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有名になってしまったらSNSは手放せ

【明日は我が身】

 ここ最近、立て続けに芸能人の活動休止があった。
 その中でもフワちゃんとアナウンサーの川口ゆりは、SNSでの失言が原因で世間から「キャンセル」され仕事を失うという、これまでにはあまり見ないパターンだった。

 個人的には厳しすぎると思うが、そんなことを主張してもまったく意味がない。
 もちろん「良くないことを言った」のは事実であり、謝罪や謹慎処分などが必要だとは思うのだが、1回のポストだけで仕事がすべてキャンセルされてしまうというのは恐ろしい。
 現実に社会がそのように動いているのだから、個人的に「それはないよ」と声をあげたって何も変わらないのだ。
 社会のいたるところで同じような変化が起こっている。
 要するに正しい方向に行こうとしているのである。
 少し前になるが、後輩へのパワハラが原因で「楽天ゴールデンイーグルス」に所属していた安樂智大投手が解雇された。
 これも報道を見た私は「えっ?」というのが第一印象で、その後「まあでも、正しい方向へ行っているのだな」と思った。
 こういう状況にあって気を付けなければならないのは「最初の1人」にならないことである。
 安樂投手がプロ野球界での最初の1人になってしまった、と言うわけではない。
 プロ野球界で似たようなパワハラは蔓延していなかったかもしれないから、不適切なたとえ話はやめておこう。
 私が経験したアマチュア野球での話でたとえる。
 先輩が後輩のケツを意味なくノックバットで殴る。
 バットを膝の裏に挟んで2時間の正座をさせる。
 意味なく往復ビンタする。
 そういったことが普通に行われている社会で、ある時、急にパワハラの加害者A君が呼び出され、退学になったとしよう。
 ええええ? 全員がやってたのに、俺だけ?
 そんな主張をしても意味がないのである。
 自分は運もしくは日ごろの行いが悪かった(パワハラ加害者の時点でめちゃくちゃ悪いのだが、その集団の中でも特にという意味である)のであろう。
 逆に、運よく「最初の1人A君」のおかげで助かったのはその他の加害者たちだ。
 あぶねー、もうやめとこう。
 彼らはこれで済んじゃうのである。同じような加害をやってきたというのに。
 そういう意味では川口アナウンサーは「えっ?」だったと思うし、似たようなことを思っていて「でもまあ投稿しても意味ないし」ぐらいに考えていた人は「あぶねー」というリアクションをしただろう。
 本当に「明日は我が身」なのである。

【ギリギリを攻める必要がない】

 誰かがキャンセルされたことで「この辺までやったらアウト」という「ライン」が見えてくるのだが、そういう発想をする人が一番危ない。


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