プロ麻雀界近代史 2000年の分断と分裂
【分断】
2000年の麻雀界には分断と分裂があった。
分断は、麻将連合と日本プロ麻雀連盟の交流がなくなってしまったことだ。
この件については2021年11月に「若手プロに知ってもらいたいこと④ なぜプロ団体がこんなに多いのか【前編】」という記事を書いたが、要するに、麻将連合が主催するタイトル戦「BIG1CUP」に他団体の選手が参加する際に「登録と試験が必要」という条件をつけ、プロ連盟が「それなら参加しません」という話になったのだ。
以来、プロ連盟は麻将連合が主催するタイトル戦には出なくなった。
麻将連合は、最高位戦日本プロ麻雀協会の代表だった井出洋介プロが1997年に最高位戦を辞めて旗揚げした団体である。その際に多くの最高位戦所属選手も移籍したので、普通に考えたら関係が悪くなりそうなのは麻将連合と最高位戦なのだが、それよりもギクシャクしてしまったのはプロ連盟との関係だったのだ。
その状態は2015年末まで続いた。
麻将連合のある選手Aプロが森山茂和会長に「なぜプロ連盟はウチに対して壁を作るのですか」という質問をして「それは逆だよ」という説明というか15年前の昔話があって、それがきっかけになった。
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