若手プロに知ってもらいたいこと プロ雀士が人前で酔っぱらうのはアリか?
【日本もいずれ風当たりが強くなる】
日本は飲酒によって起こるトラブルに対して寛容な国です。
たとえばセクハラ。
かつては「酒の席だから」という理由で、通勤電車の中なら「痴漢」として逮捕されるようなことをしても「なあなあ」で済むことがかなりありました。
「警察24時」などの番組では、必ず酔っ払いが交番にやってきてクダを巻いたり、場合によっては暴力に近いようなこともしています。
これ、日本のお巡りさんは優しく対応していますが、アメリカだったら即逮捕ですよ。
お酒を飲むことは自由ですが、その代わり飲んでいない人と同じように扱われます。飲んでいるから警官に暴言を吐いて良いという判断はされないのです。
タバコを吸う人の肩身がせまくなってきたり、暴力に対しての扱いが厳しくなってきたり。日本は欧米を後追いすることが多いので、お酒についても同じようになっていくと容易に予想することができます。実際に「酒の席だから許されるセクハラ」というのは減ってきていますよね。
日本が海外を後追いし、さらにそれを後追いするのがプロ麻雀界です。というより、せざるを得なくなっていく、というのがより正確な表現でしょうか。
昔は麻雀のプロは酒豪も酒乱も多く、それはそれで楽しい世界でした。
ちなみに私はお酒を飲むことができません。アルコールを分解できない体質なので、飲むと大変なことになります。
そう言うとだいたいは「意外!」と言われるのですが、その理由がこの前判明しました。
朝、最強戦の現場に入った実況担当の日吉辰哉の顔がむくんでいたので「お前、昨日また飲んだやろ」と聞いたところ「最強戦の前の日なので少なめに抑えたのですが」という言い訳が返ってきました。
で、私は気づいてしまったのです。
私はいま、日吉の顔のむくみを見て「こいつ酒飲んだな」と思ったわけですよ。
てことは?
ああ! 私の顔が、常にむくんでいるからだ! だから一滴も酒が飲めないのに「こいつ酒飲み」と思われてしまっているだ! そう思ったのでした。
どうでも良い話かも知れませんが、この文章は「飲まない人サイド」の視点で書かれているということわりはあった方が良いかと思い、あえて脱線いたしました。
ちなみに、最強戦実行委員長の金本晃さんも私と同じくまったく飲めません。森山茂和会長もほとんど飲まないので、この3人で会食をしても常にシラフの状態です。
さて、ぜんぜん飲めない私ですが、諸先輩方が酔っぱらって「ホンネ」を吐き出す場にいるのは楽しくもありました。勉強になったこともあります。
飲酒や酔っぱらうことは全然悪いことだとは思いません。
しかし、プロ雀士が今の時代に人前で酔っぱらうのはいかがなものでしょうか。
【ハッキリ言うて】
最近「お酒を飲みながら配信するYouTube番組に出ていいですか?」という相談が結構あります。
日本プロ麻雀連盟では、お酒を飲んだ状態で麻雀を打つことを禁止しています。が、飲んだ状態で番組に出演すること自体を禁止してはいません。
仮に禁止するというルールができたとしても、罰則を設定することは難しいと思われます。
飲酒自体は個人の権利だからです。
だから所属選手たちに聞かれても「ダメ」とは言えないのですが、私個人として、思っていることをここで言います。
あくまでも私個人の意見であり、連盟の方針とかではありません。
その上で言いますが「絶対にやめた方が良い」です。
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