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麻雀番組の放送時間は短縮できるか
麻雀番組の放送時間は短縮できるか
【連盟チャンネルの番組が短い理由】
黒点棒さんという方のnoteが話題になっている。
内容は「ごもっとも」である。
また、先日、大学在学中の麻雀プロの方とお食事をする機会があったのだが、その際に「なんで麻雀最強戦はあんなに合間が長いんですか?」と聞かれた。
試合と試合の合間に20分ぐらいコーナーがあるのはどうしてか、という質問で、要するに「早く次の試合をやってほしい」というものだった。
この意見ももっともだ。
できることなら試合をどんどん見せていきたい。
だから日本プロ麻雀連盟チャンネルでは、放送開始から試合開始までの時間をできるだけ短くするようにしている。
チャンネル開局の当初は、選手紹介に時間をかけたりもしていた。
プロ雀士の写真を出して、タイトル歴や雀風などを紹介し、少しでも興味を持ってもらおうというコンセプトでやっていた。
でも、ある時からそれらを一切廃止した。チャンネルの会員さんたちが「飽きてきただろうな」と思ったからである。
こういうコンテンツは、ずっと見続けてくれている常連さんと、新規さんの両方を満足させるのが難しい。
だから「新規さんに手厚く」するか「常連さんが気持ちいいように」するか、あるいは「その中間を狙う」か判断しなければならない。
私は「中間」が最悪だと思った。どっちつかずになる危険性があるからだ。
結局は「常連さん向け」に落ち着いたのだが、それは「新規の方に訴求することが難しいコンテンツだから」である。
「連盟チャンネル」のコンテンツのメインは「公式戦」だ。
連盟の理事会で私が議題として提出したのが「これは番組なのか、試合の中継なのかをはっきりさせましょう」ということだった。
当初は、それが明確じゃないまま運用されていたので「ツモ牌を上にのせるべきか」とか「理牌はルールとして強制するべきか」などの話し合いが都度行われていた。
でも、理事会で「これはあくまでも公式戦である」と定義できたことで、後は色々なことが自動的に決まるようになった。
「連盟チャンネル」としては「公式戦を生中継させてもらっているだけ」なのである。
ということは、選手たちには「視聴者のためにゆっくり打ってくれ」とか「見やすいように完全理牌してくれ」とか「アガった牌を手元に持ってきてくれ」というオーダーはできない。ある程度お願いはできても、守らなかったからといってペナルティはない。
そうなると、守ってくれる選手とそうでない選手の間に不公平が生じる。
であれば、チャンネルのメインターゲットはハッキリしている。中級者以上の層だ。
連盟の選手の打牌は早い。目まぐるしくスイッチングが切られるが、それについていける人じゃないと楽しめない。
試合前に、大会のシステムやルールの説明などもあまりしない。ネットで調べればすぐに分かることではあるが、番組として親切ではない。
だから初めて見た人には厳しいかもしれないのだが、ずっと見ている人にとっては快適だと信じて「スピード感」を大切にしている。
【無料番組が長くなる理由】
連盟チャンネルが短いのは、それは有料コンテンツだからだ。
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