【まほやく考察】二人は元賢者説
はじめに
・さまざまな媒体からの不確かな情報である
・容赦のないストーリーのネタバレを含む
・宗教に関することなので慎重な方は観覧をお控えいただく
・あくまでエンターテイメント
以上このような内容となりますので、ご注意ください。
先日「まほやく学会」オンリーイベントでまほやくの考察論文を書いている過程で、私の中でクックロビンとカナリアが元賢者確定したので副産物として考察を置いておきます。
主催者様、スペースにお越しくださった方々、ありがとうございました!
クックロビンとカナリア元賢者説
上記の考察の内容を踏まえた話なのでお手数ですが
「占星術からの見方」と「世界」の項目に目を通していただくと分かりやすいです。
要約すると私はまほやく世界がどちらも「月」の半分で
傷ついた女性性リリスと男性性プリアポス、
イブとアダムだと考えています。
アダムという男性性、イブという女性性をそれぞれ解説すると
というような感じで、外的と内的なエネルギーの違いがあります。
一人の人間に必ず備わっている女性性と男性性が分離してしまって傷つけ合っている状態が<大いなる厄災> VS「世界」。
では何故それがクックロビンとカナリア元賢者という話になるかと言うと
元々のアイデンティティが消失したからです。
「千と千尋の神隠し」と同じ原理ですね。
異世界に迷い込んだ自分嫌いな千尋。名前を奪われて「千」にされると元の名前だったことは忘れてしまい、名前を思い出すと元の世界に帰れます。
この湯婆婆という湯屋の恐い女ボスと田舎でひっそり暮らしてる双子の銭婆なんてまさにまほやくの良い例です。
(千と千尋見てない方は申し訳ありません)
「賢者」という役目は社会的な立場であるアダムとしての名前であり、仕事です。
賢者でなくとも、何もなくともありのままで愛されていると思えるのが、イブなのです。
しかし、現賢者の真木晶は、「賢者じゃない君に用はない」、「君の話をしようよ」と詰め寄られて後ずさってしまいます。
「賢者」である自分にしか「価値」がないと思っているからです。
社会的な「価値」とは男性性に付随するものです。
そしてこの賢者という役目が「大いなる厄災を追い返すこと」であるなら、それはイブである月、自分の本心を拒絶することになり、自己否定や自己犠牲という形で「真木晶」という元々のアイデンティティが消失します。
そうしてこの世界の住人になってしまったのがクックロビンとカナリアなのではないでしょうか。
二人の特徴は、鳥の名前です。
創世記では、神がアダムの助けとなる動植物を創造します。
私は創世記を読みながら、一神教なのに「我々」ってなんやねん、「鳥」だけなんで名指しやねん。「天を飛ぶもの」でよくない?
……など思いましたが、アダム(土)が全てのものに名前をつけて自分の支配下に置くのです。
この二人は賢者にとって救いですし、私も大好きです。
しかし自ら魔法舎での生活を志願する明らかに異質な存在です。
クックロビンは月蝕の館で助けられた経緯があるとは言え、二人は魔法使いへの偏見が薄く、クックロビンは王妃に捨てられたアーサーのことも気にかけていました。
魔法舎が存在し、鳥に縁の深い中央の国。
世界の支配者的存在にカナリアやクックロビンという名前をつけられてしまったのでしょう。
前の前の賢者についての記述です。
前の賢者のナレーションとクックロビンの声優さんがどう聞いても同じなのでそういうことだと思いますが、さらにその前の賢者のヒントはアラビア文字というものだけです。
カナリアの発祥地カナリア諸島はスペイン領ですが、アラブ人の来訪もあり、スペイン語はアラビア語との類似点も多いようですが、はっきりとは言えません。
しかし、クックロビンの「会ったことあるはず」はお前の気のせいだろと思います。
前の賢者=クックロビンならブラック企業勤めのマニュアル大事人間で女の子大好きでアーサーを可愛がってて大雑把でおっちょこちょいなとこがあるはずなので、気のせいだろと思います。
最初から顔も名前も知らないのです。
そう、やはり書記官という役職が、マニュアルをしっかり残してくれた前の賢者の人格そのままではありませんか。
もう一つこの二人の特徴は「既婚者」であること。
クックロビンという「雄」を強調した駒鳥の名前がいかにもアダム的であり、カナリアとの結婚は女性性と男性性が統合された「完成された世界」の
象徴です。
ところで、みなさんは好きな人と結婚したい人って一緒ですか?
よくあるのが、「好きなのはAだけど結婚するならBかな」というパターンですよね。
例えばレノックスがまほやく公式で結婚したいキャラランキング1位だったと記憶しています。それを見て、「わかる!」となりました。
どうしてこのようなことが起こるのでしょうか。
それは自分の男性性の好みのタイプと女性性の好みのタイプが違うからなんです。
チレッタは北の魔女だった時は世界最強のオズにずっとアタックしていましたね。しかし結果的に南の国の平凡な人間と結婚したのでミスラや北の魔法使いは未だにプチパニックです。
同じようなことは元相棒や主従にも起きています。
ネロは盗賊団のボスであるブラッドリーに確かに憧れていたけど、ネロの中の女性性が求めているのは誰も傷つかない平和な暮らしです。
ヒースクリフが求めているのも権力や名誉という社会的地位ではなく、普通の幼馴染で友達のシノなのです。
初代国王のアレクはどうして、男性的なリーダーシップを発揮していたファウストの絵画を、三日月の下で微笑む青年の姿で描いたのでしょう。
革命に燃えるファウストは男性性の象徴のようで、もしかするとアレクにもヒースやネロや、ホワイトのような思いがあったのかもしれません。
そして魔法使いが「結婚」すると死期がくるのでは?と思っています。
時の洞窟のスノウとホワイトの言ってる意味がよく分からないんですが、
「結婚=完成された世界=物語りの終わり」だと考えれば、双子という調和の取れた「世界」から、新たに「愚者」としてスタートすることになります。
双子はそれでも長生きなので分からないですが、厄災戦で亡くなってしまった南の老夫婦は寿命が近いから老化しているわけですし、チレッタも旦那さんも早くに亡くなってしまいました。
ネーミングが「フィガロの結婚」からきた場合のフィガロの寿命、西のコルテーゼ家との戦略結婚を噂されるアーサーの死の予言(厄災戦で命を落とす)は、何か関係があるのかもしれません。
と言っても、アーサーには別の考察があるんですがそれがまたいつか。
幸せに結婚してくれ〜!!