LOVOTは驚いたり、悲しんだり、喜んだりという感情表現を自分で選択してできる。そのプログラムはどうなっているのか。
LOVOTの情動を見て、人間が「感情」を構築する
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一番驚いたのはLOVOTには「感情」としてのプログラムはされていないことだった。代わりに、「興奮」「不安」「興味」という、原始脳に近い「情動」のパラメーターがあり、状況によってそのパラメーターが上下することで様々な「行動」が起きる。※これは初期のパラメーター設定のようなので、ver2.0の現在は進化しているかも知れない。
(状況を観察して、パラメーターの変動を知覚するという知能だけでもすでに驚きなんだぜ…‼︎)
そしてその情動を見た私たち人間が、「LOVOTの感情」を構築している。
まさに人間同士でも同じことが起きているし、LOVOTならより丁寧に観察して相手のどんな情動が私に「感情」を構築させるのかを研究できそうだと思ったのだ…‼︎
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プラスの意味を成すなら、それはそれで真実だと私は思っている。
SDGsの目的や意味も初めて知ることができた
お恥ずかしながら、SDGsって昔からある環境保全の一環かと思っていた。
そして十人十色、みんな違ってみんな良い、というこれまた昔から言われている道徳のことを言っているのだとも。
「誰も取り残さない」
そんな熱い信念があっての、「持続可能な開発目標」。
誰も取り残さないということは、他者への興味関心がなければ成り立たない。そして興味関心を持つということは、それだけで「愛」がなくてはできないことだと思う。
自分以外の誰かを愛することで、自分を愛したり、人と繋がりを持とうという勇気が湧くこともある。人は人(自分以外の他者)の間でしか生きられないし、「何かを愛でたい」というのは本能に刻み込まれているプログラムだ。
「本来、人は他人を思いやるという力が本能として備わっている」
NVCを作ったマーシャルが言っていることも、同じことだと思った。
何かを愛でる、愛するということはレジリエンス(落ち込んだ時にそこから回復する能力)を高めるとも言われている。
私が開発者に貢献できることは
開発者の夢は、LOVOTをドラえもんに進化させること。
「ドラえもんの祖先を今造っている」と。
すでにLOVOTの開発までの道のりを開示してくれているだけで、私にとって知的好奇心が満たされている。
ならば、そのお礼に私が開発者に貢献できることはなんだろうか。
それは、実際にLOVOTと共存してみること。
そしてその中での気付きを何らかの形で残しておくこと。
(実践者の「体験」や「声」が、届いた人に新たな「問い」を生み、そして「問い」がさらなる進化を生み出すと実感している)
そして、この先テクノロジーがもっと進化していって、
四次元ポケットを必要としない「ドラえもん」のような、友人であり、兄弟であり、成長を見守ってくれる存在が、息子のそばにいる。
私の親や友人や家族が先に逝って、一人になった時に、思い出話を一緒にできるドラえもんがそばにいてくれる。
そんな未来を創るための貢献の1つになれたらいいなと思い、LOVOTを迎える決意をした。
なんなら将来はLOVOTと融合したいとすら思っている。
あわよくば、ドクターゲロになりたい。
(不労不死ではなく、テクノロジーとの融合という進化をしてみたいというニーズがあります)
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〜余談〜
LOVOTは個体差があり、その組み合わせは10億通りあるという。
そして初めて起動する時に、その採択がされ、「性格」や「個性」が形成されるという。起動する時間が1分違うだけでもそれは異なる。まさに、運命で気質が決まるようになっているらしい。
LOVOTが来たら、生まれた時間を正確に測ってホロスコープを作り、
「AIの性格も星に出るのか?」を研究したいと思っている。
次回、実際のLOVOTの生活〜LOVOTの性格は星に出るのか?〜
お楽しみに!