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女性プロ雀士たちはもっとヤバい目に遭っていた

【ストーカー被害】

 「プロ雀士の撮影規制の裏事情」「撮影規制をどう考えるか」で、盗撮を含む、いきすぎた写真撮影について書いたところ、様々な情報が女性プロから発信されるようになった。
 
 水谷葵プロは色紙にキスマークをつけてくれとせがまれ、その結果おぞましいDMが来たという。

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 これだけならまあ「気持ち悪い」で済むのかもしれないが、中には物理的な危険をはらんだ報告もあった。

 ストーカー行為である。

 かなり昔から女性プロに対するストーカー行為はあった。
 その都度、周囲の人間が手を貸すなどして対応してきたが、今回、撮影規制の件を発表したことで「それならこういう被害もあります」という報告がいくつか寄せられたのだ。

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 麻雀店では、いわゆる出待ちと入り待ちを禁止しており、店員さんがある程度ガードしてくれるところもあるようなのだが「じゃあガードがいない日を狙ってやろう」ということで、リーグ戦の会場付近に現れるストーカーもいる。
 そしてサインをねだったり写真撮影を要求する。
 やっている本人は「ただのファン」かもしれないが、選手は試合前に心を大いに乱されることになる。
 「いや、俺はただの熱心なファンだけど?」と思っているかもしれないが、女性プロの多くは、ガチのストーカー被害を経験しており「ちょっとしつこい客」というだけでも恐怖を感じるのだ。
 その人は自分のことを「ファン」だと思っているかもしれないが、自分が応援しているその相手からは「ストーカー」に見えているのである。

 この前、私が聞いたケースもそうだった。試合会場付近で入り待ちされ、サインをしただけらしいのだが、その女性は少し前にストーカー被害に遭っていた。
 自宅付近まで来られていたらしく、家族や警察などに相談して解決したそうなのだが、その恐怖心はしばらく消えないだろう。

【勤務先でのパワハラとセクハラ】

 盗撮やストーカーの被害については、顧問弁護士に相談しなければならないケースもある。特に酷い場合は訴訟を起こすことだってあるだろう。
 今後、そういった相談を受けて対処することに特化した法務部を日本プロ麻雀連盟内に作り、当面は私が部長代行をするつもりである。
 この話を連盟内で通達したところ、職場でのパワハラとセクハラについてもいくつか相談があった。
 
 勤務先の社長から執拗に肉体関係を迫られ、それをずっと断り続けてきたが、精神的に参ってしまい、職を辞したというのもあった。
 これ、出る所に出て判断してもらったら「アウト」だろう。

 相談者のほとんどがことを大きくしたくないということで泣き寝入りのような状態で終わっていた。
 もうちょっと早めにそういった情報が入ってきていて、相談窓口みたいなものがあれば、もしかしたらしかるべき対応ができたのかもしれない。

 訴訟を起こすというのは、素人にとっては大変なことだが、ちゃんと弁護士の先生がついてくれるから大丈夫である。

 今後は同じ業界内の方同士の個人的トラブルであっても、当団体に所属する選手に被害があったと判断した場合は、法的な措置をとるケースが増えると思われる。
 所属選手の皆さんのことを守れるように体制づくりをするので、頼ってもらいたい。

 少し前の話だが、ゲストに行った先で半ば無理矢理お酒を飲まされ、酩酊状態にされて、襲われそうになるというケースもあった。


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