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「心を動かす秘密!購買行動モデルを徹底解剖」【マーケティング基礎顧客心理編①】全5回
こんにちは!
今回も再びマーケティングの基礎編という形でお届けしています!これからマーケティングを始めたい方、今の仕事に活かしたいと思っている方に向けて、基礎となる部分をテーマにお届けする二週目!
前回のおさらいもございますので、順番に見ていただければとおもいます!
1週目の始まりはこちらから👇
「広告を見た瞬間、なぜ欲しくなる?」
前回はWEBマーケティングの基礎として、フレームワークを使った設計を学びました。しかし、実際に商品を買うかどうかを決めるのは顧客の“心”です。
今回は購買心理に焦点を当て、人がなぜ買いたくなるのかを深掘りし、より実践的なマーケティング戦略を考えます。
2週目のテーマは
マーケティングの基本と顧客心理編
①「心を動かす秘密!購買行動モデルを徹底解剖」
②「なぜ買う?なぜ買わない?行動経済学が教える心理のトリック」
③「売れる広告はここが違う!心理トリガーの仕掛け方」
④「顧客はデータが教えてくれる!購買履歴から見える心理」
⑤「未来は心理が決める?顧客の心を読み解くマーケティング戦略」
全5回でお届けしますのでお見逃しなく!
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「なぜ反応がいいのに買わないの?ユキちゃんの新たな悩み」
前回までの成果と、新たに見えてきた壁
朝のオフィスには、複合機の印刷音やキーボードを叩く音が響き渡る。ユキはいつものように自席につくと、パソコンを立ち上げて社内の分析ツールを開き、広告やSNSの数値をチェックし始めた。
前回の取り組み(第一週目)では、マーケティングの基礎フレームワークを学びながら、AIDAモデルやAIDMA/AIDCAといった顧客の心理プロセスにフォーカスして広告を組み立てた結果、確かにクリック率や問い合わせ件数は上昇傾向にある。実際、SNS上での口コミも増え、フォロワー数が少しずつ伸び始めているのがデータから読み取れる。
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「よし、数字が上がってきてる。やっぱりあの施策は無駄じゃなかったんだ」
自分の画面に映るグラフを見て、ユキの心は弾む。苦労して企画を立て、周囲を巻き込み、キャンペーンを走らせた結果が“目に見える形”で現れるとやはり嬉しい。前回の施策では、AIDMAやAIDCAに加え、STP分析・4P戦略も踏まえてターゲットのニーズをピンポイントで狙う広告を打ち出すよう心がけたのが奏功し、問い合わせ数自体は確実に伸びているのだ。
ところが――。
ユキがさらにページをスクロールし、購入や成約に至った人数・金額を確認すると、思わず小さくため息をついてしまう。思ったほど数字が伸びていないのだ。アクセスやクリックは十分に増え、興味を持ってくれる人は確実に増えているようなのに、最終的に“買ってくれる”人は想定よりも少ない。前回までに出した「限定キャンペーン」や「損失回避を狙った割引」など、ある程度心理トリガーは盛り込んだつもりだが、なぜかもう一歩踏み切ってもらえないケースが目立つ。
「うーん……クリックは増えてるけど、結局購入には至っていない人が多い。せっかくここまで来てくれてるのに、どうして買わないんだろう。見込み客になりそうな人たちが、何かの理由であと一押しを嫌がってるのかな……」
ユキはそうつぶやきながら、様々なレポートを行き来する。SNSのコメントを見ると「面白そう」「検討したい」という声が多いし、拡散もそこそこされている。でも、いざ購入ページにたどり着くと“カートに入れたまま放置”とか、“ウィンドウを閉じてしまった”という行動履歴が散見される。
「なんで……? もっと“買いたい”って気持ちを喚起する決定打が足りないのかな?」
前回までの頑張りが部分的には成果を出しているからこそ、ここでの伸び悩みがもどかしい。どうすれば“興味はあるけど買わない人”を購入へと導けるのか――ユキの頭の中には疑問と焦りが渦巻く。
うさぎ先生の登場―そして羊羹
しばらく画面とにらめっこしていたユキが、「何かヒントがほしい」と思い始めたまさにそのとき、長い耳を持つ―通称「うさぎ先生」がやって来る。静かに近づいてきた気配に気づいて顔を上げると、先生はおなじみの羊羹の包みをポケットから引っ張り出していた。
「ユキくん、随分と肩を落としているみたいだね。何かあったのかな?」
先生の問いかけに、ユキは待ってましたとばかりに自分の画面を指し示し、急ぎ足で事情を説明する。広告やSNSの反応は増えたが、購入率がいまひとつ伸びず、売上も想定を下回っているという現状。ユキは焦りを含んだ声でこう訴える。
「先生! クリックも増えて口コミも広がってるんですよ。でも肝心の購入が伸びなくて……。あれだけ前回学んで、AIDMAもAIDCAも意識したつもりだったのに、どうして実際に買ってくれないんでしょうか?」
切実な口調で尋ねるユキに対し、うさぎ先生は表情を変えず、しずしずと羊羹の包みを開ける。そのマイペースさが、余計にユキの心をかき乱すようでもある。先生は小皿に羊羹を載せながら言った。
「ユキくん、それは“心をつかむ決定打”がまだ足りないからだよ。人は“クリックしようかな”くらいの興味だと、いざ買う段階で『本当に買う必要がある?』と立ち止まることが多いんだ」
「決定打……! どういうことですか? クリックしてくれるってことは、ある程度欲しいなって思ってるはずなのに……」
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ユキが半ば食い気味にそう返すと、うさぎ先生は柔らかい笑みを浮かべる。しかしその奥には、どこか鋭い眼差しが潜んでいる。「落ち着いて」と諭すように、先生は羊羹をフォークで切り分けてユキに差し出しながら言葉を続けた。
「人が“興味”から“本当にお金を払う行動”に移るまでには、まだいくつかのステップがあるんだよ。確かに前回の学びで、AIDMAやAIDCAといったモデルで“心理の流れ”はおさえたけど、もっと細かく“なぜ人の心が動くか”を知ることで、足りないものが見えてくるはずだ」
「足りないもの……。先生、早く教えてください! 私、今回こそ売上を上げないと上司に厳しい目で見られそうなんです……!」
ユキは必死だ。ここまで努力してきたにもかかわらず、上司やチームからのプレッシャーは日に日に大きくなっているのを感じる。数値が伸びているにもかかわらず、売上が追いついていないのだから当然だ。かといって、うさぎ先生は慌てる様子を見せず、いつもの穏やかな口調で呟く。
「大丈夫、焦らなくてもちゃんと糸口はあるよ。まずは『購買行動モデル』をもう一度、あらためて学び直してみようか。前回までのモデルは基礎だったけれど、この二週目はさらに“人の心をどうやって動かすか”にフォーカスするんだよ」
ユキは、「そうか、これが顧客心理の学びなんだ……」と頷きながら、「しかし先生、その羊羹をいつもマイペースに取り出すのはなんなんですか!」と突っ込みを入れたくなる衝動を必死にこらえるのだった。
「人が買う瞬間はここで決まる!心理学で売れる仕組みを作る」
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