プロ団体の会費は何に使われているのか?
【RMU女性会費は無料だった】
3月1日発売の「近代麻雀」の付録に、各プロ団体の会費などの情報を掲載した。
そこには「RMUは女性年会費無料、男性は36,000円」という記載があったが、発売直後に「2022年度から男性40,000円、女性20,000円」という発表があって、Twitterで話題になった。
中には「それなら受験するのやめようかな」という声もあったのだが、そもそも、女性選手の会費が無料というのはどういう状態だったのか、それを考えてみたい。
小冊子によるとRMUの会員数は250名。ホームページに掲載されている女性プロの数が34名なので、2021年度に会費を払った男性プロは216名という計算になる。216名が36,000円を支払うとその総額は7,776,000円だ。
もしこれを男女平等に支払っていたら、7,776,000円を250で割るので31,104円となる。
つまり、これまでRMUの男性プロは女性プロのために年間5,000円ぐらい多く支払っていたということになる。
なぜそのような不平等があって、かつ男性プロたちが納得していたかというと、女性プロが存在することによるメリットが大きいと考えたからだろう。
女性ファンが増えてきたと言っても、まだまだ麻雀業界は男中心の社会だ。競技人口の9割以上が男性であり、興味が女性プロに集中するのは当たり前なのである。
女性プロの存在によってプロ団体RMUが注目を浴びれば、男性プロたちにもメリットがありそうだ。そういう狙いがあって女性会員の年会費を無料に設定していたのだろう。
それが2022年度から変わる。
男性216名×会費40,000円=8,640,000円
女性34名×会費20,000円=680,000円
この合計が9,320,000円で、これを250で割ると37,280円になる。
今度は、RMUの男性会員は女性プロのために約3,000円ずつ負担するという計算になる。
【何に使われているの?】
プロ団体が会員から集めた会費は、主に以下のような用途に使用される。
・事務局の家賃や光熱費
・事務局員の人件費
・ホームページの運用
・企業やマスメディアとの交際費
・理事の報酬
これらがいくらなのかは、団体によっても違うし、ハッキリとは分からない。
ただ、少なく見積もっても、これぐらいはかかるのではないだろうか。
・事務局の家賃と光熱費:250万円
・事務局員の人件費:350万円
・ホームページの運用:250万円
・理事報酬:1,000万円
これらを合計すると1,850万円だが、ほかにも色々と経費はかかるので、だいたい2,000万円ぐらいだろうか。
事務所もかなり手狭な環境を想定しているし、人件費なども最低限の金額で計算している。プロ団体としてある程度の見栄を張り、報酬も十分に支払うとなると、さらに高くなる。3,000万円とか4,000万円とか、それぐらいはかけたいのがホンネだろう。
日本プロ麻雀連盟には理事報酬がないから、私には相場も分からないのだが、1人あたり月に10万円とかでも軽く1千万円は超えてしまうので、実際はもっとかかっているのではないだろうか。
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