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清水香織が「お嬢様切り」をしない理由


【同期で同級生へのテンション低目のおめでとう】

 同期で年齢も同じ清水香織プロが女流桜花を獲った。2回目だが14年ぶりだ。
 その時はまだ清水も30代だったから、今とはまったく獲った意味も感覚も違うだろう。
 試合が終わった後「軽くメシ行こうよ」と誘われた。
 私はその前に「おめでとう。よく勝ったな」と言ったが「なんだよ、もうちょい嬉しそうにしろよ」と言われた。
 もちろん、嬉しくはあったのだが、他の選手たちもいる。その場にはいなかったが、控室や通路にはいる可能性があるので、私もテンション低目に、つとめて冷静に「おめでとう」を言った。
 「そうか、黒木も立場ってもんができたもんね」
 私は普段から、誰が優勝しても、その人の祝勝会的なものには参加しない。キリがないというのもあるが、Aさんの時は行ってBさんの時には行かなかったとか、そういうことを気にしているので、原則として行かないのだ。自分ではそういう気を遣うタイプではいのだが、山井弘プロとかに言われて、確かにそうだなと思うようになった。
 今回は「帰り道ついていってイイっすか」という動画の撮影のこともあり、行くことにした。
 タイトルホルダーがスタジオを後にして、家に帰るまでの間を追っかける。清水が住む栃木県までは行けないが、近くで軽く飲んでから帰るということだったので、そこまで追っかけてカメラを回すという。
 ディレクターの三田晋也から「黒木さん同期だし来てもらえますか」と言われたので、行くことにした。
 この企画も、三田と私で話し合って考えたものだ。
 スタジオから歩いて行ける距離にある「くらち」という力士料理の店に電話したら空いていた。
 「30分ぐらいでサクっと帰る」というから、鍋料理は頼まなかったが、結局1時間半以上喋った。

【馬場さんに誓ったタイトル奪取】

 その道中、カネポンこと金本晃「近代麻雀」編集長からLINEが入った。
 「清水さんの体調の件と、なぜお嬢様切りをしないかを聞いてnoteに書いてください」と言ってきた。
 後で動画になって、内容がかぶるかもしれないが、まあ良いだろう。
 

 女流桜花の2日前のポストがこれだ。
 この時は、ただコブが隠せるかどうかの心配しかしていなかった清水だが、桜花の初日、間違えて隣の牌を切ってしまった。
 で、その日の夜にLINEがきた。

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