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売れる商品と売れない商品、何が違う?【WEBマーケティング基礎編④】全5回
こんにちは!
ここまでたどり着いて頂きありがとうございます😭マーケティングの基本とフレームワーク編の第4回目となります!1回目を見逃した方はこちらにリンクをはりましたのでこちらから順番に見てください👇
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マーケティングの基本とフレームワーク編
①売上ゼロからの逆転劇!ユキちゃんのマーケティング奮闘記
②「広告の正解はどこに?AIDAモデルで心を掴む秘訣」
③「ターゲットは誰?顧客心理を読み解く最初の一歩」
④「売れる商品と売れない商品、何が違う?」
⑤「羊羹とマーケティング?うさぎ先生の意外な教え」
全5回でお届けしますのでお見逃しなく!
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「ターゲット不一致?ユキちゃんの新たな悩み」
新商品の広告を任されるも……
ビル街を吹き抜ける朝の風はまだ少し冷たく、通勤途中の人々は足早にオフィスへと向かっている。ユキもそのうちの一人として、スマートフォンを片手に今日の予定をチェックしながら会社の自動ドアをくぐった。最近は仕事の調子が良く、もはや胃が痛くなるような大きな不安は感じにくくなった。何しろ前回までに、AIDMAモデルやAIDCAモデルを使って広告を改善し、問い合わせを増やした実績がある。上司からの評価も少しずつ高まっているという手ごたえがあった。
ところが、この日は思わぬ課題が待ち受けていた。自席に落ち着くや否や、上司が声をかけてくる。
「ユキ、ちょうど良かった。新商品の広告キャンペーンを担当してほしいんだ。実はこれ、いま社内で急いでプッシュしたい案件なんだけど、どうも売上が伸びなくてね……。ちょっと力を貸してくれないか?」
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まだ資料もロクに目を通していないユキは、戸惑いつつも「はい、頑張ります!」と即答する。上司が渡してきたのは、小さくスタイリッシュなデザインの文具――具体的には「シンプルなデザインのボールペン」だった。ビジネスシーンで使いやすそうな見た目だが、最近は同じようにオフィス向けの筆記具が多数出回っており、なかなか差別化が難しいらしい。
「うちの会社が出している人気商品をベースに、軽量化と耐久性を高めたのが売りなんだが……。どうもターゲットを明確にしないまま、広い層に向けて広告を打っちゃってる。結果、あまり響いてないみたいなんだよね」
ユキは資料を眺めながら、「シンプルで使いやすい」「軽いのに丈夫」「インクがにじまない」などの特徴をざっと把握する。悪くない商品だと思うが、かえって「誰にでも合いそう」という強みが“どこにでもある”イメージになってしまっているのかもしれない。しかも、これを売り出すキャンペーンにかなりの広告費が割り当てられていると聞き、ユキは早くもプレッシャーを感じ始める。
上司は続ける。「前回の広告みたいに、何か打開策はないかな。最近は問い合わせは増えたけど、肝心の成約率が上がらなくて……。このままだと予算の無駄だと怒られてしまう可能性があるんだよ」
ユキは肩に重みがのしかかるのを感じつつも、「はい、AIDMAやAIDCAを活用して、なんとか頑張ってみます!」と気合いを入れる。だが、心のどこかで「新商品って一体、どの層に刺さるんだろう?」という疑問がモヤモヤと広がっていた。
ユキの悩み、そしてうさぎ先生の一言
午前中いっぱいかけて、ユキはこれまでの広告施策をざっと見直した。最近はデザインを変えたり、キャッチコピーを工夫したりして、クリック数や問い合わせ数こそ増加傾向にあった。ところが、新商品の成約率を見ると、悲しくなるほど低迷している。ユキはため息をついて書類の束を机に置く。
「どうして……。問い合わせまでは増えたのに、そこから先が伸びない……。お客さんの心をつかめていないんだろうか?」
ふと顔を上げると、例のうさぎ先生――長い耳を持ち、いつも落ち着いた雰囲気を醸し出す先輩社員――が少し離れた席からこちらを見ているのに気づく。どうやらユキの苦悩が伝わったのだろうか。静かに近づいてきて、声をかけた。
「また何かあったのかな、ユキくん?」
「先生、ちょっと聞いてください……。新商品のボールペンを担当することになったんですけど、ターゲット層がハッキリしないんです。広告を改善して問い合わせが増えても、実際に買ってもらえないとなると……。上司に怒られるのは嫌だし、どうしたらいいかわからなくて……」
ユキが必死に訴えると、うさぎ先生はいつも通り穏やかな表情を崩さないまま、ポケットから小さな包みを取り出した。中身はもちろん羊羹。軽く包装をほどきながら、こう言った。
「それはポジショニングの問題だね。いろいろな層にとって“なんとなく良い商品”でも、具体的に“これは私向けだ!”と思わせるインパクトがないと、最終的に購買意欲が高まらない場合が多いんだよ」
「ポジショニング……また難しそうな言葉が出てきましたね。AIDMAやAIDCAでもダメなんですか?」
ユキが焦った調子で返すと、うさぎ先生は羊羹を小皿に載せ、「大丈夫、糖分補給しながらゆっくり考えてみよう」と微笑んだ。そのマイペースな態度に、ユキは少し拍子抜けしつつも、どこか安心感を覚える。そうだ、これまでも先生のアドバイスでなんとか道が開けたのだ。今回もきっと何かヒントがあるはず。
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