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ターゲットは誰?顧客心理を読み解く最初の一歩【WEBマーケティング基礎編③】全5回
こんにちは!
マーケティングの基本とフレームワーク編の第3回目となります!1回目を見逃した方はこちらにリンクをはりましたのでこちらから順番に見てください👇
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今回のテーマは「ターゲットは誰?顧客心理を読み解く最初の一歩」。前回までのAIDAモデルやAIDMA/AIDCAといったフレームワークに加え、より具体的に「誰に届けるのか」を考えるパートとなります。ユキちゃんと、落ち着いた雰囲気で時々ユーモアを交えるうさぎ先生のやり取りを通じて、ターゲット設定や顧客心理の読み解き方を学んでいきましょう。
1週目のテーマは……
マーケティングの基本とフレームワーク編
①売上ゼロからの逆転劇!ユキちゃんのマーケティング奮闘記
②「広告の正解はどこに?AIDAモデルで心を掴む秘訣」
③「ターゲットは誰?顧客心理を読み解く最初の一歩」
④「売れる商品と売れない商品、何が違う?」
⑤「羊羹とマーケティング?うさぎ先生の意外な教え」
全5回でお届けしますのでお見逃しなく!
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新たな課題、ターゲットの見えない広告
オフィス街の朝は、相変わらずビル風が肌をかすめ、行き交う会社員たちの姿が見られる。ユキはいつものようにスマホで電車の混雑状況をチェックしながら、会社へと向かっていた。つい先日までは、業務で行き詰まると胃のあたりがキリキリと痛むような日々が続いていたが、最近は少し気持ちに余裕が出てきた気がする。それもこれも、先輩社員の「うさぎ先生」から学んだAIDMAモデルやAIDCAモデルの考え方を活かして、広告の成果を改善できたからだ。
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もちろん、まだまだ完璧とはいえないが、一時はクリック数は増えても問い合わせがゼロだったところが、今では数字が少しずつ伸びてきている。上司からの風当たりも多少はマシになり、ユキ自身も「マーケティングって面白いかも」と思える余裕が出てきた。これこそが仮説と検証の繰り返し、マーケティングの醍醐味なのだろう。
だが、その朝、ユキは上司から新たな指示を受けることになる。デスクに着くなり呼び出され、会議室の小さなテーブルで向かい合う。表情はそう悪くないが、どこか含みのある空気を感じる。
「ユキ、広告の件だけど、確かに問い合わせが増えてきたのは良い傾向だ。ただ、もう一歩踏み込んで“本当に買ってくれる人は誰なのか”をもっと明確にしてほしいんだよ。ほら、うちの商材って幅広い年齢層に売れる可能性はあるけど、全部に手を出してもうまくいかないだろう?」
上司が切り出したのは、まさに「ターゲット設定」の問題。実はユキが担当する商品の広告は、「オンライン学習サービス」と「ビジネス書のサブスク」の中間のような位置づけで、知名度を高めればいろんな層に売れそうな気はする。しかし、それゆえに「誰にどうアピールするか」が曖昧になりがち。以前はそこをあまり深掘りせず、「とりあえず“仕事で悩んでいる人”なら見てくれるはず!」という漠然とした想定で広告を打っていた。
「たとえば、20代の新卒社員向けと、40代の管理職向けとでは、求める内容も言葉の響きも違うはずだよね。そこをもっと詰めないと、せっかくAIDMAやAIDCAを活用しても効率が落ちちゃうからさ」
上司の言葉に、ユキはハッとする。たしかに「なんとなく広く発信」していた面は否めない。折しも、最近はSNSで若年層にもリーチしているようで、コメントはつくが実際に購買に至らないパターンも散見されている。一方で、「もっと落ち着いた雰囲気がほしい」「実績ベースの数字が知りたい」といった、中年〜シニア層らしき意見も少しある。結果として「バラけている」印象が強いのだ。
「わかりました。確かに、誰に向けて書いているのかが曖昧だったかもしれません。AIDMAやAIDCAといったフレームワークをさらに活かすためにも、ターゲットをしっかり絞ってみます」
ユキはそう言って上司の前を辞し、デスクに戻った。これが今回の新ミッションだ。やるべきことは明確だが、どこから手をつけるべきか――その答えを思いつく人物は、一人しかいない。
「うさぎ先生、また頼らせてください……!」
ユキは顔を上げ、フロアの一角にある書棚の前で資料を整理しているうさぎ先生の姿を捉える。ユキの視線に気づいたのか、ピンと立った長い耳がかすかに動いた。先生はいつもの柔和な表情を崩さないまま、その場で軽く首をかしげてみせる。どうやら、いつでも準備は万端らしい。
ペルソナを描け!ターゲット設定の大切さ
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